MONO39回公演
『少しはみ出て殴られた』

作・演出/土田英生
出演/水沼健 奥村泰彦 尾方宣久
   金替康博 土田英生
   岡嶋秀昭
   諏訪雅(ヨーロッパ企画)
   中川晴樹(ヨーロッパ企画)

2012310日(土)14:00開演
大阪/ABCホール

建物の中に国境がひかれた- 何も変わらないはずだったのにね。

ある時ヤツがふざけて言った。
「この線から出たらダメってことにしよう」
私はわざと線から手を出してやった。
ヤツは笑いながらその手を押し返した。
そんな戯れを繰り返した。
それからどれくらい経ったっけ?
遊びたくなったので、私は笑いながら手を差し出した、すると…
ヤツは突然殴りかかってきた。
一切の笑顔を消して。
見えない線。線とは何かを巡る寓話。

公式サイトより

とある国(未来の日本?)のとある刑務所。
窃盗など軽犯罪者が収容されている。
犯罪者の人権も尊重されるような時代。
看守と受刑者の間ものんびりとゆるい雰囲気。

そんな中、ある日国は2つに分裂。
ちょうど国境線上に立つこの刑務所は
混乱の中取り残される。
それでもまだのんびりした空気が流れている。
机で国境を作ってそれぞれを行き来し
「海外旅行♪」なんて遊んでいたりもする。

しかし数ヶ月後。
1
つの国の中の小さな都市が独立宣言をしてから
徐々に刑務所内の空気が変わり始める。

それぞれの国の出身者でグループを作り
互いに牽制し始めるものたち。
違和感を感じつつも従うものたち。
次第に険悪になってくる関係…。


久しぶりのMONO
以前何作品か観て
なんとなく合わないと感じて(^_^;
ずっと観に行ってなかったのだけど
今回ヨーロッパ企画の中川さんと諏訪さんが参加されてて
久々観に行ってみようかなと思いました。

結果とても面白かったです。

以前観た作品は、
どうも登場人物たちに共感できなかったのだけど
今回はとてもよく解るというか
「人ってそうだよね」
て感じで、解るんだけどもどかしくもあり怖くもあり。
同じ人間同士なのに
住んでる土地とか言葉とか
どうしても自分と近い者同士でグループを作って
それと違う者と対立するというか
自分とは違うモノをターゲットにしていじめるとか。
子供の喧嘩も戦争も
同じようなモノなのかも知れません。
ばかばかしいとも思うけど
そもそも人間といういきものは
そうやって自己を保とうとするものなのではないか
と思ってしまいます。

台詞の掛け合いとか「間」とかとても面白くて
いっぱい笑ったけれど
身につまされる部分もあって
なんだろう
色々考える舞台でした。

土田さんの坊主頭&スカート姿(バグパイプ吹きみたいな)
にはビックリ()
でも案外似合ってる気もしたりw
中川さんは本当に足を怪我されてるんですよね。
段差を上がったり下りたりすることが多いので大変そう。
てか、中川さんが自分より結構年下だったのにショック(^_^;

あと美術が素敵でした♪
パンフが500円なのも良心的でありがたき()
過去公演も観てみたくなりました。

今回は高速バスの往復で、観たのがMONOだけだったのですが
たまたまだけど
MONO
だけのために大阪来たってちょっと凄いかもw


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