バトラー神父

 

経歴
 年齢は明示されていませんが、2007年時点で40代後半といったところでしょうか。父はスコットランドの貧しい炭鉱夫でしたが、息子の教育には熱心で、バトラー神父は士官学校を出て軍人になりました。しかし、人を殺すのが嫌になったバトラー神父は除隊してしまい、バチカンの神父となります。バチカンでは、軍隊時代に身につけた技能を活かし、異端審問官として活躍します。
 バトラー神父の父は炭鉱が閉山されて無気力になり、自殺してしまいましたが、カトリックの教義により葬儀はなされませんでした。それを怨んでバトラー神父の母は教会を捨て、バトラー神父と教会を怨んで残りの人生を過ごしました。こうした身内の不幸から逃れるため、バトラー神父は酒に依存してアルコール中毒になってしまいました。
 優秀な聖職者たちが秘密結社に流出するのを危惧したバチカンの命により、秘密結社について調べていたバトラー神父は、その過程で入矢と知り合い、秘密結社についての調査を続けるとともに、入矢やユリと行動をともにすることになります。

 

人物像
 身内の不幸だけではなく、異端審問官という職務上、他の聖職者の不幸も見ているためか、根底に厭世的な心理があるようです。しかし、けっして夢を諦めようとしない入矢の影響なのか、入矢と出会ってからは前向きな姿勢に変わってきているようにも思われます。人生に絶望している若者を励ましたり、結婚をためらっているピツラ教授の後押しをしたりするなど、親切なところがあります。また、軍隊生活を経験しているためか、格闘能力はかなりのもので、とくに棒術に優れています。

 

 

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