PARCO PRODUCE
『欲望という名の電車』

作/テネシー・ウィリアムズ
訳/小田島恒志
演出/松尾スズキ
出演/秋山菜津子
   池内博之
   鈴木砂羽
   オクイシュージ 猫背椿
   村杉蝉之介 顔田顔彦
   河井克夫 小林麻子
   桔川友嘉 井上尚

201158日(日)13:00開演
大阪/シアター・ドラマシティ

ブランチ(秋山)は、「欲望」という名の電車に乗り、
妹のステラ(鈴木)が暮らしているアメリカ南部の街、
ニューオーリンズ・フレンチクォーターの
「天国」という街へやって来た。
姉妹は南部の大農園ベル・レーヴ〈美しい夢〉
で育った地主階級の出だったが、
いまやベル・レーヴは人手に渡り、
ブランチはどうやら教師の職も辞めさせられたらしい。

ステラは元工兵隊の曹長でポーランド系の男、
スタンリー(池内)のもとに嫁いでいる。

ステラの家に居候することになったブランチだが、
2
部屋しかない狭いアパートで、
ことあるごとに粗野なスタンリーと衝突する。
ブランチはスタンリーの朴訥な友人ミッチ(オクイ)
との結婚に希望を託そうとするが、
スタンリーが聞き込んできたブランチの故郷での悪い噂が、
ミッチの心も離れさせる。

いよいよ支えをなくし、混乱をきたしたブランチに、
ついに病院から迎えがやってくる。

公式サイトより




観劇歴13年くらいになるけれど、
いわゆるスタンダードな作品はあまり観てきてなく
こちらの作品も気にはなりつつ観れていませんでした。
今回、大好きな秋山菜津子さんがブランチ役をされるとのことで、
観たこと無いけどきっとイメージピッタリのはず
と思って観ることにしました。
そしたら他にも猫背さんや砂羽さんなど
好きな女優さん出演で嬉しかったです

ストーリーは、想像していたものと少し違っていました。
ブランチとスタンリーて反発しあいながらも惹かれあう
みたいな間柄かと思ってた(^_^;

ずーっと、ブランチが可哀想で可哀想で
痛くて痛くて・・・最後もすごく切なかったです。。
カチンとくる言動とか多いかもしれないけど
悪気があってじゃない部分も多いと思うし(育った環境での常識とか)
過去についても、好きでやってたわけじゃなく
病気の所為もあるだろうし。。
じゃなきゃ嘘ついて必死で隠そうとはしないと思うし。
と思ってしまって、
それが分かってからの、
周りの男の人たちの反応がとても辛かったです。。
特にミッチ。
好きだ、結婚したい、とか言ってても所詮そんなもんか
て感じ。。
一応苦悩はしてたけど・・・
スタンリーも、あそこまでやる必要あったのかな
て思う。。
ステラも結局受け入れてしまって残念でした。

ずっと一緒には暮らせないだろうし
そうするしか無かったんだろうとも思うのだけど。
いっそ、完全に壊れてしまえば楽なのかもしれないな
その方が幸せなのかも、、、
とも思いました。

秋山菜津子さんはやはりピッタリだったです
とてもチャーミングでしたvv
その分切なさ・痛さも増すのですけど。。

池内博之さんは映像でしか見たことなくて
正直そんなに好きでは無かったのですが(^_^;
今回の役はピッタリだと思いました。
やっぱ巧いなぁと思って、他の作品も観てみたくなりました。

鈴木砂羽さんもキュートでしたvv
砂羽さんのステラはとても奔放で可愛らしかったです。
ブランチとの関係や、何故家を出てスタンリーと結婚したのか
その辺も気になります。
ステラには幸せになって欲しいなと思いました。

猫背椿さんはステラ&スタンリーの住むアパートの管理人で
スタンリーの友人の奥さんの役
出番はそんなに無いのだけど、男前で負けてなくて
こちらもピッタリだと思いました

あとオクイシュージさんは、たぶん初めて見たと思うのですが
どうも以前から知ってるような気もしてモヤモヤしてます(^_^;
ミッチは普通は二枚目な感じの設定が多いのに
今回は純情でげてて、、、て感じで異色だったみたいw
でもブランチに憧れて色々やってあげる感じとか良かったです。
なので最後ブランチを突き放してしまうのはかなり残念でした。。

今回、演出が松尾スズキさんてことで
どんな感じになってるんだろう、ドロドロしてんのかな?
なんて思ってたのですが()
とてもお洒落で素敵な感じでした
セットに映像が流れるのとかめちゃカッコ良かったです

ちょっとケラ作品に似てるな、とも思いましたけどw
台詞はほぼ台本通りだったようですが、
ところどころ松尾さんらしさ、もあって笑えたりもして楽しかったです。

3
時間以上あったけど結構あっという間でした。
松尾スズキさんによる開演前、終演後のアナウンスも楽しかったです
特に終演後の、「カーテンコールはありません」
てのが笑えましたw
すごく良かったし、スタンディングしたかったなって気もして
ちょっと寂しかったけど。





ただ、今回後ろの席のお客さんが最悪でした、、、
まず、おばちゃん2人組。
開演前から喋っている、それはいい。
だけど、始まってからも度々喋っていて
「あれに出てた人でしょ」とか
「この人うまいねー」とか「色白いねー」とかとか、、、
普通に会話していてもーっ勘弁してっって感じでした。
始まったらお口にチャックでしょぉぉぉぉぉっっ(>o<) =3
何度「うるさいっっ」て言いたくなったことか、、、
休憩時間に言おうかなって思いつつ言えなかったら
二幕もずっと喋ってたので、やっぱ言えばよかった。。
キャラメルボックスとか、
「独り言やお喋りも迷惑だからやめて」
て内容の注意がアナウンスや折込であったと思うけど
どの公演もやって欲しい。
てかそんくらい気付けって感じ。

あと、その隣(たぶん)のおじさん。
ずーっと寝てて、それはいいんだけどイビキかいてて、、、
そんなゴーゴーいうのじゃないんだけど
気になって気になって集中できずにイライラしました。。
二幕とか始まってソッコー聞こえてましたから
ロビーで寝るなり帰るなりすればいいのにっって感じ

この2組には、きっと周りの人みんな殺意いだいてたはず、、、
お喋りおばさん'sもイビキのおじさんのこと文句言ってたっぽいし
いやいやあんたらの方がタチワルイって
てツッコミたくなりました(^_^;

舞台がホント素敵だっただけに残念です。。

今までの観れて無いのもホント残念。
蜷川幸雄さん演出の堤さん×大竹さんバージョンも観てみたかったです。
篠井さん×スズカツさんバージョンのも。。
古田さんスタンの時は田中哲司さんも出てたんですねー
それは観たかったな。。
北村ユッキースタンの時は伊達ちんですよね。
どっちも素敵そうw
やっぱ篠井さん×スズカツさんに、またやっていただきたいです。
12
月には鵜山仁さん演出、高畑淳子さんのブランチで
青年座バージョンの上演もあるみたいですね。

先日の「浮標」の時も思いましたけど
こおいうスタンダードな作品の、
色んなバージョン観たいなぁと思います。

「欲望という名の電車に乗って、
墓場という電車に乗り換えて、
六つ目の角で 下りるようにいわれたのだけれど、
ここが極楽通りかしら・・・」
という冒頭の台詞がとても印象的で良かったです。