ケガレてケガレて私はキレイ…
日本であって日本でない国。そこは3つの国に分かれ100年もの間、民族紛争が続いていた。そんな中、民族解放軍を名乗るグループ(宮藤・皆川・猫背)に誘拐・監禁されていた少女(鈴木)は、10年後地上へ逃げ出す。過去を忘れた少女は自らをケガレと名乗り、戦場でダイズでできた兵士、ダイズ兵の死体回収を生業にしているカネコ一家に加わり、カネコキネコ(片桐)、ハリコナ(阿部)、ジュッテン(大浦)らと共に戦場をうろつき、死体を拾って小銭を稼ぐ生活を始める。回収されたダイズ兵は、食用として加工されている。その加工食品業界で頂点に立つダイダイ食品の社長令嬢カスミとも奇妙な友情で結ばれていくケガレ。また、本来戦闘用&食用として作られれたダイズ兵には生殖能力など無いが、製作者の気まぐれでその能力を持ってしまったダイズ兵、ダイズ丸(橋本)は死に場所を求めて戦場を彷徨う。
そして少女、ケガレを見つめる一人の女性。それは未来のケガレ=ミサ(高岡)だった。時空を越えて交感するケガレとミサ、しかし二人はもうひとつの視線におびえ始める。それは一体何者なのか。過去、現在、未来の時間が工作する中、ケガレは忘れたはずの忌まわしい過去と対決していくことになる。
難しかったっす。難しくて、正直内容よく分かりませんでした(^_^;
でも…面白かったです。はい。なんか分からないけど引き込まれました。
今回の劇場には初めて行ったのですが、元々劇団四季の劇場だったというわりには音とかあんまり良く無かったです。歌とか歌詞が全然聞き取れなかったし。あと、一番左端の席だったので、舞台の左が少し見切れてて残念でした。
役者の皆さんはとても良かったと思います。
当初、主人公ケガレは酒井若菜さんが演ることになっていたのだけれど、体調不良で降板。急遽代役として鈴木蘭々さんが選ばれました。
公演まで約2週間しかないということで、どうなることやらと思いましたが、全然大丈夫でしたね。蘭々さん、すごく良かったです。歌も上手いし可愛いし。私は初演を観てないのですが、ケガレという役にピッタリだと思いました。成長したケガレを演じる高岡早紀さんとも、最初はイメージ合わないかなと思ったのですが、意外にも声が似ていて、とてもしっくりきました。色んなプレッシャーとかあったと思うのですが、短期間でこれだけのものを見せられるなんてホント凄いです。
高岡早紀さんは立ち姿がとても綺麗でした。なんていうか、お人形さんみたいだなと思いました。顔ちっちゃいし。ダンスのシーンもとても綺麗だったです。
阿部サダヲさんは、いうことなしに可愛かった(>o<)vv初演と同じハリコナという役で、少年の役だからどうかなとご自分でも言われていたのですが、もうこの方以外に演る人いないだろ!と思います。純粋で無邪気なハリコナ、ピッタリです。髪型も今くらいのが好きなんですよね〜vv
あと凄いなと思ったのは秋山菜津子さん。私の秋山さんのイメージといえば、大人の色っぽい女性、って感じだったのですが、今回の役は全然違っててめちゃビックリしました。ちょっと裏表はあるけど優しくて可愛いおてんばなお嬢様って感じの役だったのですけど、ものすごくキュートだったんです。最初誰だか分かりませんでした(笑)ホント、上手い方だなぁと思いました。
役者、宮藤官九郎さんも久しぶりに観た(舞台では初めて)のですが、すごくカッコ良かったです。クドカンさんといえば、なんとなく弱い、情けな〜い感じのイメージだったのでビックリです。悪役だったんですけどね。マジシャンが何故ケガレを誘拐監禁してたのか、というのは最後までよく分からなかったのですけど…
橋本じゅんさんは、人の良さが出てたと思います(笑)松尾さんの作品に出演されるのって初めてなんだそうです。意外です。いつも新感線で歌ったり踊ったりされてるだけあって?さすがに歌は上手かったってか声がすごくよく出てました。
あとあと、松尾スズキさんは歌上手いですね。さすがヒゲの花魁です(笑)それと「ダイズ兵」なんてものをどうやったら思いつくのか。。この発想力も凄いと思いました。
なんだかとってもカラフルで、わーっっと盛り上がってわーっっと終わっちゃったって感じです。お祭りみたいな。セリフや歌が聞き取れない部分もあって、ストーリーに付いていけなかったりはしたのですけど、不思議と嫌じゃ無かったです。3時間40分という長い芝居でしたが、時間の長さはあまり感じませんでした。初演版も録画ビデオ持ってるのに今まで観てなかったので、また観てみたいと思います。奥菜さんのケガレ、やはりすごくイメージ合ってると思うので。あと古田新太さんも出てるというのが興味あります。
あとストーリー、ちゃんと知りたいので戯曲を買ってみました。まだ最初の辺りしか読んでませんが、脚本通りの芝居になっててちょっと驚き(笑)やっぱアドリブとかってあんまり無いものなんですね。それで毎回笑わせられるって凄いです。
カーテンコールは4回。最後はスタンディングオベーションになったのですが、みんなが一斉に立たずにバラバラ立ってたので、クドカンさんに「立つなら立つ、立たないなら立たない」みたいに突っ込まれてしまいました(笑)
私は、泣けなかったし立つほど感動もしてなかったのですがbb周りがみんな立ったので立ちました(笑)大阪の人って、あんまりスタンディングとかしないと思ってたんですけど、違うんですね(^_^;正直、これがこんなに受けるのに、なんで長塚作品はだめなんだろう…とちょっと考えちゃいました。真面目すぎるのかな…いやいや笑いも充分あるはずだし感動もできるはずなんだけど…んーよくわからんです(=_=)~
あとちょっと嫌だったこと。隣に座ってた男性なんですけど、開演前の「飲食はロビーで」ていうアナウンス聞きながら、堂々と座席でパンとか食べてるんですよ。で、開演前ならまだ許せるかと思うんですが、上演中も度々ペットボトルで水飲んでてすごく気になりました。注意できればいいんですけど芝居中だしそんな勇気も無く…他の人の感想など見てても、携帯開けてる人がいたとか喋ってる人がいたとか、結構マナーの悪い人多かったみたいで残念です。観劇がだんだんと一般化してきて、今までお芝居なんか観たことなかった人も劇場に足を運ぶようになってきてるんでしょうけど、最低限のマナーは守って欲しいと思います。私なんかもまだまだお芝居観始めてそんな経たないですけど、周りの雰囲気とかそういうので察して状況に合わせるって当たり前ですよね。家や映画館じゃ無いんだぞってことを、もっと意識して欲しいです。てか映画館もマナー悪い人多いですけど。映画館も飲食禁止にしてもいいと思う。。
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