中之島演劇祭2008 
売込隊ビーム 
『最前線にて待機』

作・演出/横山拓也
出演/山田かつろう 三谷恭子
   梅本真里恵 宮都謹次
   小山茜 西田和輝
   杉森大祐 草野憲大
   尾方宣久(MONO)
   真心(GiantGrammy)

2008年6月1日(日)14:00開演
大阪/新・ABCホール

こちらに、コウダ隊。
あちらに、ミシマ隊。
いずれも最前線にいる。
コウダ隊はすべてが尽きて数日。
人間としてギリギリの状況が近づき、
今はただ救援物資、援護隊を待っている。
ミシマ隊は祖国より救援物資を持って援護に来た。
しかし、最前線まで来たが目的の部隊がいない。
とりあえず最前線で待機しながら、
コウダ隊が現れるのをのんびり待つことに。
コウダ隊では、幻聴まで聞こえてきた。
…しかし、それは土嚢の向こうから聞こえるミシマ隊の声。
ようやくそれぞれ向こう側に気付き、土嚢を崩す。
ずっと敵だと思っていた向こう側に味方がいた。
本当の敵はどこにいるのか?
すでに取り囲まれているのではないかと情報が交錯する。
とりあえず、外からの敵に備えるため、崩した土嚢を円周に積んでいく。
が、外周に積むと低すぎて壁にならない。
どう積めば有効かという不毛話などがあり…。
祖国から使いがやってくる。
使いの新たな情報は、更なる不安と恐怖をもたらした。
彼らが戦うべき対象は何なのか。
敵と言われる存在は一向に姿を見せないままである。

成す術もない。
成す術がないという「恐怖」を受け入れる。

この最前線で。

パンフレットより

久しぶりの売込隊ビーム。
前回のシェイクスピアはタイミングが合わなくて
今回も、前日もコンサートだったりして
諦めようかと思っていたのですが
過去作品で最も再演希望の多かった作品で
なんでも回り舞台らしい、と聞いて
なんか面白そうだしぜひ観たいなと思い
ギリギリチケット取りました。
ギリギリだったのでS席は売り切れ、A席でしたが
2階からで全体が見えて良かったです。

この劇場はできたばっかりで私は2回目。
前回来た時は普通に舞台と座席が分かれてる感じだったけど
今回は真ん中に丸い舞台
それを挟んで2面に客席って形になっていて
いろんな形態できて面白いな、と思いました。

丸い舞台の上は真ん中に箱のようなもので仕切られていて
最初、その両側に役者さんがいて
それぞれに台詞を言っているのだけど
こっちとそっちで時々言葉がリンクしたりして
って上手く説明できないのですが(^_^;
その掛け合いみたいのがとても気持ちよくて
聞き取りにくい部分があったりもしたけれど
しょっぱなからワクワクしました♪

丸い舞台は場面場面でぐるぐる周り
役者さんは大変だろうなぁ〜と思いました。
立ち位置とか分からなくなりそう(^_^;
しかしこの回る仕掛け、
全部手動で、下に潜った劇団員さんが人力で回していた
というのをカーテンコールで知って
さらに大変だなぁ〜と思いました。
けど動きとかとてもスムーズで
とても面白かったです。

回るのにもちゃんと理由があるし。

全編笑いがいっぱいで
戦争物だけど
実はもう戦争は終わってました、
みたいな「よかったね」って感じで終わるのかと思ったら
かなり悲しい最後でビックリしました。
ラストシーンも衝撃で
それまでニコニコ観てたのに
涙がポロポロ出てきてしまいました。。
ラスト
最後の最後の赤い瞬間
無くても良かったなぁ〜
あれ、瞬間ちょっと期待しちゃったから。
で、暗転でまた引きずり落とされる、みたいな。。

なんとも言えず後味の悪い話でした。

嫌いでは無いのだけど。

作演の横山さんは
決して反戦モノでは無いと言ってたけど
少しはそーいうのもあるのかな、と思いました。

終演後は、恒例の300秒ショー
これは毎ステージ後、日替わりで本編とは関係ないショーを
劇団員さん入れ替わり立ち替わり、時には全員でやるというもの。
今回は千秋楽だったので
団員皆さんでの、本編のパロみたいなモノでした。
前作では横山さんが主役を演じて
自ら作ったシリアス話を木っ端微塵にしてたので(笑)
今回もそうかなぁ〜と思ったら違ってました。
かなり残念です(笑)
けど、めちゃ笑えてさっきまでの悲しい気持ちを払拭でき
楽しい気持ちで帰れて良かったです(笑)

山田かつろうさん。
ダメダメなリーダー役。
最後は良いトコ見せて欲しかったけど
最後までダメダメだったかな(^_^;

三谷恭子さん。
真面目でしっかり者だけど固すぎ?なリーダー役。
可愛かったです。
この役の気持ち解るなーと思って一番感情移入しやすかったかも。
300秒ショーでチケット購入特典で付いてくる
カラオケCD用の歌を流されてめちゃ絶叫してました(笑)

梅本真里恵さん。
なんか痩せすぎじゃないの?!と思っちゃったんですが…
わりとおとなしい役で残念。
夏にあるというシークレット一人芝居?が観たいです!

宮都謹次さん。
おもしろキャラかと思いきや…て役(笑)
なんかこの方ちょっと恐いんですけど(^_^;

尾方宣久(MONO)
あー観たことあるって思ったらMONOの方でした(笑)
特徴ありますよね。声とか。
役は鬱陶しかったけど
元々別の人がやるハズだったのを
途中で変わったそうなのですが
とてもピッタリだと思いました(笑)

終演後の物販は劇団員の方達も出てきて売り子してるので
なんだかすごい盛り上がりがあります(笑)
グッズでガチャガチャとかあるのも面白いですよね。
やったこと無いけど(笑)

今回は再演もので、
早くも7月には新作を上演するとのこと。
そのチケットをロビーで売っていたので
思わず買ってしまいました(^_^;
スケジュールキツキツだけど
なんとか行きたいと思います。