九郎衛門
【構成・演出】浅利慶太 
【作曲】鈴木邦彦 【振付】加藤敬二
【出演】佐野正幸 野島直人 海将人 白石涼子 木村不時子
菊池 正 高桑満 田中廣臣 川原洋一郎 孔大愚
田村雄一 田井啓 廣野圭亮
ほか
2002/02/07 ふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)・大ホール

 劇団四季のファミリーミュージカル「九郎衛門」。最近劇団四季にハマりつつある私(笑)、地元で公演があると聞いてはぜひ行かなくてはっっと行ってきました。

 江戸時代、戦乱の世のどこかの町。殿様への献上物として、唐の国より誰も見たことのない動物が贈られてきました。大きな体に大きな耳、そして長い鼻。そう、その動物とは「象」だったのです。初めて見るその動物に、町の人々は大騒ぎ。殿様より「九郎衛門」という名前を付けられたその象は、しかしすぐに国中の評判に。色んな所から、毎日のように見物人が訪れます。世話係を任された太郎衛門、おゆき、太郎坊の家族は、最初は戸惑いながらもだんだんと九郎衛門が可愛くなり、愛しい家族として暮らしていました。しかしそんな幸せな生活も戦が始まると一変します。「象に食べさせる食料などない」「暴れると危険」という理由から殿様は、「象を殺せ」という命令を下します。可愛い九郎衛門を殺すなんて出来ないと、太郎坊親子は九郎衛門を連れて北の村へ逃げることを決意します。吹雪の中追っ手より逃げる二人と一頭。しかし雪崩に遭ってしまいます。太郎坊とおゆきはなんとか北の村人達の手によって助かりますが、二人をかばった九郎衛門はかなり弱ってしまいます。殿様の怒りに触れることをおそれた村人は九郎衛門を村に入れることに反対しますが、ゴンじいとおミヨ、そして何人かの村人は九郎衛門を助けようとします。そこへ殿様が放った役人が、太郎坊たちを捕らえようとやってきます。果たして九郎衛門の運命は・・・

 ファミリーミュージカルと言うことで、実は少し侮っていました(^_^;)でも、実際は、忍者が出てきたり人形浄瑠璃があったりと盛りだくさんですごく面白かったです。最後は少し泣けたし。九郎衛門も、観る前は、きっと高橋留美子の漫画に出てくるようなディフォルメされた象(分かってもらえるでしょうか?・笑)を想像していたのですが、本物の象そっくりの象でビックリしました。思ったより小さめでちょっぴりガッカリでしたが(笑)、動きがとても可愛かったですvv
 ひろめ屋役の方がすごく上手くて声も出ていて、他の方達とはちょっと違うなと思っていたら、「オペラ座の怪人」などにも出演されたことがある役者さんと聞いて納得。子供向けとはいえ手を抜かない四季は偉い(当たり前?)と思いました。
 最後カーテンコールの時、ちゃんと九郎衛門役(中に入っている方々)の人たちも顔を出されて良かったです。とっても感じの良さそうなお兄さん達でした(笑)

 一言で「劇団四季のミュージカル」といっても、作品ごとに全部感じが違っていて面白いです。これからも色んなのを観てみたいと思いました。