曜日

日記

2002

24

今日は多少暑かったが、このところ涼しい日が続いており、クーラーを使わずに過ごしている。それどころか、夜は窓を閉めてないと寒いくらいである。7月途中から8月途中の電気代の請求書が先日届き、過去最高の請求額で愕然としただけに、このまま涼しい日々が続いてほしいものだが、この涼しさは、もう秋が目前ということも示しているわけで、何だか憂鬱な気にもなる。

2002

17

今年も、恒例の日本テレビ系24時間テレビの日がやってきて、まもなく放送が始まる。私が子供の頃から毎年続いている長寿番組(といってよいものかどうか少々自信がないが)だが、色々と批判も少なくない。なぜ24時間テレビに触れるのかというと、最近、ヤフー掲示板の日本史カテのトピで原勝郎『日本中世史』について投稿しているということで、同書を読み直していたところ、改めて24時間テレビとの関連でちょっと考えさせられる記述があり、紹介してみようと思ったからである。引用は東洋文庫版(平凡社1969年)のP159からである。かねてよりの私の考えと近いところも多分にあったので、初めて読んだ時は印象に強く残ったものである。

 

名誉心は他の利己的動機の如く、全く非道徳的なるを得る者にあらずして、且之を厳密に道徳に従はしむるを得るものなり。否之を厳密になす程、益道徳的ならざるべからざる者なり。爰に於て、偽善生ず。然れども偽善と力行とは、其区別甚困難なる者にして、偽善を攻撃するの声の盛なる時代は、往往にして相胥りて堕落せんとし、獣的なる直情径行を主とせんとする時代なることあるなれば、偽善は奨励すべからざるは明なるも、なほ善なきに優ること万々なれば、之を排斥するに当りては、実に熟慮を要するの事たり。況や偽善の如きは、名誉中心として其積極的に盛なる場合にのみ起る者なれば、消極的名誉心に至りては、此弊害すらも少き者たり。勿論名誉心をして常に消極的に止まらしむることは困難なることなれども、若し其積極的になるもの微にして消極的なるもののみ旺なりとせば、これ歴史中にありて最も称揚するに足るべき時代なるべし。

2002

このところたいへん暑く、一年でもこの時期がもっとも暑いのだろう。東京の場合は、都市特有のヒートアイランド現象のため、体感温度は気象庁発表の数字(涼しく風通しのよい場所で計測しているらしい)以上ではないかと思うのだが、どうだろうか。明日も暑くなるようで、しばらくはこの暑さに耐えねばならないのだろう。

2002

11

昨日は台風の影響で東京では一日ずっと雨が降り、風も強かったのだが、今朝には快晴となった。昨晩寝る前にはまだ雨が降っていて風も強かっただけに、今朝起きて快晴だったこと気付いた時には、少々驚いたものである。今回の台風によりかなりの被害が出たようで、やはり台風は怖いものだと改めて痛感した。

2002

一昨年にNHKスペシャルで放送された「四大文明」に連動してガイド本?が発売されたのだが、やや高めだったので、図書館で借りてざっと読んだだけだった。しかし、内容はなかなかよかったので、最近偶然に古書店でインダス文明の巻を見つけた時には即座に購入を決意し、昨日から読んでいるところである。最近は以前ほど古代文明への関心はなかったのだが、やはり面白いもので、未解読の文字・墓における豪華な副葬品の欠如・貧弱な武器など、インダス文明は謎も多いので、色々と考えさせられるところがある。

2002

23

第43回宝塚記念は、一番人気のダンツフレームがツルマルボーイに競り勝ち、ついにGI勝ちをはたした。道中離して逃げていた3歳のローエングリーンは、一旦追いつかれたが、直線で再び伸びて三着に粘った。鞍上が横山典弘騎手ということで、直線での粘りを見たときは、京都大賞典のセイウンスカイの騎乗を思い出した。菊花賞は、ダービー馬のタニノギムレットの回避が決定していて、皐月賞馬のノーリーズンも故障のため間に合うかどうか微妙なところだから、今回は恵まれたところが多分にあったとはいえ、出走してくればローエングリーンは有力候補となるだろう。

2002

ペルー東南部のビルカバンバ地区の山岳地帯で大規模なインカ時代の遺跡が発見されたとの報道があった。ペルーでは今年3月にも遺跡が発見されているが、今回発見された遺跡はその2倍の規模だという。今後も、ペルーでこのような遺跡が発見される可能性は高そうである。

