マイ・ロックンロール・スター

【作・演出】長塚圭史
【出演】長塚京三 野際陽子
京野ことみ 猫背椿 中山祐一朗
山内圭哉 池田鉄洋

2002/12/05 広島/アステールプラザ中ホール

 「誰にでも、心の中にロックンロールスターがいる」

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年前、妻子に出て行かれ、
一人だらしない生活を送っていた賢二郎(長塚)のもとに、
ある日突然元妻と子供達が帰ってきた。
聞くと妻、敬子(野際)
万引き癖が見つかって再婚相手に離婚され、
行くあてもないのでここに置いてくれという。
何を勝手なことをと言いつつも、
寂しい一人暮らしでずっと「家族が欲しい」
と思い続けてきた賢二郎は
そんな「元家族」を受け入れることにする。
娘の知留子(京野)は短大の卒業試験を4年連続で落第。
息子の太(中山)は小さい時の事故が原因で顔から表情が消え、
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歳にもなって引きこもり状態。
せっかく「家族」を再生しようとするが
お互い素直になれず食い違い気味。。
特に太とは昔のこともあり(太の表情が消えた原因は賢二郎にあった)
なかなかうまく話せない。

そんな時、家族は共通の「目標」を見つける。
賢二郎の住んでいるビルの隣にはボロボロのライブハウスがあり、
毎夜ものすごい騒音が流れてくる。
それに耐えかねた妻と娘に
「隣のライブハウスを追い出してくれなければ出て行く!」と言われ、
これが家族がひとつになる最後のチャンスだと、
悪いと思いつつもなんとかしてライブハウスの女主人、小百合(猫背)
出て行ってもらおうとする賢二郎。
しかし知留子はミュージシャンで小百合の彼氏でもある、
美崎森(山内)が好きになり、夜ごと密会。
そこへ知留子の恋人だと言い張る
ストーカー気味の怪しげな銀行員、霜島(池田)も現れ、
事態は思わぬ方向に進み始める。

長塚圭史さんの作品をきちんと観るのは初めてで、
よく分からない感じだったらどうしよう…
とか実はちょっと不安だったのですが(^_^;)
そんなこと全然無くて、
台詞もとても分かりやすい言葉(身近な感じ)で語られていて、
すごく面白かったです。
前半はいっぱい笑わせられて、
後半はどんどんシリアスになっていき、
最後は切なくて泣かせる。そんなお話でした。

最初、舞台両側に設置された大きなスピーカーから
ガンガンのロックが流れ、
上から「MY ROCK'N ROLL STAR」と書かれた電飾が
ゆっくりと降りてきた時はものすごく感動しました。
今まで観たことがない舞台だったです。

長塚京三さん。
普段テレビなどではよく拝見していましたが、
今回の役もぴったりでした。
圭史さんとは親子ですけど、
舞台での発声とかはよく似てますね。
渋かったですvv

野際陽子さん。
舞台がすごく久しぶりというのが意外でした。
でもやっぱすごい迫力あって、
演技も上手いですよね〜
最後京三さん演じる賢二郎に怒鳴るシーンがあるのですが、
何というか、ガツンときました。

京野ことみさん。
正直こんなに舞台で上手いと思ってませんでした(^_^;)
可愛かったです〜vv
稽古が始まる前、圭史氏に「なんでもやります!」と言ったそうですが、
はじけてましたね()
この方、実は中学の後輩(逢ったこと無いけど)で、
頑張って欲しいなぁと思ってるので、
なんか嬉しいです♪
今回地元だからカーテンコールで何かあるかなと思ってたんですけど、
それはなくてちょっと残念でした。

猫背椿さん。
結構細くてビックリ()
この方も上手いですね〜
なんかすごく自然体な感じがカッコ良く、いいなぁと思いました。
面白いテンションと、ちょっと悲しいところと、両方あって良かったです。

中山祐一朗さん。
ずばり今回の主役!!でしょう。
もうすごく良かったです(>_<)//
今まで観てきた中山さんは、ちょっとキレた感じの役ばかりで、
今回もそうなってしまうんだろうかと思っていたのですが、
もう切なくて切なくて泣けてしまいました。
表情が無い役、というのはめちゃ難しいと思うのですけど、
周りがどんなに面白いことやっても無表情ってすごいですよね。
関係ないですけど、
セールスドライバーの佐●急便のCM
中山さんが声の出演されてるの最近気付きました(^_^;)
色んな所で活躍されてますよね〜♪

山内圭哉さん。
とにかくカッコ良かったですvvv
面白いところも一手に引き受けていて、
美味しいトコ独り占め☆って感じでした。
どっちかっていうと悪役なのですけど、
最後には泣かせてくれたし、
絶対みんなファンになっちゃいますよね〜♪

池田鉄洋さん。
みんなキモチ悪いっていうんですけど
(
圭史氏もそれで今回キャスティングしたらしいし)
私はそんなにキモチ悪いとは思わなかったです(^_^;)
危ないキャラではありましたけど。
写真とかだとちょっと中山さんとも似てますよね()
最後、いつ出てくるんだ、いつ出てくるんだというのがあってすごく怖かったです。

今回、お客さんの殆どは女の人だったのですが、
私達の席の周りには何故か男の人が多く(^_^;)
しかも隣の席の高校生男子は前のめりで観てて、
高校生に8500円のチケットはかなりキツいだろうし、
そんなにまでして観るなんて、
最初は「そんなに圭史作品すきなのかなぁ」とか、
「阿佐スパFanなのかなぁ」とか思ってたのですが、
あとで考えるともしかしたら、京野ことみFanだったのかもね()
でも男の人Fanが多くてもおかしくない舞台ですよね。

なんでも広島は阿佐ヶ谷スパイダースFanが多いらしく、
ノリも良くて圭史氏達も広島好きなんだそうです♪
今回の公演も、大阪とかが1日しかないのに広島は追加公演もあって3日。
千秋楽も広島で、なんだかとても嬉しかったです。
ホントは千秋楽行きたかったのですが、
3
日とも平日だし、その中でいちばん行きやすい日に行ったので、
あとで千秋楽大盛り上がりだったって聞いて
めちゃ残念でした。
でもそれでも時間ギリギリで、
カーテンコール長かったら帰りの電車間に合わなかったんですけど(^_^;)
ホント、会場遠いって辛いですよね。。

次回の阿佐スパ公演は6月だそうです。
初めての時代劇。山内氏もまた出演だそうで、
これは絶対行かねば!と思っています。