東京セレソンデラックス
『夕−ゆう−』

作・演出/サタケミキオ
出演/宅間孝行 永井大
   木下智恵 いとうあいこ
   浜丘麻矢
   杉田吉平 篠原あさみ
   武藤晃子 丸山麗
   川又麻衣子 水谷かおり
   西村清孝 永田恵悟
   万田ユースケ 越村友一

2008年7月20日(日)18:00開演
大阪/そごう劇場

長崎にある海の家兼民宿「あいかわ」には、
地元で「長崎のキングギドラ」と異名を取り恐れられる、
暴れん坊のヤンキー三兄弟がいた。
相川欣弥(万田)、元弥(宅間)、雅弥(西村)の三人だ。
「あいかわ」の隣りに住む幼なじみの三上夕(木下)は
次男坊の元弥「もっちゃん」にずっと恋心を抱いていた・・・。
しかし当のもっちゃんはそんな夕の想いをよそに、
夕の親友である薫(いとう)に恋心を抱く。
そしてその夕の親友薫は、
元弥の親友、塩谷(永井)に恋していて・・・。

東京セレソンデラックス
初めて観る劇団です。
名前は聞いたことあったような無かったような(^_^;
TOKIOの長瀬くん主演でドラマ化された『歌姫』てのも
ここの劇団の作品らしいのですが
私はドラマも観てなかったので。
ただ、作・演出のサタケミキオさんは
前にPARCOプロデュースの「LOVE 30」てので知っていて
その時のお話が結構好きだったので
ちょっと観てみたいなとは思っていました。
で、ちょうど東京行きの次の日に大阪で演ってるってことで
先に感想書いたイキウメとハシゴで観に行けるかな
とチケ取ることにしました。

会場は心斎橋そごうの14階にある「そごう劇場」
こんなところに劇場があるなんてって感じでしたが
キレイでちょうど良い広さの劇場でした。

場内に入ると、おニャン子クラブの曲など
懐かしい80年代の曲が流れています。
なるほどその頃のお話なのか。

開演時間少し前
いきなり小芝居がはじまる(^_^;
舞台上におじいちゃんと孫(設定の役者さん)登場。
これから劇を観に行く、という話。
おじいちゃんが、孫に
観劇中におばあちゃんからTEL掛かってくるから出て良いのか、とか
実は以前に1回観てるから、観ながらあらすじ教えてやる、とか
お茶を飲んだりものを食べてもいいのか、とか聞いて
いちいち孫が「そりゃダメだよ」と答えるという
劇場内での諸注意をお芝居で見せてくれました。
ちょっと前はこおいう、諸注意にこだわるのって
色々ありましたけど、最近はまた見なくなってたので
面白かったです。
けどこの飲食禁止って芝居やってる目の前で
ペットボトルのお茶飲む人あり。。。
勇気あるなぁーってか飲むなよっって感じ。

今回の席は1番前の下手よりだったのですが、
隣に老夫婦っぽい人達が座っていて
この、旦那さんの方がどうも雰囲気が悪い。
先程の小芝居が終わって、本編が始まる前に何分か間があったのですが
「早く始めろや」的なことをブツブツ言っている。
で、先程の孫の名前をちょい大きい声で呼んでみたり…
まさか本編始まってからもヤジとか飛ばさないよね、、、
とかなり不安bb

で、いよいよ開演。
まさに80年代のお話が始まり
その時代、同年代だった人は笑えるだろうネタ満載。
ってか、そうじゃなかった人には全然面白くないのでは??
なネタ満載で
(おニャン子の山本スーザン久美子とか/(^_^;)
隣の夫婦のことがさらに心配になるbb
ちなみに私はど真ん中世代なのでかなり楽しめましたが(笑)

で、案の定、じいさんの方が奥さんに何か文句を言い始め
結局、その場で席を立って出て行ってしまいました(^_^;
けど、私は正直ホッとしました。
このまま居続けられて、声に出して文句言ったりされたら
最悪ですからね。
どういう経緯で観に来ることになったのか分かりませんけど
「4500円も払って…」てな事も言ってたので
たぶん招待とかでは無いのだろうから
そごうで何かやるらしいってだけでチケ取っちゃったのかも。
だとしたら、この場所も考えものだな、と思いました。
あきらかに、普段お芝居とか観る人じゃ無い人達が来てるってことで。
それが良い時と悪い時とありそうですね。。
普通(?)の小劇場系劇場ならきっとそういうこと無いと思うので。

