おやすみの前に
【作】福島三郎 【演出】宮田慶子
【出演】宮本信子 佐々木蔵之介
川原亜矢子 岡田義徳 宮地雅子 二瓶鮫一
2002/05/30 大阪/シアター・ドラマシティ

 急遽休みが取れたので、平日ですが大阪へ、またまた観劇に行ってきました。今回は川原亜矢子さん初舞台で話題の「おやすみの前に」という作品です。今回大阪も広島も平日公演しかなくて、観るのを諦めていたので行けることになってとても嬉しいです(^^)ギリギリだったため、席は一番後ろですが観れるだけでラッキーです。

 ごく普通の保険セールスのおばさん、山野ユキコ(宮本)。しかし彼女には重大な秘密があった。実は彼女は魔女だったのである。魔女の本来の仕事は、死期の迫った人間の願い事を一つだけ叶え、それと引き換えにその人間の魂をもらうこと。この契約を取ることで魔女は地獄の神様(?)よりポイントをもらいランクアップしていくのだ。しかしユキコは20年近くの間、魔女としての仕事をしていなかった。
 ある日、ユキコと保険会社の同僚で魔女の同僚(?)でもあるハナヨ(宮地)は行きつけのカフェでいつもの通りハーブティーを飲んでいた。そこへは近くの大学の学生、若田部(岡田)やその教授で世界的な不老不死の研究家、羽生教授(佐々木)も常連客としてやってくる。しかしその日は、ハナヨの魔女としての顧客、幽霊の平次郎(二瓶)やカフェの新しいアルバイト、アカリ(川原)がやってきたりでいつになく慌ただしい日だった。そんな中、ひょんなことで羽生教授に魔女であることがバレてしまったユキコ。しかも羽生教授の寿命があと一週間であることが分かってしまう。ユキコの正体と自分の死期を知った教授は、ユキコと契約を交わすことに。彼の願いは、30歳に若返ること。その目的はカフェで働くアカリと恋をすることだった。
 急に若返って舞い上がる羽生教授。アカリの事を好きになってしまったもう1人の男若田部。なんとか羽生の願いを叶えてやろうとしながらも何故か切なげなユキコ。ユキコに協力するハナヨと平次郎。そして無邪気で明るく可愛い、でもちょっとどこか怪しいアカリ。。人々の思いが交錯しながら物語は意外な結末を・・・?!

 福島さんの作品を観るのはこれで3回目(生では2回目)なのですが、いつもほのぼの温かくてしあわせな気持ちになれて大好きです。今回もとても綺麗で優しいお話でした。非現実的な設定にもかかわらず、とっても人間的で魅力的な登場人物。童話のように可愛いセット。とても素敵だったです。
 宮本さんは昔から映画などで観ていた方で、上手いのはもちろんですが、小さくてとっても可愛らしい方でした。川原さんは初舞台だというのにとっても伸び伸びと演技されていて良かったと思います。背もやっぱりすっごく高くて、手足も長くて綺麗でしたvv前半と後半がらっと変わる演技も凄いなぁと思いました。岡田さんもイメージ通りで、人の良い若田部役にピッタリだったと思います。宮地さんもテレビでよく拝見していたのですが、東京サンシャインボーイズ所属だったとは知りませんでした。そして脚本家の福島さんの奥様だったとは・・・びっくりです(笑)今回も面白くて、でもパキッとカッコ良かったです。二瓶さんもテレビでよく観る方(今回みなさんどこかでお顔を観たことある方ばかりで超豪華vv)でしたが、とぼけてて、でもとっても憎めない可愛い幽霊(笑)でした。佐々木さんは、今回、老人と若者の役。しかも体は若者だけど喋りが老人だったり、関西弁だったり土佐弁(?)だったり、標準語だったりととても難しい役だったのですけど、とても柔軟っていうかしなやかな感じで素敵でしたvvテレビで観るよりお若かったし(笑)

 今回、魔女のお話ということで、魔法が出てくるのですけど、マジックの演出が色々あってその点も面白かったです♪役者さんは大変だったみたいですけど(^_^;)

 いっぱい笑えて、最後にはじ〜んと泣けてくる。ほんっとーに素敵なお芝居でした。



 今回どうしてか分からないのですが、観劇中お腹がQooQoo鳴って大変でした(>_<)わりと静かなお芝居だったので、隣の人にも絶対聞こえてると思うと恥ずかしくって堪りませんでしたっっ後半はなんとか治まったので良かったのですけど、ああいうの、自分の意志ではどうしようもないのでホント困りますよね・・・(T^T)

 あと、今回の席、後ろから2列目だったのですが一番後ろの席は使われていないようでした。しかし開演直前にするっと来て座られた方が、どうも脚本家の福島さんではないかと思ってドキドキしてました。サングラスに帽子をかぶっててお顔はよく見えなかったのですが、隣に座っていたおじさんは関係者の方っぽかったし、千秋楽だったのでもしかして?!ということもあるかなぁと。。もしホントだったら後ろの席もいいなと思っちゃいますね(笑)