『レインマン』

原作/バリー・モロー
演出・脚本/鈴木勝秀
出演/橋爪功 椎名桔平
   紺野まひる 佐藤誓

2007年10月7日(日)17:00開演
大阪/シアターBRAVA!

若き日に家を飛び出したチャーリー・バビット(椎名)は、
ネットトレーダーを営んでいるが事業はあまりうまくいっていない。
チャーリーの恋人・スザンナ(紺野)は、そんな彼の心を開こうとするが、
父親との確執もあり、彼女との関係も壊れそうになっている。
そんな二人のところに
医師ウォルター(佐藤)より父親の死が伝えられる。
チャーリーは遺産目当てに帰郷するが、
すべての相続は会ったこともない兄のものとなっていた。
兄・レイモンド(橋爪)が自閉症であることを知ったチャーリーは、
遺産を手にいれるために施設から彼を連れ出してしまう。
スザンナはそんな、チャーリーの行動を非難し、
レイモンドの初めての理解者となっていく。
当初は金のみが目的であったチャーリーだったが、
旅を続けていくうちに、本来あるべき兄弟愛がうまれていく。
そして、チャーリーとスザンナの関係も変わっていく…。

初演は観に行けなかったので、待望の再演です。
映画も観て無くてストーリーも全然知らなかったのですが
最後の方はかなり泣いてしまいました(^_^;
こんなに広い劇場で4人しか出演して無くても
充分感動できる芝居って素晴らしいと思います。
ロードムービーだと思うのですけど
回り舞台を上手く使った演出になっていたと思います。

橋爪功さん。
レイモンドになりきってましたね。
カーテンコールの間もずっとレイモンドだったのが
印象的でした。
膨大な台詞をよどみなく話さないといけない役ですが
全然噛んだりしなくて、さすがだなぁ〜と思いました。

椎名桔平さん。
もうもうめちゃめちゃカッコ良かったです(>ω<)vvv
キラキラしてました(笑)
今回席が下手側一番前だったのですが
すぐ目の前に来られてかなりドキドキでした。
サッカー(リフティング)も上手だし素敵すぎです。
途中、レイモンドとリフティングをし合うシーンで
ボールが客席に何度か落ちてしまったんですが
その都度桔平さんが降りてこられて
真ん中の席の人はさらにドキドキだったんではないでしょうか(笑)
チャーリーという役もとても合ってたと思います。
初演の時とは性格とか変えたりされたそうで
前回のも観たかったな、と改めて思いました。

紺野まひるさん。
紅一点。やっぱ可愛かったです。
すっごく細くてびっくりでした(笑)
スザンナは、チャーリーもレイモンドも大好きで
だけど一緒に住むというのは現実的に考えると難しくて
ていう、綺麗事じゃない部分を担ってて
これも難しい役だなと思いました。

佐藤誉さん。
医師でレイモンドの後見人のウォルター氏。
あんまり出番が無くて
いい人なのか悪い人なのか
どっちだったんだろう〜て思いました。
パンフ読むと、佐藤さん自身も
その辺ハッキリしないように演じられたようです。
でも私は
レイモンドを大切に思っていたと思います。

一度も会ったことの無かった兄弟が出会って
だんだん心が通じ合って
過去の誤解も解けて
これからはずっと仲良く一緒に…
てなりそうなのにならないところが
甘過ぎなくて良かったです。
けどホント涙がポロポロ出てきて
カーテンコールで明るくなるのが恥ずかしかったです(笑)

派手さは無いけれど
心にじんわり染みこむ良い作品でした。