こまつ座&ホリプロ 井上ひさし氏追悼公演
『黙阿彌オペラ』

作/井上ひさし
演出/栗山民也
出演/藤原竜也
   北村有起哉
   大鷹明良
   松田洋治
   朴勝哲
   熊谷真実
   内田慈
   吉田剛太郎

2010911日(土)13:00開演
大阪/シアター・ドラマシティ

劇詩人の新七(吉田)は、しがないざる売りの五郎蔵(藤原)と
互いに川に身投げしようとしたところを、引き止め合う。
その足で両国橋西詰にある蕎麦屋「仁八そば」の障子を叩いた二人。
家主のとら(熊谷)に身の上話を聞いてもらい落ち着いた二人は、
翌年同日に同じ場所で会おうと約束する。
一年たった約束の日、仁八そばに、
おせんという少女が置き去りにされていた。
とらはお店の切り盛りと、おせんの世話に追われ忙しくしている。
売れない噺家の三遊亭円八(大鷹)が
隙を見て食い逃げをしようとするが、
ちょうどやってきた新七に止められる。
新七は、最近書いた新作芝居が大当たりしたという。
あとは五郎蔵を待つばかりだが、
やってきたのは見知らぬ優男、久次(松田)であった。
久次は、五郎蔵が無実の罪で島送りになり、
自分は五郎蔵の弟分だったと語る。
と、そこに流れ込んできた怪しい貧乏浪人、及川孝之進(北村)は、
久次が川に身投げして同情を誘い、
人から金をせしめていた、と暴きだす。
久次は、騙したのは五郎蔵に罪を着せた者で、
つまり仇討なのだと明かす。
全員の素性が明らかになったところで、
とらは「おせん株仲間」の結成を言い出す。
みんなで少しずつお金を出し合い、そのお金でおせんを育て、
全員の子供として育てようという提案であった・・・。

時代が明治に変わり、世の中が移りゆくなか、おせんは成長し、
株仲間の面々もそれぞれ成功をつかんでゆく。
しかし新七だけはその変化に違和感を感じ、
ついていけないのであった。
そんな折、新七にオペラを書いてみないかという依頼が舞い込む。
果たして新七はオペラを書くのか・・・




とても面白かったです。
今まで観た井上ひさしさんの作品の中では一番好きかもw
出てくる人に悪い人がいないのも良かったです。
井上さんの作品て、今までそんなには観ていないのですが
どうも蜷川幸雄さんが演出する作品は合わなくて
観てるのもツライ・・・ということが多かったです。
でも、こまつ座とか、栗山民也さん演出のはそんなこと無かったので
今回も行くことにしたのですが、観て良かったと思います。
やっぱり、言葉遊びというか、
言葉、会話のリズムが聞いていてとても気持ち良かったです。
もっと色々観てみたいなと思いました。

藤原竜也くん。 五郎蔵
声がちょっと嗄れてるような気がしたのですけど。。
くるくる動いてフットワーク軽くて良かったです。
もっと、いろんな作品に出て欲しいなと思います。
長塚さんとか河原さんとかの演出作品で見てみたいです。
  
北村有起哉さん。 及川孝之進
今回、ゆっきー()出るから行こうと思った
と言っても過言ではないのですがw
やっぱカッコ良かったです
声がいいんですよね~
低音で渋く、またちょっとおちゃめな感じとか
切り替えが早くて巧くて素敵でした。

松田洋治さん。 久次
ここにも「ええ声」な人がw()

熊谷真実 とら/おみつ  
最初、おとら婆さんで出てこられたときは
そうかな?と思いつつ違うかな?て感じで(^_^;
後半おみつさんで出てきて、あ、やっぱ同じ人か
てビックリしました()
お婆さんの演技、ずっと腰曲げてるし、
大変そうで凄いなと思いました。

内田慈さん。 おせん
前にイキウメの舞台で見たことあるのですが
内田滋さんとどっちがどっちだっけ?て思ってしまいます(^_^;
元々歌を歌う人、では無いんですよね?
オペラを歌うシーンがあるので
せっかくなら本当にオペラ歌える人が良かったかも
と思わなくも無かったり、、、
可愛かったからいいんですけど。

吉田鋼太郎さん。 河北新七
さすがです。
こちらもちょっと声辛そうな感じもしましたけど
最後の方の力説?のトコとか
ずしんと来ました。
鋼太郎さんもいつも色んな作品で色んな顔見せてもらえるので
次回「タンゴ」ではどんな役か楽しみです

ほのぼのしつつ、メッセージも込められていて
ひとつのセットで20年くらい?の歳月があらわされるのも
面白いなと思いました。
3
時間半があっという間でした。

カーテンコールは3回。
最後はスタンディングオベーションでした。
私は次の予定が詰まっていて、
最後までいれないかと思っていたのですが(^_^;
最後まで観られて良かったです