竹中直人の会 第9回公演
月光のつゝしみ
【作・演出】岩松了
【出演】竹中直人 桃井かおり
坂井真紀 篠原ともえ 北村一輝
岩松了
2003/01/19 大阪/近鉄小劇場

 とある男の一室で繰り広げられる、男と女の物語。。

 キャスト見て、すっごく豪華☆と思ってチケット取りました(^_^;)竹中直人さんや桃井かおりさんの演技を小劇場で観られるなんてすごいですよねっっ
 今回もe+のプレオーダーでチケット取ったのですが、もうほとんど一番後ろ。。でも立ち見も出るくらいの大人気だったので、席取れただけでも良しとしなくてはならないのかも。それでも隣のおじさんが体大きくて(^_^;)かなり辛かったです。

 内容は・・・正直かなり難しかったです(¨;)
 なんていうか、登場人物がみんなどこか壊れてて、というか寂しくて寂しくて、壊れ気味な感じ。みながそれぞれ自分の方に向いて欲しくて、自分の言いたいことを早口で喋ってて、あまり会話になってないのが聴いていてキツかったです。あとでパンフの解説を読むと、その台詞の裏にある「言外の言葉」に耳を凝らさないといけなかったようなのですが。。初めてだと、その台詞達に付いていくだけでやっと。でした。そう、台詞を聞き漏らさないようにしようと必死で疲れてしまったんですね。きっと(^_^;)
 あとセットですごいなと思った事が一つ。ずっと部屋の中のシーンなのですが、そこに一つ窓があって、最初はまだ明るくて外の草とか見えているのが、いつの間にか夜になって、雪が降ってきたなと思っているとこれまた積もっていて、窓が真っ白になっていました。ホント気が付かないうちにそうなっていて、すごいなぁと思いました。どうやっていたんでしょう。

 桃井さんや竹中さんはやはりとても自然で上手くて。生で観ることが出来て良かったなと思います。席が遠くてあまりハッキリとは見えなかったですが、桃井さんはやはり美しかったです♪この二人、姉弟なのですが実はそれ以上の感情も持っているよう・・・という設定だったのですが、一度だけではそこまで読みとれませんでした(^_^;)
 坂井真紀さんの役も危なかったです。新婚で、子供も出来て幸せいっぱいなはずなのに、どこかすごく不安そう。あげくに自分で手首を切ってしまったり。そんな不安定な奥さんをもった旦那さん(北村一輝さん)も周りにめいっぱい気を遣って辛そうでした。
 竹中さんの奥さん役、篠原ともえちゃんは、すごく顔がちっちゃくて可愛かったですvvいつもの元気いっぱいな感じとは違って、控えめで大人しい役なのも驚きました。姉弟であるはずの竹中さんと桃井さんの関係に静かに嫉妬している。という感じがよく出てたと思います。

 今回とてもコミカルな動きも多かったので、周りの人はみんな大笑いしていたのですが、私は全然笑えませんでした。というのも、おかしな動きをしていても、その心、というか言ってる内容とかその人の気持ちとか全然笑えるようなシーンじゃなかったと思うから。結構みんな切羽詰まっていて、ギリギリの緊張感が漂ってるような気がしたからです。だから周りで大笑いされて、実はちょっとムカつきました。よく大阪の人は「笑いを求めてきているので、たいしたことなくても大笑いする」というのを聴くのですが、今日はまさにそんな感じでした。演技者の人たちはどう思われてるか分からないですけど、私はこのお芝居は、笑うお芝居ではなかったと思います。

 今回、風邪気味で体調悪かったので特に辛い舞台でした(^_^;)やはり体調は整えて行かないといけませんね。一度だけでは分かりづらいお話だったので、また機会があれば観てみたいかもです。初演版のビデオ、もう少し安かったらなぁ(笑)