阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS
『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』

作・演出/長塚圭史
出演/池田鉄洋 内田亜希子
   加納幸和 小島聖
   伊達暁 中山祐一朗
   馬渕英俚可 光石研
   村岡希美 山内圭哉

2010216()19時開演
広島/アステールプラザ大ホール

3回目。


待望の広島公演。
前回広島公演があったのが、
2006
年末の「イヌの日」ですから
3
年ちょっとぶり、ですね。
そのわりにチケットが余っていて、、、
といっても、前回は中ホール(500人くらい)
今回は大ホール(1200人くらい)なので、
仕方が無いかなーとは思うのですが(^_^;
それに、内容的にも2階席とか
伝わりにくいかな、と思うので
このくらいでいいのかな、とも思いました。
(それでも1000人くらいは入ってたと思うし)
できれば中ホールで複数回やって欲しかったです!


私は3列目の真ん中辺で
前の人の頭で見えない部分があったりはしたものの
今日は鼻も詰まってないし()
ガッツリ集中して観られました。
隣の女子は寝てたけれども、、、(^_^;


なんていうか、
どうしよう、
どんどん好きになっていくんですけどぉぉぉぉぉ
って感じです(^_^;
最初の、暗転からポッと明かりが灯って
梨池が1人出てくるシーンから
もうドキドキして
ぐぐぐーっと引き込まれてしまいました。
あのシーン、
静まり返った劇場で
舞台の上には何も無く
ひとり舞台に出てくる光石さんは
めちゃめちゃ緊張するんじゃないかなぁと思います。。
その後しばらく無音のシーンが続くし
すごい緊張感ですよね。

今回も、前回より少し解ったことがあるような無いような・・・

前回観たときから考えていたのだけど

(ネタばれ入ります)

実はこの世界は全て
梶原の作った人形の世界なんじゃないかと。
梶原は最初から怪しい()
梨池に絶対に見せてはいけないといいながら
悦世に素人書評サイトのアドレスを教えるし
さりげなく酷評の載った新聞を梨池の見える所に置いたり
希緒は悦世が作った人形だけど
最後、梶原の病院にいる看護師がみんな希緒似なのは
すべて梶原が作った人形だからだと思うし
安倍を消すのも梶原だし
やっぱそんな気がするんですよね。
あと、ところどころで何人かが口にする
「見られているような気がする」
という発言で
彼らが梨池の書いた作品の登場人物だから
とは思ったんですけど
いったい誰が実在していて
誰が小説内の人物なのか
て思うとぐるぐるして
でもやっぱ、梨池も登場人物のひとりなのかな
て思いながら見てました。
安倍は最初から
自分は小説の登場人物だとは解ってるのだけど
自分がその物語の主人公だと思ってしまったところが
間違っていて消されてしまったんですよね。
(でもここのトコの嬉しそうな中山さんが可愛いんです/笑)
野口は、途中で何かがおかしいと思うのだけど
結局は恐くて真実は覗けずに終わってしまった。
でももし、あの時梶原の人形工房に行っていたら、、、
もしかしたら野口の人形(のスペアとか)もあったのかも
それを本能的に感じて、野口は行くのを止めたのかもしれません。
満智子は人形だから
植物人間になっても動けたのかなとか。

ただ、最後の最後のシーンでは
次に書くべきもの?にたどり着いた梨池を
みんなが見守ってるって感じで
その中に梶原もいるし
梶原も架空?
とも思えたり
んーーーやっぱ解んないですね(^_^;

すべてが「かもしれない」世界
まさにそうなのかもしれないw

でも、そんなこと(梶原怪しい説/笑)を考えながら見ると
すごいホラーな気がして
ドキドキしてより楽しめました()

伊達さんと馬渕さんが演じてる二人は
あきらかに梨池の最新作の登場人物だと思うのだけど
彼らは梨池を自分たちの作品の公園に連れ出して
どうしたかったのかな

でも、みんな誰かの意思に動かされて
操られてる気もするし
そうすると、あの二人はなんだかより切ないです。


あーこうやって考えてるとめちゃ楽しいです()
でもひとりで考えてるのはもどかしくて
誰かとめちゃこんな話したいですっっ
いろんな解釈ができるだろうし
何度でも観て、楽しめる作品だなと思います。

あと2回。
今度はどんな風に観られるか
とても楽しみです♪


今日のカーテンコールは3回?
長塚さんも出てきてくれて(セーターがなんか可愛かった/笑)
簡単ですが挨拶もありました。
それも山内さんが促してくれたからだし
いつもありがたいなーと思います。
スタオベしてる人もいたけど
私は真ん中の方の席だし後ろの人見えなくなるし
なんて考えてたら立てませんでした(^_^;
わーって盛り上がる公演なら立ちやすいんだけど
こういう作品ではなかなかタイミングが難しいです。