『館』シリーズ

謎の建築家・中村青司が建てた偉業の洋館を舞台に、殺人事件がおこっていく『館』シリーズ。
読みやすい文章と、驚きのラストのせいで、読書中毒になっちゃうくらい
一気に読める話ばかりです。 新作を心から待ってます〜

※発行順は、下から上へ順に新しくなっています。
黒猫館の殺人 講談社

推理作家・鹿谷門実のもとに「自分が何者なのか調べて欲しい」という以来があった。依頼主の老人は火事によって記憶を失ったのだが、手がかりとして渡された「手記」には彼が管理人をしていた「黒猫館」で遭遇した、奇怪な殺人事件が綴られていた。

この作品を読むすぐ前に、某作家さんのある作品(^_^;)を読んだのですが、使われたトリックがほぼ同じで驚きました。お互い同時期に考えついてしまっちゃったそうです(笑)

時計館の殺人 講談社

鎌倉に建つ「時計館」は百八個の時計で埋め尽くされていた。取材でここを訪れていた江南は、恐ろしい殺人事件に巻き込まれることに。。

館の中では凄惨な事件が起こっているのに、外でのんびりしている探偵役の鹿谷氏がかなりイライラしてしまいます(笑)が、とても悲しいお話です。ラストシーンも迫力あってよいです。

人形館の殺人 講談社

芸術家の亡き父が遺した京都の館「人形館」。日本家屋の母屋に洋館を増築した邸には、顔と体の一部が欠けたマネキン人形が陣取っていた。
飛龍想一がその館に移り住んでから、近所では通り魔殺人が続き、想一自身にも魔の手が忍び寄る。。

シリーズ内で最も異色な作品。「人形館」と聴いて、最初は日本人形かフランス人形のようなのを想像していたので、マネキンというところにまず驚きました。何ともいえない不思議な雰囲気が漂っています。

迷路館の殺人 講談社

推理作家・宮垣葉太郎の自宅「迷路館」。宮垣は「迷路館を舞台にし、自分自身を被害者とした最も優れたミステリを書いた作家に、遺産の相続権を与える」という遺言状を遺して自殺した。迷路館に閉じこめられた若手ミステリ作家たちは、遺産をかけての競作を始めるが、その書いた同じ方法で次々と殺されていく・・・

「館」シリーズの中で、最も住みたくない館(笑)。ゲーム「YAKATA」の中でも一番迷惑な館でした。真犯人の隠し方(?)は・・・ちょっと納得いかない感じもしましたが、最後はやはり驚かされました。
“作中作”の手法が面白いです。

水車館の殺人 講談社

古城を思わせる怪しげな雰囲気の建物「水車館」。そこには、過去の事故で顔面に傷を負い、常に仮面を被った主人と、彼の妻である美少女、由里絵がひっそりと暮らしていた。そこに年に一度だけ公開している彼の父親の描いた絵を見ようと、うさんくさい客達が集まった時、過去をなぞるように殺人事件が起こり始める。

「現在」と「過去」が入り交じって、注意していないと今どちらの話を読んでいるのか分からなくなるような錯覚があります。

十角館の殺人 講談社

半年前、凄惨な殺人事件の起きた九州の孤島に建つ「十角館」。それはその事件の被害者でもある中村青司の遺したものであった。そこに大学のミステリー研究会の七人が訪れる。恐るべき連続殺人の罠が待っているとも知らずに・・・

とにかくびっくりです。最後の最後の大どんでん返しには、本当に驚かされました。

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『囁き』シリーズ

どちらかというとホラー色の強いシリーズ。いずれも「過去」の出来事が鍵になっています。
何とも言えない幻想的な雰囲気を醸し出しています。

「黄昏の囁き」だけまだ講談社文庫になっていません・・・

※発行順は、下から上へ順に新しくなっています。
黄昏の囁き 祥伝社

兄の急な死の知らせを受け帰郷した翔二の脳裏には、幼い頃の兄との思いでが蘇る。15年前の黄昏色の記憶は、なぜか不安をかき立てる。そして次々と殺されていく兄の幼なじみたち・・・翔二は、兄の知人という人物と一緒に事件の真相を探っていく。

子供ってやっぱり怖い。大人より純粋に残酷だと思います。
読んでいるだけで、黄昏色に染まっている情景がずこくよく感じられるところもすごいと思います。

暗闇の囁き 講談社

儚げな雰囲気と謎めいた美しさを持つ幼い兄弟。その周りで起こる猟奇殺人。隣に住む大学生と、兄弟の新しい家庭教師の看護学生は、その謎に迫っていく。。。

子供の、純粋すぎて怖い部分があらわされているなぁと思いました。すごく哀しくて、怖いお話だと思います。綾辻氏の別の「あの」作品の複線というかサイドストーリー的な部分もありますね。

緋色の囁き 講談社

ミッション系名門女子校の寮で次々と起こる凄惨な殺人事件。主人公・冴子は、自分の転校を機に始まったこの事件の犯人が、自分なのではないかと怯える。「赤い」記憶に隠された秘密とは・・・

まるで映画を観ているような感じがとても好きです。怖いんだけど、とても綺麗なんですよね。

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『明日香井』シリーズ

小心者の刑事、明日香井叶と双子の兄、明日香井響が事件に挑むシリーズ。
佐野史郎さん主演でドラマにもなりましたが話は結構変わってましたね・・・

※発行順は、下から上へ順に新しくなっています。
鳴風荘事件 殺人方程式II 光文社

明日香井叶の妻・深雪が中学時代の仲間とともに訪れた恩師の邸で起こった事件に、叶の代わりに同行していた響が挑む。

↓であまり好きではないと言った響ですが、今回の作品ではそんなに嫌じゃなかったです(笑) 犯人も結構意外でした。

殺人方程式
 〜切断された死体の問題〜
光文社

新興宗教団体の教主が、儀式の最中にいるはずのない場所で殺された。さらにその死体は首と左腕が切断されていた。

主役の明日香井兄弟の兄の方、響があんまし好きになれずイマイチ面白く読めなかったように思います(^_^;) 「館」シリーズや「囁き」シリーズとはまた全然違った感じな作品になっているところはすごいと思います。

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『殺人鬼』シリーズ

もうグログロ・グチャグチャのスプラッターです(^_^;)苦手な方はご注意を!!
でも、最後には絶対驚かされるはずっっ

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殺人鬼II 逆襲編 光文社

あの殺人鬼が、今度は麓の町に現れた。他人の視覚に同調し物を見る能力を持つ小学生・真実哉は、姉を守るために殺人鬼に挑む。

前作よりも殺害場面のグロさは増してると思います。超能力というところがちょっと・・・(^_^;)という感じですが、面白かったです。

殺人鬼 光文社

「TCメンバーズ」のメンバーが夏期合宿の為に訪れた双葉山で起こる猟奇殺人。殺人鬼から必死に逃げる女子大生と少年。

殺害時の描写がすごいです。どんな顔して書くんだろうという感じ(^_^;)
でも気持ち悪いだけのホラーではなく、さすがに本格ミステリ作家っっ最後はまんまと騙されてしまいました。あまり「好き」とは言いにくい作品ですが、結構好きです。

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その他いろいろ

フリークス 光文社 ある精神科病棟を舞台にした連作集。
眼球綺譚 集英社 7つのホラー小説を集めた短編集。
以前ラジオドラマにもなったのですけど、結構怖かったです。。
霧越邸殺人事件 光文社 1990年度の週間文春ベスト・ミステリー投票で1位になった、綾辻氏の代表作。
分厚くて、読み応え十分って感じです。

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