『マクベス Macbeth

作/W・シェイクスピア
翻訳/松岡和子
演出/長塚圭史
出演/堤真一 常盤貴子
   白井晃 小松和重
   江口のりこ 横田栄司
   市川しんぺー 池谷のぶえ
   平田敦子 玉置孝匡
   福田転球 山下禎啓
   中嶋しゅう 三田和代
   風間杜夫
   斉藤直樹 六本木康弘 
   縄田雄哉 伊藤総 他

20131228日(土)13:00開演
東京/Bunkamuraシアターコクーン

11世紀中頃、スコットランド。
ダンカン王に仕える将軍マクベス(堤)とバンクォー(風間)は
勝ち戦の帰り道、荒野で魔女3人(江口・平田・三田)に出会う。
魔女たちは「マクベスはコーダの領主となり、王となる」
「バンクォーの息子は将来の王となる」と予言を残す。
やがて予言通りマクベスがコーダ領主となると、
マクベスの妻(常盤)は夫を王にすべく、
ダンカン王(中嶋)殺害を謀り、
心の底には野心を抱えていたマクベスは
妻にそそのかされて短剣で王を刺し、殺害してしまう。
こうして王となり権力の頂点に立ったマクベスだったが、
もう一つの予言による不安を解消するため、
バンクォーの元へ刺客を送るが、バンクォーの息子だけは難を逃れる。
一方マクベスは、バンクォーの亡霊を見て狼狽し、
さらなる不安に陥り、マクベス夫人も良心の呵責から精神を蝕まれてゆく。
再び魔女に会いに行ったマクベスは、
「女の股から生まれたものはお前にかなわない」
「バーナムの森が動くまではお前は安泰だ」
という予言を聞き一時は安堵したものの、
心の奥の不安は消えず、さらに罪を重ね暴君と化していく。
そんなマクベスに、反マクベスの軍が迫りつつあった
公式サイトより


ちゃんと(?)マクベスを観るのは初めてで。
前に観たのて新感線のメタルマクベスだし(^_^;
ストーリーもなんとなくしか知らなかったので
今回の演出が少し変わってるとのことだったので
ちょっとハードル高かったかも?
て思ったのですがとても楽しめました

普段は客席と対面になっている舞台が
今回は中央に舞台でそれを客席でぐるりと囲む形になっていて
舞台の形状も六角形と変わっています。
一番前の席は舞台にとても近く
役者さんがすぐ目の前を通ります。
私もその席だったのですが
しんぺーさんと転球さんが前説で
「もしも役者が話しかけてきても暖かい対応を」
みたく言われてたのですが
実際転球さんに話しかけられて
ただコクコク頷くことしか出来ませんでした(^_^;

シェイクスピア独特の長台詞
早口にもなって聞き取れなかったり
自分の言葉にできていない方もいたかなという感じでしたが
やっぱ横田さんはとても自然に感じられました。

衣装も特にその時代にそったものでは無く
小松さんとか普通にトレンチコートにメガネで
王子には見えませんでした(^_^;

魔女3人は前説の時から客席に座ったりしていて
面白いなぁと思いました。
池谷さんが最初魔女の親分()みたいな役で出てきて
それがギラギラで女子プロレスラーみたいw
迫力も破壊力も凄かった()のですが
そのあとマクダフ夫人はまた感じが違って良かったです。
マクダフ夫人と子どもたちが殺されるとき
赤ん坊(の人形)が床にたたきつけられて
首がごろごろっと転がって客席に落ちたのは
なんともいえず怖かったです。。

客席に据えられた「例のもの」
残念ながら私の席には添えられて無く
明日も観るのでそちらに期待

衣装だけで無く剣も傘で表現されていたのですが
その傘の殺陣が結構速くて怖かったです。
ホントに刺さりそうで(^_^;
堤さんの殺陣カッコ良かったです。
長塚さんて傘とか椅子とか好きですよねw

最後、マクベスがマクダフに敗れて
その首が民衆の前に晒されるというシーン
巨大な作り物の首が客席後ろから現れて
それをお客さんが手を伸ばしてぐるりと1周回す。
マクベス自身もそれを苦虫を噛み潰したような顔で見ている
なんともシュールで拍子抜けのシーンになっていました(^_^;
ちょっと醒めちゃう感じもしたし
ステージ上では芝居続いてるのに
クスクス笑いも起こっていて
最初はそんな笑うような場面じゃ無いんじゃないかな
とか思ったのですが
この笑いも、マクベスの転落を嘲り嗤う民衆に見立ててあるのかな
とも思えて
なんかぞっとしたというか怖いなと思いました。

オーソドックスなマクベスも観てみたくなりました。