小林賢太郎演劇作品
Kentaro Kobayashi Produce Theater #7
『ロールシャッハ-Rorschach-

作・演出/小林賢太郎
出演/久ヶ沢徹
   竹井亮介
   辻本耕志
   小林賢太郎
   嶋村太一(声のみ)

20101023()13:00開演/18:00開演
小倉/北九州芸術劇場中劇場

とある世界のとある島。
この島はかつて開拓隊により発見され今では街もできているが
果てには大きな壁が立ちはだかり、世界の終わりとされていた。
この度、その壁の向こう側の調査をするため
民間人の中からも開拓隊とともにスタッフが集められる。

怒りっぽくて「ばかやろう」が口癖の鉄職人、壷井貢(久ヶ沢)
用心深く気が小さいオタク引きこもり青年、天森平吉(小林)
自分が無いのに人を馬鹿にしているノリだけな若者、串田益夫(辻本)
3人は、壁に向かって大砲で穴を開けるという任務に配属される。
他の人たちはロケットで壁を越えるプロジェクトに参加しているのに・・・
とやる気の無い3人。

開拓隊でいつも雑用係だった富山塁(竹井)は、
そんな3人を指導し、なんとか明朝までに
大砲の扱いを覚えさせなくてはいけない。

果たして特訓が始まった。
最初はダラダラやっている3人だったが
適材適所に納まると、俄然やる気がでてきて
スムーズに進むようになってくる。

しかし彼らにも悩みはあり
壷井と天森は自分を変えたいと悩み
串田は他人も自分も否定する。
そんな彼らに「他人になりたいと思うな、今の自分の先を目指せ」
と諭す富山だが、彼もまた、自分の一番なりたかった道には進んでいない。

それぞれの思いを抱えつつ朝はやってくる。
あと数分で発射予定時間。
そこで明かされる壁の向こう側の状況。
彼らはある選択を求められることになる。




K.K.P.最新作。
是非観たいと思ったけれど今回広島公演は無し。。
大阪も仕事と重なりそうで難しいかも、、、
てことで、初の小倉・北九州芸術劇場に行ってきました。
この劇場は名前はよく見るし、新幹線からも見えて
一度は行ってみたいと思っていた劇場でした。

実際行ってみると、全体的に深いブルーの色彩で
とても落ち着いた雰囲気。
劇場スタッフの人数も多くて、凄いなぁと思いました。
機会があれば、てかもちょっと近ければ(^_^;
何度も行きたい劇場です。
小倉駅からも近いのはいいなぁと思いました。


今回、2列目と3列目の席だったのですが
舞台と1列目の間隔がとても狭くて
そこに取り付けられたライトにお客さんが当たらないように
スタッフの人がものすごく気を遣っていて
前の日の公演で当たっちゃったらしいけど
ちょっと神経質過ぎないか?と思ったのですが(^_^;
実際舞台を観てみて納得しました。
あれはズレたら大変()
てか、何かカバーとか付けたらいいのにって感じでしたけどw

作品は、とても楽しかったです。
笑いもいっぱいでした。
けど、周りがものすごく反応するので
そこまでか?とは思っちゃったのですが、、、(^_^;
私、手を叩きながら笑うってあんまやらないんですけど
ラーメンズ含め、小林作品では結構みんなそんな感じなんですよね。
でも、いつも言ってますが
どっちかっていうと「大爆笑」より「くすりと笑う」て感じの笑い
だと思うので、なんか周りで大笑いされてると
ちょっと退いてしまったりしたりして、、、(^_^;
あと、台詞を噛むとか、おもしろい言い方をするとか
舞台上で笑いを堪えるとか実際噴出しちゃうとか
そおいう笑いも多くて、
面白いんだけど、そればっかりはどうなの?
て気持ちもありました。

ただ、そおいうゆるいノリを楽しむのがK.K.P.なのかな
とも思うので、まぁそれはそれで楽しかったです。
一応「小林賢太郎演劇作品」と銘打ってあったけど
純粋に「演劇」を観るスタンスとは違うかなぁって感じw
ラーメンズもポツネンもそうだけど
「小林賢太郎作品」はそれ自体がジャンルって気がします。

お話も、「ちょっといい話」て感じで
悪い人とか出てこなくて、最後ちょっとほんわかして終わる
みたいな感じなのだけど
たまにはこおいう毒の無いのもいいよなぁ
て思いながら観てます()
難しいこと考えず観られる作品は
物足りない感が無いことはないけれど
でもやっぱ楽しいし好きです

