SHINKANSEN☆PRODUCE いのうえ歌舞伎
『吉原御免状』

原作/隆慶一郎(新潮文庫版「吉原御免状」より)
脚色/中島かずき
演出/いのうえひでのり
出演/堤真一 松雪泰子 古田新太
   京野ことみ 梶原善
   橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと
   藤村俊二 ほか

2005/10/17 大阪/梅田芸術劇場メインホール

肥後、熊本の奥深い山中、松永誠一郎(堤)は、
ひとりの男が忍びの者達に襲われている現場に居合わせる。
そこで出会った老人・幻斎(藤村)は、謎の言葉で誠一郎を迎える
「吉原、ここは極楽だよ。そして地獄かな…」
誠一郎は、育ての親であり剣の師、宮本武蔵の遺言に従い山を下り、
江戸最大の遊郭・吉原へと足を踏み入れる。
その頃吉原を、不穏な殺気が取り巻いていた。
次々と襲いかかる秘密組織「裏柳生」の総帥・義仙(古田)。
それに抗し、誠一郎の助太刀を買って出る旗本・水の十郎左衛門(梶原)。
戦いの理由を問う誠一郎に義戦は言う。
「神君御免状はどこだ?」
柳生は何故吉原を襲うのか。「神君御免状」とは何か。
吉原誕生に隠された謎を追ううちに証される誠一郎出生の秘密。

そして二人の美しき太夫、勝山(松雪)と高尾(京野)。

吉原に生きる女たちの哀しい恋と運命…。

凄かったです。
豪華で、カッコ良くて、さすが「新感線☆」といった感じ。
最初、「吉原御免状」というタイトルがババーンと登場する場面があるのですが
それがとても綺麗でカッコ良くて感動しました。
言葉で説明するのはとても難しくてもどかしいのですが…bb

いつもはとちゅうに数々のアドリブとギャグで笑わせてくれる新感線ですが
今回は一切笑い無し、ということで
かなりシリアスな作品でした。

松雪さんと古田さんの大人のシーン(笑)がとても色っぽく、
同じく松雪さんと古田さんの拷問?シーンは残虐で怖かったです。

堤さんは40歳以上とは思えない動きで
殺陣も素早く美しく、本当にカッコ良かったですvv

松雪さんもホント美しかったです。

各所で心配されていた、おひょいさん事藤村さんも
そんなに噛まなかったくて良かったです(^_^;

個人的には
眼鏡無しで「人殺しの目」に磨きのかかった粟根さんと
どっぷりシリアスな話の中で、
しっかり「善さん」で演じてくれた梶原善さんがお気に入りでした♪
そいえば善さんって新感線の舞台、前回の「アカドクロ」に続き2回目なんですね。
もっと以前から出演されてたのかと思ってたのでビックリしました。

あ、あと、高田聖子さんも素敵でした☆

ただ、原作を知らない私には少しお話が難しく、
殺陣とかのない静かなシーンでは眠気が襲ってきてしまって大変でした(^_^;
上演時間がかなり長い所為もあると思うのですが…
でも勝山が何故、誠一郎のことが好きになったのかがよく分からなくて
最後も感情移入できませんでした。。
高尾の母性というのもあまり伝わって来なかったし…
超能力少女?とかタイムスリップ?みたいなSF要素が入ってくるとは思わなくて
それも意外だったです。
これはぜひ原作も読んでみたいと思っています。

あとは音楽がサイコーにカッコ良かったです!
岡崎司さんの音楽は、今までもとても好みでしたが期待を裏切らないカッコ良さでした♪
最後の斬り合いのところとか、ドキドキしました。
しっかりサントラも買って帰ったので、これから聞き込みたいと思います。

それからカーテンコールで嬉しいサプライズが☆
何回めかのコールの時、何故か松雪さんだけ出てこられなくて「?」と思っていると
スタッフの人が舞台中央にスタンドマイクを設置。
さらに「???」と思っていると…
松雪さんが金髪の鬼っ子みたいな鬘(真ん中の毛がツノのように立ててある)を被り、
着物の片肌を脱いでひとりで登場。その手にはベースが…
こ、これはもしや!
そうです、はなわの真似?だったんです!!
なんでも、今回稽古に遅刻したりするとポイントが加算されていって、
それが溜まった人が公演中に罰ゲームをするという決まりがあったそうなのです。
そして見事?罰ゲームに当たったのが松雪さん。
「遅刻SAGA」という「佐賀県」の替え歌を披露してくださいました♪♪
【出演者の集合時間はみんな同じ】
【それに遅刻して良いのは最年長のおひょいさんだけ】
【だけど稽古開始時間に泰子はいない】
【SAGA 性 SAGA 性】
【松雪泰子の性 早く起きれない】
というような歌詞で場内大爆笑、大盛り上がりでしたvvv

今日観に行けて、本当にラッキーだったです♪
その前観た舞台の印象、全て吹っ飛んじゃいましたけど(笑)