若者と私
初めに
若者・わかもの、一文字違えば、ばかもの・馬鹿者となる、などとくだらない駄洒落を言うようになった私は、もうすっかりおっさんになってしまったのかもしれない。だが、私は1972年生まれで今年(2000年)で28歳、まだ世間一般では若者として通用する筈だと自負している。だが、どうも近頃の若者と私との間に随分と大きな感覚の差があるように思われ、そのため自分が既におっさん化してしまったのではないか、という気もする。以下、この点について僅かながら雑感を述べていくというか愚痴をこぼしていくことにする。
今年の夏頃、オタクを考察するという趣旨のホームページを偶々覗いていたら、Yシャツ系統の私服やTシャツをズボンの中に入れるのはオタクかおっさんのやることで、若者がやるとみっともないと書かれてあり、驚愕してしまった。私は両親と祖父母から、服をズボンの中に入れずに外に出すのはみっともないと厳しく言われて育ったので、セーターなどを除いて基本的に服は全てズボンの中に入れてきた。ところが、今や若者の間では、それが大変みっともないこととされているのである。
果して実際はどんなものなのだろうかと思い、その後外出する時には注意して見ているのだが、殆どの若者は私服をズボンの外に出しているのである。一方、中高年の方の中にもそうした人はいるが、多くの方は私と同様に私服はズボンの中に入れている。私は服装には本当に無頓着なので今年まで気付かなかったのだが、どうやら私は時代の流れに取り残されてしまっていたらしい。或いは、道を歩く人々は私の服装を見て馬鹿にし、内心では笑っていたのだろうか。とはいうものの、私が今年まで気付かなかったように、外出していて他人の服装などそうも気になるものではないから、あれこれと悩むこともなかろうとも思う。
それにしても、私の常識がいつの間にか全くの通用しなくなっていたというか、非常識になってしまっていたのには驚かされた。まあ、多くの中高年の方は私と同様にしているのだから、非常識ということはないのかもしれないが、何だか自分が世間から取り残されているような感じがして、やはり如何にもダメ人間といったところである。一体、いつの間に私の常識は時代遅れとなっていたのだろうか・・・。私は世間知らずで知人・友人が少なく、彼等の殆どはオタクなだけに、これも仕方のないことなのだろうか。
しかし、みっともないと言われても、どうも私には服をズボンの外に出す方がみっともなく思われてならない。今更「若者の常識」に従うのにも何だか抵抗がある。どうせ他人は私の服装など大して気にはしないだろうから、このままにしておこうか、と開き直っているところもある。
最近あるパソコン雑誌を読んでいたら、20代の携帯・PHSの所有・使用率は約94%とのことである。私は無知な人間であり、携帯とPHSの区別もよくついていないのだが、その要因は、携帯とPHSを所有・使用したことが一度もないからである。何故所有しないのかというと、特に必要性がなく、費用に見合うだけの魅力がないからである。
仕事で使う必要は殆どないし、知人・友人が少ないため、恐らく所有してもかかってくることは殆どないだろう。何よりも、私は私生活で他人に予定なく拘束されることが大変嫌いなので、携帯やPHSを所有して知人・友人から突然呼び出されるようなことがあってはたまらない。
とはいえ、20代のうち94%も携帯・PHSを所有・使用していると聞くと、またしても自分が取り残されているような気がして、多少は動揺もある。だが、他人に特に迷惑をかけているというわけでもなく、このままでもよかろうとも思う。何か事故に遭った時に重宝すると言われているが、そんな事故に遭うことなど滅多にはないわけで、それなら携帯・PHSを所有せず、浮いたお金で年に2回程度本格的な健康診断を受ける方がよいのではないか、と思う。
うーむ、分量的にも大したものは書けなかった。次回はもう少し長めのものを書こう。