日本海に面した小さな港町。
大陸に近い=この町には同盟国の大規模な基地がある。
この国にとって戦略的に重要な土地だ。
加瀬真治は、地元の夏祭が終わると性格が一変していた。
今までの記憶を失くし、散歩と称して町の徘徊を始める真治。
夫を介護しなければならなくなった妻の鳴海は、新しい生活に戸惑う。
同じ頃、町に事件が起きる。
それは老婆が息子一家を刺殺した後、
自分の腹を割いて自殺するという凄惨なものだった。
現場には放心状態の女子高生がひとり…。
さらに海岸線では町の人々が奇妙な光を見る。
それが隣国のミサイル誤射であることをテレビのニュースは伝える。
凄惨な事件と、軍事的な緊張とが相まって、
町には不穏な空気が流れていた。
散歩から帰ってくる度に
だんだんと日常生活に困らなくなる真治とは反対に
町では「概念」を失って日常生活に支障をきたす住民が増え始める。
そして、真治は鳴海に告白をする…。
−地球侵略会議はファミレスで。
ずっと気になっていた作品です。
タイトルだけは随分前から知っていて
以前、劇団外プロデュース公演の映像を
ちらりと観たことはあったのですが
なんとなく怖かった印象だけあってあまり憶えてませんでした。
なのでいつか生で観たいと思っていました。
イキウメは、何作か観たことあってDMも送ってもらうのに
なかなか予定が合わなくて行けないことが多かったので
今回は行けてよかったと思います。
前川さんの作品って毎回タイトルもいいなぁと思います。
会場のABCホールへはなんと去年は一度も行ってなかったみたいで
驚きました。
綺麗な劇場だしいいんですけど
イマイチ遠いんですよね(^_^;
でも今年は何度か続けて行くことになりそうですw
前川作品は、イキウメ以外でもいくつか観ていますが
日常からちょっとだけ外れた非日常が舞台で
SFで漫画みたいなんだけど、もしかしたら隣で実際起こっているかも?
という感じが絶妙で入りやすいなと思います。
夢の世界みたい。
ステージ上には、白で統一された家具がいくつか。
暗転などしないで、場面展開されます。
別空間(誰かの家と病院とか)がクロスしたりして
そおいう演出好きです♪
あと、うっすら青い照明とか無機質な感じとか
好きだなと思いました。
2005年が初演で、再演2回目?かな?
今の情勢も踏まえた脚本になっていたと思います。
私たちが今どれだけ危機感持たずに生活しているか・・・
でもそう言われても、なかなか目の前に突きつけられないと
怖いなぁとは思いながらも実感として思えないのですけど(^_^;
この作品に出てくる宇宙人は
地球侵略に備えて、地球に調査に来ています。
色んな人から色んな「概念」を奪うことで学習していくのですが
概念を奪われるってどんな感じだろう。。
考えても無かったことなので、面白いなと思いました。
役者さんは、まだ誰が誰やらって感じですが(^_^;
大窪さん、かな?中学生に入り込んだ宇宙人の役。
良かったです。本当に宇宙人ぽくて(笑)
他の方々も役に合ってて良かったなと思います。
ぞくっとする怖さもありつつ笑いもいっぱいで
でもラスト近くはボロボロ泣いてしまいましたw
隣の女性もハンカチ使ってたし、結構みんな泣いてた(笑)
ベタかもだけどやられますね(笑)
ラストははっきりとオチはつけなくて、
物語の途中で終わる、という感じなのだけど
結構絶望的な状況で終わるから続きは気になります。
以前録画した映像のはまた全然違う感じになってそうだから
もう一度ちゃんと観てみたいなと思います。
小説版も読んでみたいです。
今回パンフレットは無かったので上演台本を買いました。
私が買ったすぐ後に、前川さんが物販に出て来られたんですけど
ちょうどお客さんが途絶えたとこで誰も物販にいなくて
なんか淋しかったです(^_^;
その後きっと賑わったと思いますけどw
台本に載ってた映画監督さんとの対談も面白かったです♪
未見作品のDVDもいつか買いたいなぁ。。
前川作品、これからも観て行きたいなと思いました。
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