カメレオンズ・リップ
【作・演出】ケラリーノ・サンドロビッチ
【出演】堤真一 深津絵里
生瀬勝久 犬山イヌコ 山崎一 余貴美子
木村悟 林田麻里
2004/02/07 東京/Bunkamura シアターコクーン

 久しぶりの東京。観劇のために来るのは初めてです。今回も、豪華キャストで面白そうな作品だとは思いつつ、東京のみ公演で観る事はないだろうと思っていたので、実際に観る事が出来て本当に嬉しかったですvv行こうと言ってくれた同僚のHちゃんに感謝vvです。

 渋谷Bunkamura。以前オーチャードホールには2回ほど行った事あったのですが、シアターコクーンは初めてなのでワクワクしています♪
 中に入ると、クロークとかもあってちょっと感動☆コートや荷物を気にせずゆっくり観劇できるのって嬉しいです♪あと、もらったチラシの多さにもビックリ!大阪でもらうのの倍は余裕でありました(笑)やっぱ東京は違うなぁ〜という感じ。

 劇場内に入ると意外と狭くてまたまたビックリ。こんな近くにステージがあるなんてドキドキです。今回は12列目でちょうど真ん中の通路のところてことで、前に障害物が無いのも嬉しいです♪

 生まれた時から嘘ばかりついて生きていた姉、ドナ(深津)を亡くしたあと、自分も詐欺師となったルーファス(堤)は、森の奥の屋敷で姉そっくりの使用人エレンデイラ(深津/二役)と二人、ひっそりと暮らしていた。ドナの命日、ドナの元夫で弁護士のナイフ(生瀬)が以前の使用人で今は妻となっているガラ(犬山)と共にやってくる。ドナの墓を建てたいというナイフにルーファスはきっぱりと断る。そんな中、窃盗癖のあるエレンデイラがある化粧品会社の社長の財布を盗んできた。その中に入っていた写真を元に、社長から金を巻き上げようと画策するルーファス。しかし実はエレンデイラはナイフとガラと一緒にルーファスを騙し、その屋敷を奪おうとしていた。ナイフとガラの共犯で女社長の振りをして屋敷にやってきた女優ビビ(余)、逃げた飼い犬を追ってこの屋敷に迷い込んだ軍人ハッケンブッシュ大佐(山崎)…誰もが騙し、騙され、嘘をつきながら、少しずつ、壊れていく世界…

●堤真一さん(ルーファス・T・ファイアフライ)。やっぱりカッコ良かったですね。ルーファスは、姉の事が大好きで大好きで、壊れてしまった男だと思うのですが、なんか観ていてちょっと痛々しかったです。いや、面白くていっぱい笑わせてももらったんですけどね(^_^;)

●深津絵里さん(エレンデイラ/ドナ)。小さくて可愛かったですvv声も可愛くて素敵でした。でもちょっと痩せすぎ(>_<)胸とか全然無くて…bb深津っちゃんは元気なイメージがあるので、もちょっと太った方が良いと思いました。エレンデイラは、実は…な役なのですが、ドナは自由奔放でとっても可愛いかったです。堤さんの姉ってところで「え??」と思いましたけど(笑)

●生瀬勝久さん(ナイフ・ハーフムーン)。最っ高ーに素敵でした(>o<)vvv堤さんも大好きな役者さんで、今回生で観られるという事にドキドキしていましたが、生瀬さんの方が正直素敵だったですvvまず、声がめちゃ良いです。とてもよく通って、つぶやくようなセリフでもしっかり聞き取れました。ナイフという役も、最初結構嫌なヤツなのですけど、最後はとても泣ける展開が待っていて…一番良い役だったと思います。

●犬山イヌコさん(ガラ・トメート)。イヌコさんはケラさんとずっとお仕事一緒にされているので、やはり違和感なく溶け込んでいた気がします。ガラもとても寂しくて可哀想な人でした。ナイフと結婚する事になっているけれどイマイチ信じてない。熊のぬいぐるみを息子だと信じ、話しかけたりしている。最後もとても可哀想でした。。

●山崎一さん(ルドルフ・ハッケンブッシュ大佐)。渋かったです。背も高くてシュッとしてて素敵でした。ハッケンブッシュ大佐は、巻き込まれてしまっただけな人っぽかったのですけど実は最初からこの屋敷に来るつもりだったのでしょうか…ここも謎です(>_<)

●余貴美子さん(ビビ・シングルカスク)。色っぽかったですvvこの方もテレビドラマなどにもよく出演されてますが、全然感じが違って最初分かりませんでした(^_^;)声も迫力あって、やっぱり舞台は違うなぁと思いました。ビビは一番まともな精神状態のキャラクターだったと思います。最後ちゃんと家に帰れたか心配です(笑)

 なんというか、ケラさんの作品って、最初はコメディータッチでセリフも動きもとても面白く笑って観れるのですが、だんだんおかしな雲行きになってきて、人が殺されたり傷つけられたり…そしてそれに意味があるのかどうなのかも分からないまま終わってしまうという感じで、なんとなく観終わった後、嫌ぁ〜な気持ちが残る気がします(>_<)いつも作品紹介でコメディーってなってるんですけどちょっと違うよなぁと思ってしまいます。まだ2作しかきちんと観てないのですけど、どちらもそんな感じでした。。少し前の私なら、そういう人の闇の部分な感じとか好きだったと思うのですけど、最近はどうも苦手です(^_^;)なんだか観てて辛くなってきちゃうんですよね…暴力とか絶対イヤってことはないんですけど、それがある意味とか、そんな中にも希望とか、そういうのはあった方が良いなぁと思います。
 キャストはホント豪華で、みなさんとても上手い方ばかりで、安心して観れました。セリフのやり取りとか気持ちよくて、ずっと観ていたかったです。
 演出としては、最後の雨のシーンが凄かったです!綺麗で、悲しくて、感動しました。あと、冒頭の映像を使った演出もやはりお洒落でした♪それと、ポルターガイストが起こったり、銃で打たれて血しぶきがあがったり、早替えがあったりと「どうなってるの??」なところもいっぱいあって、もう何回か観たいなと思いました。なんだかんだ言ってもDVDとかなったら買っちゃうと思います(笑)