野田秀樹 芸術監督就任記念プログラム 第3
『ザ・ダイバー』日本語バージョン

作・演出/野田秀樹
出演/大竹しのぶ 渡辺いっけい
  北村有起哉 野田秀樹

2009920日(日)14:00開演
東京/東京芸術劇場小ホール1

女(大竹)は子供を2人殺した罪で
留置場に入れられていた。
精神科医(野田)は、
自分が誰かも分からないという
彼女の精神鑑定を依頼される。
警部(渡辺)と検察官(北村)は
なんとしても彼女がまともだと証明し
彼女を有罪にしたいと精神科医を急かす。
そのうち女は、自分が「源氏物語」の中の
登場人物(葵上や六条の御息所)だと言い始める。
そして彼女の妄想の中に取り込まれる精神科医。
何故彼女は子供を殺したのか。




とても面白かったです。
とても小さな劇場でとても少ない人数で
ぎゅぎゅっと濃いお芝居でした。
今回好きな役者さんばかりだったので
とても贅沢な時間を過ごせました

東京芸術劇場は初めて来ました。
池袋駅直結って感じだったのに
なぜか道に迷う私(^_^;
着いてからも、小ホールを探してうろうろ、、、
思ったより全然小さいホールでビックリしました。
椅子も可動式の簡素な椅子だし。
でも補助席も出るくらいいっぱいだったみたいです。
まぁ当然ですかね。
チケット取れて良かったです。

野田さんの作品はまだ何作かしか観ていませんが
セットも簡単で小道具もあまり使わず
見る側の想像力を刺激してくれる感じが好きです。
台詞が早口だったりもして
理解するのが難しかったりもするのだけど
私はこのリズムというか空気が好きです。
野田さんってやっぱ凄い人なんだな、と思います。
今回のお話も、OLの不倫の末の悲劇が
源氏物語とリンクするとか、面白いなと思いました。
ただ、源氏物語の知識が乏しいので
ちょっとついて行けてなかったのが残念です。。
あさきゆめみし、一応読んだんですけどね(^_^;

大竹しのぶさん。女
いつも思うけど、この方も凄い人です。
何人もの人格がコロコロ変わるんですけど
ホント、パンって感じで変わって
どれもすごく入り込んで見えて
怖いぐらいでした。

渡辺いっけいさん。警部、頭中将 ほか
おつかれさまでしたーっって感じ()
とにかくテンションが高いっっ
汗だくで大熱演でした。
途中、ちょっと素っぽくなったところが
アドリブなのか演出なのか気になりますw

北村有起哉さん。検察官、源氏
細くて長くてカッコ良いですよね、ゆっきーは()
今回は、奥さんいるのに何人も愛人のいる
サイテー男の役でしたけど()
動きがしなやかで綺麗だな、と思いました。

野田秀樹さん。精神科医 ほか
作・演出で、出演でもここまでガッツリ参加する
パワーにいつも脱帽です。
今回は知的な精神科医役ってことで
しゅっとしてカッコ良かったです。
北村さん演じる浮気男の
めちゃ性格のキツい本妻役もハマってました(^_^;

今回、この4人だけで全ての登場人物が演じられ
途中で現実と源氏物語の世界が交錯し
頭の中がぐるぐるしながらも
舞台にガっと集中して観られて良かったです。

前の方の客席の床がフラットだったので
前に座った女の人がものすごく体を左右に動かしながら
観てたのにはちょっと、、、て思いましたけど(^_^;
後ろの人のことも考えようよーって感じで、、、

なんとなく、観劇慣れてない人も多かったような気もしました。

ラスト、●●●になった女と精神科医は
一緒に海の底を泳いで行くのですが
そこのところが一番謎でした。
戯曲の載った雑誌を買ってきたので
またゆっくり読んでみたいと思います。

すぐWOWOWでも放映するみたいだしねw