G2プロデュース #6
ゴーストライター
【作・演出】G2
【出演】三上市朗 関秀人 久保田浩
コング桑田 腹筋善之介 山田かつろう 瀬戸中基良
楠見薫 武藤陶子 松下好 川下大洋
2003/06/15 大阪/近鉄小劇場

 久々の近鉄小劇場。上の近鉄劇場では野田秀樹さん作、藤原竜也くん、松たか子さん主演の「オイル」の千秋楽上演とあって、劇場周辺はすごい人です(^_^;)

 今回の席はG2さんのサイトでの先行に外れてe+で取ったため、P列と一番後ろ(T_T)でも先日観た「BIG BIZ」DVDで紹介されていた、舞台後のスタッフ用ハシゴの近くで「これがあの時のハシゴかぁ」と妙なところに感心したりしてました(笑)

 売れない役者の洋輔は、バイトをしていた喫茶店で脚本家志望の加奈と知り合う。彼女はとある脚本コンテストに応募しようとしているが、自分の名前を出すのは恥ずかしいという。そこで洋輔は自分の名前を彼女に貸すことにするが、その作品がグランプリを受賞。映画化されてしまい次回作も書かなければならないことに…一回きりの約束のはずがそのままずるずると脚本家のふりをすることになってしまう洋輔。洋輔のことが好きな佳奈は、そのまま洋輔のゴーストライターを続けることになったのだが…

 三上市朗さん。売れない役者・洋輔。ひょんな事から佳奈の代わりに脚本家のふりをすることになるが自分で描くわけではないので様々な無理な注文をどんどん受けてきてしまう。そして自分は女優の奈津子と良い感じに。。あいかわらず「えぇ声」ですね〜vvv(笑)ちょっといいかげんで行き当たりばったりな感じの洋輔はピッタリでした(笑)佳奈の気持ちに全然気づいてなくって、奈津子のことばかり追っているところは「もぉ〜っっ早く気づけよ!」とじれったく観てました(笑)艦長も素敵ですけどこういう普通の役も素敵ですv(笑)

 関秀人さん。映画のスタッフでもないのに何故か脚本会議に参加。不思議な説得力で脚本を自分の思い通りにしていく男・堂島。その正体はある事件を追って潜入調査中の刑事。この方も「えぇ声」です〜(>o<)/vvv今回金髪でびっくり!でもやっぱりラブハンター(笑)はカッコ良かったですvvv刑事さんってのも素敵vもっともっとストーリーに絡んでくるといいのになぁと思いました。

 久保田浩さん。佳奈にしか見えない神出鬼没の謎の男。実は天使。意外と「えぇ声」(笑) 前回の「天才脚本家」の時とか、すごく個性強くてぶっ飛んでたんですけど(^_^;)、今回はなんかすごくカッコ良かったです♪最後羽根が舞うシーンは泣けちゃいました。。もちろん面白くもありましたです!腹筋さんとの対決シーンは大爆笑でお腹痛くなっちゃいました(笑)鳩も可愛かったです♪

 コング桑田さん。上海のクラブ歌手で佳奈の手助けをするチャンさん。さすがに歌上手いです〜♪今回コングさんの歌がたっぷり聴けてめちゃ得した気分(*^_^*)♪ラストで真相が分かった時は、まさかチャンさんが…だったとはとビックリしました。

 腹筋善之介さん。香港映画界でのワイヤーアクションの第一人者。でも仕事が無くて悪霊払いなんかもしている男・ジャッキー横山。おもしろすぎ。一人ワイヤーアクションは最高でした!(笑)普段どんな感じなのか全然想像できない方ですよね(笑)

 山田かつろうさん。新人スタッフ・山本。他の濃い役者さん達の中で、ひとりスマートでクールな感じがしました♪何でも出来て、こういうタイプの人って結構好きです(笑)

 瀬戸中基良さん。わがままな大女優のマネージャー・壇ノ浦。こういう人、ホントにいたらすっごくイライラするかも(笑)間の取り方が絶妙で笑えました。三上さん曰く「サカナくん」…似てるかも(笑)

 楠見薫さん。敏腕プロデューサー・磯野。クールでどんな難題にもどんどん応えていってカッコ良かったですvv佳奈の正体が分かっても全然動じなくてカッコ良いし笑えました。パキッとしたしゃべり方とか素敵です♪

 武藤陶子さん。脚本家志望の消極的女の子・佳奈。一途で健気で可愛かったvvvできれば洋輔と幸せになって欲しかったです。ホントいい子でした。武藤さんはちっちゃくてすごく性格良さそうで佳奈にピッタリでした。

 松下好さん。小悪魔的女優・奈津子。可愛くてちょっと色気もあって、洋輔や堂島や栢木を手玉にとって、まさに「小悪魔」な感じ。でもホントは純粋に洋輔(本当は佳奈が書いている)の脚本に惚れていたのでしょうか。でも女の子から観ればかなり「感じ悪!」です(笑)そんな奈津子には見た目ピッタリな松下さんでしたが、今までは子供とか人間じゃない役とかばかりやってたとか。嘘みたいです(笑)すごく可愛かったです。

 川下大洋さん。広告代理店の男・栢木。無責任に調子の良いことばっかり言っていて、むかつく中年(笑) 川下さんの演技を観たのは、前回の「天才脚本家」の時と、その後の「ホセ中村と〜」の時と、今回で3回目なのですが、その全部の印象が違っててすごいなと思いました。次はどんな大洋さんが観られるのか楽しみです♪

 G2さんの演出はいつもすごくお洒落でカッコ良いと思うのですが、今回も、冒頭に色鮮やかな原稿用紙が舞ったりとか、カーテンの開け閉めでの場面展開とか、最後に天使の羽根が舞ったりとか、とても綺麗でカッコ良かったと思います。話も笑えて泣けて良かったです。ラストの二人が出逢ったばかりのシーンに戻った時はじ〜んとしました。
 ただ思ったのは、最初から佳奈がゴースト(本物の幽霊)とは分かってなかった方が良かったんじゃないかなということ。チラシの時から「ゴーストライターが本物のゴーストだった」て書いてあって、その幽霊であるが故の面白事件とか期待してたのですが、特にそうではなかったので、その部分も隠しておいて最後に「実は…」て言った方がビックリできて良かったかなと思います。

 カーテンコールで、「今日はオイル公演に来てくださってありがとうございました」て発言は笑えました。静かなシーンでは上のオイルの「どどどぉーん」て効果音もめちゃ聞こえてましたしね(^_^;)できればカーテンコールももっとゆっくり話とか聞きたかったのですけど「今日はオイルも千秋楽で、始まりの時間も一緒で、(セットの)ばらしも重なって搬出が大変なので申し訳ないけど早く出てください」てのが超裏話的で笑えました(笑)無事オイルより早く搬出できたのでしょうか?(笑)
 正直オイルも観たかったですけど、こちらを観れて本当に良かったと思います。小劇場の舞台って、ホント客席と近くて、アットホームな感じがするのが良いなぁと思いました。