PARCO presents
カフカの「変身」

作/フランツ・カフカ
脚本・演出/スティーブン・バーコフ
出演/森山未來
   穂のか
   福井貴一
   丸尾丸一郎
   久世星佳
   永島敏行

201043()17:00開演
大阪/サンケイホールブリーゼ

「ある朝、不安な夢から目覚めると、
グレゴール・ザムザは自分がベッドのなかで
大きな虫に変わっているのに気がついた」




ものすごいモノを観た。

とにかくそれが感想かも()

幕が開いて、
シンプルな舞台装置とパントマイムみたいな動きにまず感動。
シュールな感じで「素敵
」と思ってしまいました。
衣装もとても可愛くて素敵でした。

そして、なにより森山くんの身体能力には
ただただ「凄い」というしかありません。
ベッドに見立てたパイプを
後ろ向きで足だけで登ったりぶら下がったり
そのまま台詞を言ったり
衣服も髪型もそのままなのに、
そこにはしっかりと「虫」がいました。

実は原作も読んだこと無くて
まさか本当に「虫」になってしまった
という話だとは思ってなかったので
とても驚いたのですけど(^_^;

「引きこもりの話」と書かれていたけれど
私はどちらかというと「鬱」の話かなと思いました。
だってグレゴールは、
それまで家族のために一生懸命働いて
周りからはあれこれあれこれ言われてくたくたになって
そのあげくに虫になってしまったんだから。
でも、今まで散々世話になっていたのに
虫になったとたん気持ち悪がって邪険にして
あげく「殺してしまえ」と言う家族は酷いなぁと思いました。。
そりゃいきなり巨大な虫になった息子を
どうしていいか分からない気持ちも解らないではないけど
もっと優しく労わってあげていたら
もしかしたら人間に戻れたかもしれない・・・
なんて思ったりもしてしまいます。

切なくて、最後はうるうるしてしまいました。


役者さんはみなさん素晴らしかったと思います。
妹役の穂のかさんというのは初舞台?だったみたいですけど
全然そんな感じしませんでした。
声も良くてとても可愛かったです。

今回わりと後の方の席で観たのですが
倉敷だったら前の方の席取れそうだったので
行けば良かったなぁとちょっと後悔です。

今までに観たこと無いような演劇で
観に行けてよかったなと思いました。