ヨーロッパ企画第29回公演
『サーフィンUSB

作・演出/上田誠
出演/石田剛太 酒井善史
   角田貴志 諏訪雅
   土佐和成 中川晴樹
   永野宗典 西村直子
   本多力 山脇唯

2010831()19:00開演
広島/アステールプラザ大ホール

とあるビルの屋上。
屋上なのになぜか壁にフジツボのようなものが・・・
そこにスーツ姿の女子がやってきて靴を脱ぎ、飛び降りるのか?
と思ったとき、サーフボードを抱え次々に這い上がってくる男たち。
実はこの世界は「水の7年間」後の水没した世界だった。

彼らは廃墟ビルを勝手に住み着き、サーファーとして暮らしている。
なんとなくのほほんと暮らしている彼らを見て、
自殺をするのをやめた女子は
一緒にそこでサーフィンをすることにする。

汚染物質によって突然変異?した人魚に醤油を貸してやったり
海から拾ってきたものを売ってハンバーガーを買ったり
全てが水没した世界だが、
彼らはその暮らしを楽しんでいた。

そこへネット事業で拡大した大手企業から営業マンがやってくる。
彼らが開発した「サーフィンUSB」というサーフボードで
サーフィンをやらないか、というのである。
そのボードで彼らのサーフィンのデータを取り、
ネットに上げて、それをユーザーにDLしてもらい、
バーチャル体験してもらう、
という商品を売り出そうとしていたのだ。
最初はそんなネットでサーフィンやるなんて邪道だ
と言っていたサーファー達だが、
焼肉優待券()に釣られて引き受けてしまう。

やがて、サーファーたちは個々のDLの回数を競うようになり
そればかりに一生懸命になって
気ままに自然に身を任すサーフィンを忘れてしまう。
さらには人魚まで、その尾びれをUSBに変え、
データを売るようになっていく。
唯一、あとから入った女子だけは、
今まで通りのサーフィンを貫くのだが・・・


サーファーじゃない人たちの、
サーファーじゃない人たちによる、
サーファーのためにならない、
サーフィンコメディ。




めちゃ面白かったです
ヨーロッパ企画ならではの、ゆるゆるな会話w
テンポとかツッコミとか大好きですvv
今回、結構社会風刺っぽい感じもしてドキドキしました()
結局はほのぼのでしたけど(^_^;

セットもとても良かったです。
ビルの屋上を切り取ったようなセットで、
最初は堤防かな?と思ったら大きな看板とかがあって
あぁ、ビルか、て分かって
下が少し隠してあって、その下に水面があるという形で
みなさん上半身裸とか水着とかでザブーンと入っていって
上がるときは体とか濡れていて
なかなか大変だろうなぁと思いました。
特に人魚役の西村さんは、尾びれを付けているので歩けないし
それで陸(ビル)によじ登らないといけないから大変そうでした。
(それでカーテンコール2回目、3回目が無くなるかもになるくらい/笑)
今まで見たこと無い感じだったので面白かったです。

お話も、
ハッキリとは何があったかは語られないのだけど
どうやら大きな水害(映画「ディープインパクト」みたいな)
があったらしい
というのが分かって
ホントならみんな殺伐としてるとか落胆してそうなのに
のほほんとして楽しそうで
ヨーロッパ企画らしい(というほど観てないけど(^_^;
な感じが好きでした。
よくこんな設定思いつくなって感じ。
日常の延長のSF、て感じで面白いです。


一時間半と短めでしたけど、大満足でした

今回1200人くらい入る大ホールだったのですけど
2
階席は埋まってなくて残念でした(前回はいっぱいでした(^_^;)。
でも、どちらかというと小さな劇場で観た方がいい作品だと思うので
できたら次は中ホール(キャパ500人)で2回とか
やって欲しいなぁと思いました。

そいえば永野さんは広島にお兄さんが住んでいて
今回一緒に釣りに行かれたそうです。
石田さんと土佐さんは広島のローカル番組
(でも全国10エリアで放送中らしい!)の準レギュラーだしw
またぜひ広島来て欲しいなと思いました。

でもなかなか役者さんの名前が憶えられない私でした(^_^;
だいぶ憶えたけどまだ半分くらい、、、