『ビューティ・クイーン・オブ・リナーン』

作/マーティン・マクドナー
演出/長塚圭史
出演/大竹しのぶ 白石加代子
   田中哲司 長塚圭史
※当初、出演予定だった黒田勇樹は体調不良のため降板しました。

2008年01月06日13:00開演
大阪/シアター・ドラマシティ

2回目。

今日は大千秋楽。
そして2列目ほぼ中央という素晴らしい席で
この素晴らしい作品を再び観ることが出来て
とても幸せでした。

今回の方が、前回より大竹さんもしっくりきてる気がしました。
結構段取りが多い芝居なので
(紅茶を入れたりオートミールを作ったり椅子を蹴り倒したりbb)
それを間違いなくこなしながら感情を入れてお芝居をするのって
大変そうだなぁ〜と思いました。
ラストの真相が分かるシーンはやはり切なくて
涙が出てきてしまいました。
実は一幕から結構入り込んでいて
休憩中も抜け出て無く、いつでも泣けるよ、な気分でした(^_^;

こう書くと、観ていない人には暗くて悲しい作品かと思われるかもですが
周りでは結構笑いがたくさん起きていたので
怖いけど、笑っちゃう、みたいな感じだったんだと思います。
私はどーも暴力的なシーンとかでは笑えなくて…
後ろの方で、ひとり手を叩いて大声で笑ってる男の人がいて
これはかなり怖かったです。
タイミングも他の人とちょっと違ったし…
昔、同じマクドナーの「ピローマン」という作品で
同じように他の人が笑ってない虐待のシーンとかで
手を叩いて笑う男性がいて怖かったのですが
もしかしたら同じ人かもしれません。。

最後の方、
モーリーンはパトについてアメリカに行くために母親を●し
けどその、ついて行けるというのが実はモーリーンの●●で
それを「●●●●じゃない」と言い放ったレイをも●そうとする。
もう本当にそうなっちゃうのかとハラハラして
寸前で●●されたときの安堵感は
初めて観た時も2回目観た時も同じでした。
伏せ字が多くてなんのこっちゃでしょうが敢えて伏せ字で(^_^;
こおいう、
最悪の状況なんだけど、わずかな救いを残すところが
本当に長塚作品と似てるなと思います。
泣きながら笑っちゃう、みたいな
そんな複雑な心境になれるのも好きです。

これは目黒さんの翻訳によるところも大きいのだろうけど
翻訳物なのに全然違和感なく観られるのも凄いことだと思います。

カーテンコールは何回だっただろう
5回くらい?はあったと思います。
最後はスタンディングオベーションで
役者さん達の笑顔がとても素敵でした。
長塚さんや大竹さんが挨拶をしてくれそうな雰囲気があったのだけど
微妙にかみ合わず無かったのは残念でした。

けど本当に本当に好きな作品でした。
東京と大阪と、2回観に行けて良かったです。
ドラマシティはパルコ劇場に負けない良い劇場だと思います。
好きな劇場で好きな作品が観れるって
しあわせですね。

ただひとつ、残念だったこと。
今日は大千秋楽だし、本当に素晴らしい作品だし
私は最初からカーテンコールでは思い切って立とう!
と思っていました。
それが劇場に入ってみると
椅子の上にチラシと一緒に置かれている一枚の紙。
そこには
「今日は千秋楽です。
 カーテンコールでは温かい拍手をお願いします。
 また、遠慮無く立ってください」
みたいなことが書かれていて
正直かなり萎えました。。。
誰に気を遣ってるのか知らないけれど
これは逆効果だし、
お客さんも役者さんもバカにしてると思います。
こんなの書かれたら
本当に心から感動して、立ちたいと思って立ってるのに
まるで言われたから立ってるみたいじゃないですか。
実際、この所為で立たなかった人もいるんじゃないかと思います。
私も他の作品だったら立たなかったかもしれません。
今までこの劇場にも何回も来たけれど
こんな紙を見るのは初めてで
どーしてこんなことするかなぁ〜と
観劇前からテンション下がってしまって残念でした。
お芝居が本当に素晴らしかっただけに
本当に本当に残念です。

アンケートにそのこと書かなかったのが
ちょっと後悔です。