それにやはり賢太郎さんらしく、色々仕掛けられていて
最後「おー
」て感心できるところもあるしw
今回のオチ、初回にはもちろん気づかなくて(^_^;
種明かしのシーンで「さすが」て思ったんですが
2
回目観てたら結構最初から違和感は出してきていて
やっぱすげーvvて思いました。
あと、素で笑ってるように見えるところも
演出なのかなって部分もいくつかあって
そこもすごいかなって思いました。

でも、希望的には、もっとブラックな話もやって欲しいかも
と思ったりもします。



久ヶ沢徹さん
久ヶ沢さんのおもしろさはもう鉄板ですね
いろいろやってくれてましたw
賢太郎さんとの笑い対決?も面白かったです()
あとやっぱアニキって感じでかっこいいですvv
カーテンコールで笑顔が無かったのはちょっと残念。。

竹井亮介さん
去年、親族代表を初めて観て、
竹井さんもその時初めて知ったのですが
なんとなくほんわかした雰囲気とかいいですね
賢太郎さんとは「KKTV」で共演済みだったのですね。
とても息が合ってて良かったです
夜公演の時、台詞1個飛ばしちゃって
一瞬芝居が止まってドキドキしました()

辻本耕志さん
??て思ったら(^_^;
前々回公演「TAKE OFF」に出ていたオレンヂくんでした。
今回髪の毛が真っ黄色でビックリしました()
で、前に見たときより断然演技が上手くなってたと思います

小林賢太郎さん
なんかちょっと痩せてた感じ
みるたびに違いますね(^_^;
顔ちっちゃいなぁと思いました()
眼鏡も萌え~でしたw
でも、個人的にはもう「かわいい賢太郎さん」はいいかな(^_^;
阿部サダヲさんとかもそうだけど
「かわいい」より「かっこいい」が見たいです。
まぁカッコいいんですけどw

夜の回のカーテンコールではギター弾くマネやってくれましたが
劇中でもバイオリン弾くマネとかやってて
やっぱ指綺麗だなーとか見ちゃいました()

嶋村太一さん(声のみの出演)
この方も親族代表の方ですね
マイクの向こう側にいる通信士さん役だったんですが
ええ声でした
この通信士さんが結構いい味出していて
終演のお知らせもこの役のままやっていて
流れた後拍手が起きてました

また親族代表も観たいですvv

九州のお客さんは熱いのか()
劇中もカーテンコールもえらい盛り上がってました。
やっぱ「よく来てくれた」感は東京とは違いますよね。
夜公演は1回目のカーテンコールから
スタンディングオベーションの人がいて、凄いなぁと思いました。

ただ、前列は結構遠征組が多かった気がします。
会話が方言じゃなかったり
「東京では立ちたくても立てない雰囲気あるよねー」
的会話が聞こえてきてたので。。
自分も地元民じゃないからあんま言えないんですけど
ちょっと複雑な心境でした(^_^;



ネタばれ的な感想言うと
今回、壁を隔ててあるだろうパラレルワールドの
1
つの側のことしかやってなかったけど
もし、同時に2つの世界の話をそうと感じられないようにやったら
最後、種明かししたときにもっと驚きがあって
両方の世界の人たちの気持ちも考えられるし
感動もあったんじゃないかな、と思いました。

賢太郎さんの世界、とてもとても好きなのだけど
好きだからこそ、もっともっと面白いものが観たい
という欲が出てきちゃいますw

あとさっきも書いたけど
やっぱりもっとシリアス系のものが観たいっっ
と思っています。

フライヤーは今回もめちゃめちゃ凝ってました。
なにせそのままだと文字が読めない!!
「ロールシャッハ」「鏡合わせの世界」を表現してるのか
2
枚の紙の印刷面をくっつけてあるんです。
裏面に透けた文字がぼんやり見えるという感じで一見白紙みたい(^_^;
これ、結構革命な気がします()
当日しか配らないというところでもそうですけど
確実に「宣伝」というのとはかけ離れています()
でも、毎回のこのこだわりもやっぱ素敵だなと思います。
昼公演のとき、アンケートに付いていた鉛筆でちょっと汚れちゃってて
ちょこっとなのに「うぎゃーっ」て思っちゃいました(^_^;
フライヤー集めが趣味な私にはたまらない作品です


さて、次はラーメンズ本公演ですかねー?
そんなにすぐには無いかなー
その前に大喜利猿あったら行きたいなぁ
さっき書いたのと真反対だけど()