で、前置きが非常に長くなりましたが(^_^;
本編の感想。

とても観やすかったです。
分かりやすいストーリー。笑えて泣けて。
安心して観られるお芝居だと思います。
私もラストの方、結構うるうるっと来ました。
なんていうか、
「そーくるなんて卑怯だっっ」て感じ(笑)

ただ、ちょっとやりすぎ感は否めないと言いますか…(^_^;

ラスト、ある真相が分かり、かなり泣けるシーンがあるのですけど
(実際周りは鼻を啜る音いっぱい)
そこで流れる曲が、小田和正の「言葉にできない」なんですね。
この曲、この作品のメインテーマにも沿ってると思うので
使われても当然かなって思うんですが、
ちょっと、、、いかにも過ぎて、、、bb
あーそれ来ちゃったか、みたいな。
その後、視覚的にもたぶんうわっと盛り上がる場面に繋がるのですが
これもわたし的にはちょっとやりすぎで。。
もちょっと控えめな方が良かったなーって思ってしまって
なんか、すすーっと醒めていく自分がいました(^_^;

まあその後、最後の最後はまた「やられたっっ」て思ったんですけど(笑)

台詞とかね、いいんですよね。
今回長崎の話だったから方言とかも良い感じだったし。
登場人物もみんないい人で素朴で可愛いし。
愛すべき人達って感じで。

んーなんだろなー
男の人のがロマンチストなんですかね(笑)
この、サタケミキオさんって、
宅間孝行さんて名前で出演ってか主演されてるんですけど
結構いかつい感じなのに
こんなロマンティックなお話書くんだなぁってちょっとビックリでしたw

これ、映像の方が泣けるかも。
音楽とか、映し方とかで。かなり違うかもしれません。
こおいうベタベタの、嫌いじゃないんですけどね(笑)
演出がねーもーちょっとねー。
嫌いじゃないし良いお話だっただけに、ちょっと残念。

てか、自分で作演する話に主演するってのもどーよって思ったり(^_^;
作・演出・主演、のどれか(演出?)を別の人がやるとまた
違った良さが出てくるかもしれません。
前の「LOVE 30」も演出は女性だったし。

あと、女優さんが綺麗すぎ(笑)
主人公の憧れのマドンナ(笑)、薫はまぁ良いとして、
夕はもうちょっと素朴な感じの人の方が感情移入できた気がします。
まぁ、この木下さんて方も美人なのにハジけてて良かったんですけど(笑)

あ、あと永井大くんが、初舞台なのに
メインだけど主役とかじゃないんだってのには好感持てました(笑)

なんか、とても良い作品なのに
素直に浸れない自分もなんだかなーなんですけど(笑)
たまにはこういうストレートな作品に
ストレートにハマって号泣するのも良いと思うんですけどね。
捻くれちゃってるんですね、自分(^_^;

終演後、出演者の皆さんがロビーに出てこられてて
サインや握手にも気さくに応えられてたのには驚きました。
永井くんも普通にいたよ(笑)

あと、「袖の下」という名目?で
来場者全員に記念品(マグカップ)配られてたのはビックリでした。
劇団のファンクラブというのがあるらしいので
そこの会員だけ、とかなら分かるんですけど。

やっぱり、サービス精神旺盛な劇団なんでしょうね。
また次回あれば、観に行きたいかな、と思います。
その時は、HEP HALLとか精華小劇場とかあの辺の劇場でやって欲しいです。
精華小劇場、似合いそうw

余談ですが
今回のこれ、七夕のお話にも掛けていて、劇中にも七夕伝説が出てくるのですが
沖縄の話、てことで紹介されるお話が、途中から「天女の羽衣」になってます。
これってホントに沖縄ではこういう話になってるんですかね?
天の川とか全然出てこなくて、面白いなーと思いました。