阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS
みつばち

【作・演出】長塚圭史
【出演】山内圭哉 鈴木砂羽
伊勢志摩 中山祐一朗 小山田サユリ
長塚圭史 中村まこと
市川しんぺー 新井友香 佐藤真弓 伊達暁
桑原裕子 富岡晃一郎 横山一敏 大林勝

2003/06/29 大阪/近鉄劇場

チケット取った時から時間が経つにつれ、
だんだんと楽しみ度がUPしていた「みつばち」を、
やっと観ることができました♪
最初e+で取った席がS席なのにZ列とかなり遠くて悲しくて、
思わずヤフオクで3列目中央の席を買ってしまいました(^_^;
が、おかげでめちゃ近くの席で観ることができましたvvv
会場外にはダフ屋がいてちょいビックリ。
やっぱり人気あるんですね〜

物販もすごい人でしたがここで残念なことが。。
パンフレットが売り切れていたんです〜(>_<)
舞台を観た帰りの新幹線で、
パンフを読むのが楽しみな私には超ショックです。。
昨日まではあったような雰囲気だったので、
広島公演行けてたらなぁ〜と思ってしまいます。
でも今日予約すれば、送料無料で送ってくれるというので、
しっかり申込みしときました。

時は江戸。
とある島では近くに出来た洗剤工場から流れ出る汚染された水のため、
島民の殆どが不治の病に冒されていた。
かろうじて病から逃れた人々は島の中央に逃げ延び、
高い塀を建てて病にかかった人々は肉親でも中へ入れず、
その中でひっそりと自給自足の暮らしを送っていた。
そこへ紛れ込んだ二人の浪人達、伍朗左右衛門と嘉寿之新は、
島民のために畑を耕したりして村になじもうとするが、
実は島に病を流行らせた洗剤工場大島屋の二代目の
「島を丸々遊郭にする」という野望のために島を偵察に来たのだった。。
閉鎖された島の中での人々の物語。

山内圭哉さん。
浪人・伍朗左右衛門。
もう間違いなくカッコいいっす!てかカッコ良すぎ()
キリッとした目元だし、鬘も似合いますね。
ただチラシとかいつものスキンヘッドだったので、
まさか丁髷で出てこられるとは思って無く、
最初誰だか分かりませんでした()
でも私は、悪役の山内さん(天才脚本家やダブリンの鐘つきカビ人間みたいな)
が好きなので、
この伍朗さんはいまいち好みじゃありませんでした(^_^;
いや見た目がカッコ良いので、
二枚目するとカッコ良すぎちゃうんだと思います()

鈴木砂羽さん。
島の女。小七の女房・イチ。
色っぽかったですね〜
もともと好きな女優さんなので、近くで観れて感激でした。
小七のことを愛しているのだけど、
ある事件をきっかけに、小七は彼女を抱かなくなった。
それでも女であることを実感していたくて別の男に抱かれる。
ちょっと理解できない心情ですけど、それが女心なんでしょうか。。
本当は誰が好きなのか、いまいち分からなかったです。
ちょっと感情移入はできなかったかも(^_^;)でも悲しい人ですね。。

中山祐一朗さん。
つち と しほ という二人の女房を持つ島の男・熊夫。
二人も女房を持ちながら、ムラサキという他の女のことも好き。
めちゃ女ったらしでダメな奴じゃんと思ったのですが、
どの女のことも全力で愛していて、
それゆえ女郎にさせられそうになった女房を助けに行って殺されちゃう。。
実はやっぱりカッコ良いのかもと思いました。
中山さんといえば、キレ気味の危うい役のイメージが強かったのですけど、
最近ちょっと良い役多いですよね♪

中村まことさん。
元火消しで物事をややっこしくするのが大得意。
気も荒くて困ったチャンな島の男・十兵衛。
とことん嫌な奴でしたが、
熊夫のこととかすごく友達として大切に思ってたんだなというのは分かりました。
でもこんな人、ホントにいたらかなり困りますよね(^_^;)

小山田サユリさん。
両親が死んで、十兵衛に奴隷として拾われた島の女の子・ムシ。
過酷な人生を送ってきて、性格がねじ曲がってしまっているけれど、
実は自分を助けてくれる男が現れるのを必死で祈っていたんだと思います。
めちゃ可愛かったですvv

富岡晃一郎さん。
ムシ同様、十兵衛に拾われた島の男の子・ムシ丸。
十兵衛にいじめられ尽くして、あげくに殺されて可哀想でした。
でも生まれ変わって蜂になってからは可愛くて面白かったです。
この方、阿佐スパのメンバーではないんでしょうか?(^_^;)
公式サイトで日記とか書かれてますよね?謎です()

市川しんぺーさん。
イチの旦那・小七。
島の代表的存在。常識もあり良い人だけど少し臆病なところもあったのかも。
イチの事が本当に好きなら、他の誰にも渡さずに、
しっかりつかまえておいて欲しかったです。
最後は悲しかったです。

長塚圭史さん。
島民の中ではモラリストな方の僧侶・木海。
ムシやムシ丸のことも人として扱い、彼らに様々な事を教えている。
でも少し変態(?)なところもあって、ムシの体に触ったりしている(^_^;)
カッコ良かったですよvvv
私は伍朗より木海の方が好きです〜
ムシのために体張って飛び込んできた姿は泣けました。
今回で一番美味しい役かも!()

最近の舞台ではめずらしく(?)緞帳が下がっていました。
そこには女郎蜘蛛と蜜蜂の絵が描かれていてカッコ良かったです。
差別用語が飛び交い、血しぶきが舞い、
テレビなどではなかなか放送しづらそうな作品だったので、
生で観れて良かったなと思います。
長塚さんの脚本って、
綺麗事ではない、人間のドロドロしたところとかもそのままさらけ出してて、
観てて辛かったりもするのだけれど、
でも人ってホントはこうなのかなぁと思える気持ちもあって、
あとそんな中にも希望というか、
綺麗なものもちゃんと用意されていて感動できるのではないかと思います。

当日は早口で聞き取れなかった台詞もあったりしましたが(^_^;
戯曲を読んで「そういうことか」と思えるところも沢山ありました。
最後、けっこう唐突に終わって「え?これで終わり?」て思ったのですけど
見逃してたところがあったようです。
戯曲読んだらやっぱり泣けました。
もっかいじっくり観直したい作品です。