2002

第52回安田記念は、6歳のアドマイヤコジーンがダンツフレームに競り勝ち、2歳時の朝日杯以来のGI勝ちとなった。正直なところ、一時は終わった馬だと思っていただけに、今年になっての活躍には驚きである。ダンツフレームは三度目のGI2着で、日本ダービー2着の実績はあるが、1600〜2000mくらいの距離のほうが適しているのかもしれない。エイシンプレストンは5着で凡走といえるが、状態に問題があったのかもしれない。

2002

26

まもなくサッカーのワールドカップが始まるが、正直なところ、日本での開催は迷惑である。各地で立派な競技場を建設するなど、巨額の予算をつぎ込んでいるようだが、短期間のワールドカップが終了後、それらのうちどのくらいのものに、つぎ込んだ金額に見合うだけの利用があるだろうか。出口の見えないこの厳しい不景気のなか、余計な不良資産を増やしてしまっただけのように思う。とはいえ、目前に迫った今となってはどうしようもないので、せめてテロや暴動が発生しないことを願うばかりである。

 

初期人類のオルドヴァイ型石器と類似したチンパンジーの「石器」が発掘されたとの報道があった。チンパンジーが堅い種を割るのに使う花崗岩などの石は、使っているうちに小さく割れて石器らしくなるとのことである。初期人類はチンパンジーと同様に堅い種を割って食べていたかもしれない、との推測もなされている。初期人類の石器使用については、私は肉食(もっとも、現代の肉食とは異なり、骨を割って骨髄を食すのだが)との関連を想定していたのだが、堅い種を食すために石器を用いていた可能性もけっして低くはないだろう。

300万年〜100万年前頃の人類は、大別すると頑丈型と華奢型に分けられるが、頑丈型とされるパラントロプス属は、硬い木の根などを食すのに充分な骨格と歯をもっていたのに対して、初期人類のうち現生人類の祖先とされる華奢型は、そのような頑丈な骨格と歯を備えてはいなかった。石器使用前の人類は基本的には草食だったろうから、その流れから考えるに、まずは硬い木の根などを食すさいに石を利用しはじめ、それが石器へと発達していったのかもしれない。

 

日本考古学協会の総会が昨日今日と行なわれているのだが、ゴッドハンド氏関与の遺跡は学術的な研究資料としての価値は認められないとの報告がなされるそうである。規定路線なので、いまさら驚くこともないのだが、日本の前・中期旧石器研究は一から出直しといった感じである。それにしても、このような捏造が長年学界の主流に承認されてきたということは、改めてたいへん深刻な問題だと思う。ゴッドハンド氏一人を糾弾してすまされることではなかろう。

 

第69回日本ダービーは、タニノギムレットが外に出して差しきって勝ち、2着にはシンボリクリスエスが入った。3歳になってダービー前に重賞5戦に出走するという、近年のダービー馬としては異例のきつい臨戦過程での勝利だったが、ハードトレーニングにも耐えて故障しなかったくらいで、よほど頑丈な馬なのだろう。ブライアンズタイム産駒の一流馬は、レース経験を積んで気力が充実し、一度休むと気力を回復するのに手間取ったりそのまま回復しなかったりする傾向にあり、3歳の頂点に立ったタニノギムレットも前途洋々とはいえないだろう。

2着のシンボリクリスエスは、順調にいけば、どこかでGIを勝てるだけの器だと思う。3着のマチカネアカツキの今後は、現時点では何ともいえないところで、秋初戦でのレース内容に注目したい。4着のメガスターダムは、ニホンピロウイナー産駒ということで距離がもつか不安もあったが、さすがにラジオたんぱ杯2歳ステークスを勝っているだけのことはあり、2着とは接戦と健闘した。ニホンピロウイナー産駒にはやや晩成傾向があるから、無事にいけば、古馬になって天皇賞(秋)や宝塚記念あたりを勝てるかもしれないが、距離がもったことを考えると、ニホンピロウイナーの影響はあまり強くないのかもしれない。

ノーリーズンは8着と完敗だったが、蛯名騎手が位置取りを間違えてしまったようで、直線でも、前が塞がって外に出そうとしたり内に寄せようとしたりして、何とも中途半端な競馬をしてしまったように思う。ただ、内に寄せた後は、バテているわけではなさそうだったが、案外伸びなかったようにも思う。レース経験のなさも敗因の一つなのかもしれないが、あるいは能力面での問題も考えなければならないのかもしれない。しかし、ダービーでは完敗したものの、やはりノーリーズンは強い馬だと思う。菊花賞で二冠を達成する可能性はかなりあると思うのだが。

