ペーテル

 

経歴
 カトリーヌ=クロジエに雇われていた運転手兼殺し屋です。特殊な形の刃物を使う凄腕の殺し屋ですが、経歴は不明です。作中で明かされている情報からすると、おそらくハンガリー人で、かつてはハンガリー警察特殊部隊にいたようです。クロジエの命で入矢やユリを襲撃しましたが、デメルとの決闘に敗れて崖から落ちてしまいます(8巻所収の57話「決斗」)。その後の動静はしばらく不明でしたが、クロジエに解雇されています。デメルとの決闘に負けたことに、クロジエが激怒したのでしょうか?その後、グレコ神父と「秘密の箱」を狙い、グレコ神父を刺して致命傷を負わせ、一度は「秘密の箱」を奪いますが、流砂に飲み込まれ、グレコ神父に「秘密の箱」を奪還されてしまいます(15巻所収の122話「すべての謎 最後の謎」)。流砂に飲み込まれた後、死亡したか否か不明なのが不気味なところですが、話の流れからいって、さすがに死亡したでしょうか。

 

人物像
 凄腕の殺し屋というくらいですから、たいへん冷酷な人物です。ただ、クロジエとの間には愛情関係があったようです。そのクロジエから解雇された理由は不明ですが、上述したように、ペーテルがデメルとの決闘に負けたことに、クロジエが激怒したのかもしれません。クロジエから解雇された後、グレコ神父と「秘密の箱」を狙った理由は、連載時には不明でしたが、単行本では台詞が修正されていて、金が目的だったと明かされています。ただ、誰かに依頼されていたのか、それとも単独犯行だったのかは不明なままです。もっとも、「秘密の箱」を狙うようペーテルに依頼するとすれば、グレコ神父を裏切った秘密結社の幹部くらいでしょうが、裏切った幹部はグレコ神父に粛清されたことになっているので(あるいは、グレコ神父に裏切りの意図を悟られず、生き延びた者もいるかもしれませんが)、最終的には単独犯だったと考えるのがよいと思われます。

 

 

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