グリング第12回公演
『海賊』

作・演出/青木 豪
出演/中野英樹 永滝元太郎 杉山文雄
   鈴木歩己 萩原利映 内田慈 黒川薫
   笹野鈴々音 谷川昭一 峯村リエ

2005/12/24 大阪/大阪市立芸術創造館

東京近郊の海に近い少し寂れた町。
駅前の理髪店。
数ヶ月前に店主の父親が亡くなり、今は次男夫婦が店を営んでいる。
店には近所の常連客が集まっている。
明日は町の冬祭り。その準備に追われる人々。
そんな中、かつて町を出て行っていた長男が帰ってくる。
長男は中学から有名私立に進み、弁護士を目指していたが挫折。
今は東京の進学塾で講師をしているはずだったが…

-----

全く知らない劇団だったのですが、
最近やたらとブログなどで名前を見て、
どれも好評でとても気になってきていました。
で、ためしに検索をかけてみたらば大阪公演間近。
チケットもまだ残ってる!てことで、急遽行くことにしました。

会場の芸術創造館も初めて行ったのですが、
ホールとかかと思いきや、「大練習場」でビックリしました(笑)
阿佐ヶ谷スパイダースや、ナイロン100℃、劇団M.O.P.
その他聞いたことある劇団などから
たくさんお祝いの品が届いていました。

全席自由でしたが私の整理番号は28番で、
早い番号の人たちがまだ来ていなかったこともあり、
2列目中央というとっても良い席をGETすることが出来ました。

全くの初見で、予習もしてこなかったので
どんな感じのお芝居をするのかも全く知らず
途中ある事件が起こったりして
これから怖い展開になるんじゃないかとかなりドキドキしましたが、
なんとなく心が暖かくなるような、良いお話でした。
「めちゃ感動した!!」
とか、激しい感情の起伏とかは全然無いのですが
じ〜んとして、最後、何故か涙が出てしまいました。

静かで地味な、でもとても自然でリアルで暖かい作品だったです。
こんなお芝居もあるんだなぁ〜とちょっと新鮮な気持ちでした。

役者さんもみんな自然で上手くてとても良かったですが
主演の中野さんは哀愁漂ってて素敵でした。
彼がウクレレで奏でる「ムーンリバー」が
美しくて切なくて良かったです。
ナイロン100℃からの客演の峯村さんも素敵でした。
この二人の関係も、何とも言えず切なくて良かったです。

あとは、風琴工房からの客演の笹野さん、
もう反則的に可愛かったです。
彼女もとても切ないんですけどね。

なかなか言葉で伝えにくいのですが、
とにかく「なぁ〜んか、いい話」でした(^_^;

ちょっと「立身出世劇場」を思い出しました。
中野さんもラブハンターな気がするし(笑)

次回作は来年12月。東京のみのようですが、
ぜひまた大阪にも来て欲しいです。

あっとそうそう、この劇団、全然知らないと思っていたのですが
以前フジテレビ系の「劇団演技者。」という番組で
今井翼くん主演でやった「ストリップ」という作品、
グリングの作品だったんですね!
この作品も結構好きで、録画してるんですよ。
やっぱり好きな作風だったんだなぁ〜と改めて思いました。