2002

19

ゴッドハンド氏による旧石器捏造事件については、私の場合はもはやどんなことが判明しても驚くことがなくなっていて、すっかり感覚が麻痺しているともいえるが、またしても、遺跡自体が捏造であることが判明したとの報道があった。今回判明したのは上高森遺跡で、もしこれが捏造ではなく事実だと認定されていたら、人類史を大きく書き換えていたところである。この一連の旧石器捏造事件を見ていると、通説に反する発見の認定に学界が慎重なのも納得するところで、ゴッドハンド氏のやったような捏造はめったにないにせよ、通説に反する発見が、自然生成物を人工遺物と誤認したり、後の時代の遺物の紛れ込みを見抜けなかったり、間違った年代測定を出していたりした結果である場合も少なからずある。通説を覆すには、類例を積み重ねていき、検証をしっかりと行なわねばならないのだろう。
 第63回オークスは吉田豊騎手鞍上のスマイルトゥモローが完勝し、2着にはチャペルコンサートが入り、牝馬クラシック戦は桜花賞に続いて万馬券となった。スマイルトゥモローはなかなか強い勝ち方をしたが、今後となると、どうも疑問がある。吉田騎手は久々のGI勝利で、後藤騎手も騎乗していた大レースでの勝利だけに、本当によかったと思う。勝利数では後藤騎手に大きく差をつけられた吉田騎手だが、GI勝利数では圧倒している。今後は少しでも勝利数の差を詰めてほしい。

2002

12

ゴッドハンド氏による旧石器捏造は、28年前から行われていた可能性が出てきた、との報道があった。捏造発覚当初は二箇所だけとのことだったが、その後、ゴッドハンド氏への聞き取り調査により、1981年以降の42遺跡で捏造が行なわれたことが判明し、ついには1974年以降の捏造の可能性が指摘されたことになる。おそらく、ゴッドハンド氏自身も、どこまでが捏造だったか把握できなくなっているのではなかろうか。日本の旧石器研究は根本からの見直しが必要な状況で、いつになったら信頼を回復できるのか、皆目見当がつかない。

2002

エジプトで110個目のピラミッドが発見されたとの報道があった。年代は約4500年前で、他のサイトによると、最大のピラミッドを築いたことで有名なクフ王の長子であるラージェデフ王の娘・姉妹・妻のいずれかの墓なのではないか、とのことである。ラージェデフは第四王朝の短命に終わった王で、弟のカフラー王はクフ王のピラミッドに次ぐ規模のピラミッドを築いた。著名なクフ王とカフラー王との間にはさまれ、地味な感の王である。現在発見されているピラミッドが110個というのは、案外少ない気もするが、崩壊したり石材に利用されたりしたピラミッドも少なからずあるのだろう。

1977年の米国三冠馬のシアトルスルーが米国現地時間の7日に28歳で死亡したとのことである。これで生存中の米国三冠馬は1頭もいなくなった。先輩三冠馬のセクレタリアトと比較すると地味で、人気も評価も及ばなかったかもしれないが、大病を患いながらも古馬になっても現役を続けて一歳下の三冠馬のアファームドに先着を許さず、また種牡馬としてもリーディングサイアーになるなど期待に応えており、こうした点ではセクレタリアト以上の評価となろう。サイアーラインが続くことを期待したい。

2002

いよいよ今日から5月である。4月は2・3月と比較して漫然と過ごしてしまったので、今月は充実するように心がけたいものである。

皮膚細胞から免疫細胞、クローン使わぬ治療に道、との報道があった。以下引用である。
 人の皮膚の細胞を免疫細胞や神経細胞に似た細胞に変化させることに、ノルウェー・オスロ大学の研究チームが成功した。成熟の進んだ体細胞は、別種の細胞に変化する能力はないとされてきただけに、本当なら、受精卵を壊して取り出す胚性幹(ES)細胞や、クローン技術を使わずに、病気治療用の細胞を作製する技術に道を開くと注目される。米科学誌ネイチャーバイオテクノロジー5月号に掲載された。

 免疫不全や糖尿病、パーキンソン病など、細胞の補充で治療できる病気では効果が期待される。

この分野の発達には驚かされるばかりで、今まで常識としていたことが次々と覆されていく。注目していないと、知識があっという間に時代遅れのものとなりそうである。実際の医療技術に応用される日が早く来てほしいものである。

 

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