ミュージカル
『ラ・マンチャの男』

脚本/デール・ワッサーマン
作詞/ジョオ・ダリオン
訳/ 森岩雄 高田蓉子
訳詞/福井崚
演出/松本幸四郎
出演/松本幸四郎 松たか子 
   駒田一 上條恒彦
   福井貴一  月影瞳
   石鍋多加史 荒井洸子
   祖父江進  ほか

2009517()13:00開演
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16世紀の末、スペイン・セビリアの牢獄。
作家・ミゲール・デ・セルバンテス(松本)は
教会を侮辱した罪で投獄される。
泥棒や人殺しの罪をおった囚人達は
新入りのセルバンテスをこづきまわす。
騒ぎをききつけた牢名主(上條)は、
牢獄内で裁判をやろうと言い出す。
セルバンテスは自分が書いた「ドン・キホーテ」の脚本を、
牢獄内で即興劇として演じ申し開きをすることを思い立つ。
他の囚人たちに役をふりわけ、その物語に巻き込んでいく。
「・・・さて皆様、私は1人の男の役をつとめます。
 私の創り出したその男を見てやってください!
 名前をアロンソ・キハーナ。さして若くはない、田舎の郷士・・・。」

男は、朝から晩まで騎士道物語の読書に没頭するあまり、
凡俗な世間に愛想を尽かし、
ついには自分自身が何世紀も前に姿を消した
遍歴の騎士だという妄想に陥り、
「世界の全ての悪を滅ぼさん」がため、
従僕のサンチョ(駒田一)を引き連れて冒険に旅立った。
その男こそ人呼んでラ・マンチャのドン・キホーテ。

ドン・キホーテは見果てぬ夢を追い求めて進む。
風車を見ると「4本腕の巨人」と信じて突撃し、
宿屋に着いては「城の主はあるか」と呼び張った。
しかし、そこにいた宿屋の亭主やあらくれ男どもは、
彼を気の狂った老人だと無視して取り合わない。
売春婦アルドンサ(松)も初めはいぶかしんでいたが、
彼女の事を「美わしき夢のドルシネア姫」
と呼ぶこの不思議な老人に、
次第に心を開き始める。





とっても有名な作品。
でも、私は観るの初めてでした。
松本幸四郎さんを生で観るのも初めて。
どんな演技を見せてくれるのか楽しみでした。

今回のステージは変形ステージで
客席の前列を潰して迫り出すように作られていました。
お陰で舞台がとても近く、迫力がありました。

私はほとんどミュージカルを観たことが無いのですが
始まる前に指揮者の人がステージに現れて
一曲演奏してからお芝居が始まる
という演出は珍しいなと思いました。
大抵オケピは舞台の下とかにあるからでしょうか。
今回は舞台上の左右の袖で演奏されていました。

音楽はどの曲もとてもカッコ良くてワクワクしました。
ただ、歌詞がやはり聞き取りづらいところもあったので
サントラ欲しいなぁと思いました。
売られていなかったのが残念です。
でも今回はパンフレットに歌詞が載っていたので良かったです。

今回は、歌う場面は劇中劇、ということもあってか
ミュージカル特有の「いきなり歌い出す違和感」みたいのも感じませんでした。
あと台詞は台詞、歌は歌、ていう構造も良かったです。
台詞に節がついているのは苦手なので(^_^;

お話的には、
最初、とてもほのぼのした気持ちで観ていたら
途中とっても辛い場面があって
最後もせつなくて切なくて、結構泣いてしまいました。
台詞もググっとくるものがいくつかあったと思います。


松本幸四郎さんは
やはり存在感があるなぁと思いました。
ヒゲの所為? か歌詞が聞き取りづらかったのは残念です。
カーテンコールの時、
ひとりだけ舞台に残られて、1曲英語で歌ってくれたのが
めちゃ嬉しかったですvv

松たか子さんは
とても凛々しかったです。
普段の歌では聞かれない裏声もいっぱい使ってて
大変だなぁと思いました。
でも最後、なぜアルドンサがキハーナを尋ねてくるのか少し疑問でした。
間のお話が少し飛んでいるのかなとは思うのですが。。
アルドンサとキホーテの心の交流が
もう少しあるといいなと思いました。

カーテンコールの時
上條さんに促されて幸四郎さんと2人で手を繋いで挨拶
というのが何回かあったのですが
微妙に照れ臭そうだったのが可愛かったです()

上條さんは
一度ポリープで休まれたことがあるとのことで
復活されて良かったなぁと思いました。
もっとたくさん歌声聞きたかったです。

あとの方は全然知らない方ばかりだったのですが
サンチョ役の駒田一さんはお名前見たことあります。
たしか今回から参加されたとのことでしたが
忠実で可愛らしいサンチョでとても好感持てました。

あと、カラスコ博士役の福井貴一さんが
寺島進さんと似てるなーと思ってしまいました(^_^;
実際は全然似てないんだと思うんですけど。
一応悪役なので、芝居中は最後の最後まで笑顔が無くて
カーテンコールの時やっと笑顔が見れて
それがとても素敵で嬉しくなりました()

時代背景も分かってないし
宗教のこととかも分からないし
ストーリーの深い意味とか
まだ全然分かってないと思うのですが
観れて良かったと思います。
機会があればまた観てみたいです。