PARCO・RECOMOTIOM Presents
『開放弦』

作/倉持裕
演出/G2
出演/水野美紀 丸山智己
   大倉孝二 京野ことみ
   河原雅彦 犬山イヌコ 伊藤正之

2006/08/06(日)13:00開演
大阪/シアター・ドラマシティ

【開放弦(かいほうげん)】
弦楽器を演奏する際、指で弦を押さえずに音を出すこと、
または指で弦を抑えていない状態そのものをいう。

結婚式を終えたばかりの夫婦・恵子(水野)と遠山(丸山)。
付き合っているそぶりの全く見られなかった2人が、
突然「できちゃった結婚」したことに周囲は驚きを隠せない。
しかも、当の2人は結婚式を終えたばかりだというのに、
なぜかよそよそしい。
その理由は、遠山のバンド仲間・門田(大倉)だけが知っていた。
遠山の元恋人・依代(京野)も、いぶかしげな目を遠山夫婦に向ける。
そんな中、
取材旅行中だった漫画家夫婦の
進藤(河原)と素江(犬山)が運転する車が、遠山を轢いてしまう。
遠山はその事故の後遺症で右手が動かなくなる。
それを償うために、進藤は遠山の田んぼで働き始める。


難しかったです。
説明的台詞がほとんど無いので、
いっぱい想像や推測をしながら観ないといけません。
よく分からない内にどんどん話は進んでいって
あっと言う間に終わってしまった、て感じです(^_^;

でも、日常会話って実はそんなものかも。
自分たちの中では分かっているから
断片だけの会話でも通じ合えるんですよね。
ただ、きちんと言葉に出さないと伝わらないこともあって
その辺のすれ違いみたいなものの切なさもありました。

前半は、前日の東京行きの疲れもあってか
少し眠気との戦いもありましたbb
なので余計分かりづらかったのかもしれません。

が、後半はすごく良かったです。
最後、タイトルの「開放弦」の意味が分かる瞬間。
恵子の台詞は泣けました。
ギターの音色が切なかったです。

水野美紀さん。
この方の舞台を見るのは2回目。
前回「桜飛沫」のときは割と良い感想を持ったのですが
今回はちょっと好きになれませんでしたbb
なんていうか…声の出し方が好きじゃ無いというか。
あまり自然に感じられなくてイラッとしちゃいました。
役柄もあるのかもですが。。
また違った役も見てみたいです。

丸山智己さん。
名前やお顔を見てもイマイチピンと来なかったのですが(^_^;
すごく自然で良かったです。
背が高くて顔がちっちゃくてカッコ良かったです。
さすが元モデルだなぁ〜て感じ(笑)

大倉孝二さん。
常に怒っている役でしたが、門田は一番いい人だったと思います。
遠山のことをとても大事に思っているのが
びしびし伝わってきました。
大倉さんはどうしても面白担当みたいになっちゃいますが
押さえるところは押さえててカッコ良かったです。
もっとギター弾いて欲しかったですね。

京野ことみさん。
先日「笑っていいとも」に出演された時
とにかく「細い!」て言われてましたが
ホントーに細かったですっっ
もちょっと太った方が良いと思う…(^_^;
依代は遠山のことが好きなので
恵子に対して常にキツキツしたことを言っているのだけど
根っからの悪い子じゃないなって感じでした。
最後は穏やかな表情だったのが良かったです。

河原雅彦さん。
怪しいです(笑)
ちょっと楳図かずおっぽかったし(笑)
進藤は妻の素江より売れない漫画家で
妻に嫉妬し、恵子に横恋慕っぽい感情を持ったりしてるのですが
最後は恵子じゃなくて素江を守ったのが
じ〜んとしちゃいました。

犬山イヌコさん。
売れっ子少女漫画家ってのが、妙に似合ってると思いました(笑)
イヌコさんの普通の役?って、なんだか不安を抱えてる人なことが
多い気がします(^_^;

伊藤正之さん。
いい人かと思ってたら実は…
いや、そんな悪い人でも無いんですけど(笑)

倉持さんの作品を観るのは3回目?4回目?
今まで観てきたものは
なんていうか理系な感じで
ドライなイメージの作品が多かった印象なのですが
今回はG2さんが演出だからなのか
わりとウェットな感じがしました。
こおいう分かりにくい感じって
岩松了さんとかにもあるなと思うんですが
それよりはもう少し分かりやすくて
言葉使いが近い感じもして
嫌いじゃないです。
でもこおいう本を書かれる人って
頭の中どーなってるのかなって思っちゃいます(笑)

何回か観たらまた分かってくることもあるのかなと思いつつ
このなんとなく居心地の悪い感じも
たまにはいいかなと思っています。

あー感想も分かりづらいっすね(>_<)~