「人魚は、ひとつの『逆鱗』を食べる」
昔々の昔々の昔々のその昔、
沈没船の窓越しに交わした人魚と人間の約束。
その約束を果たすために、
人魚は人間のふりをして、自ら志願し地上に現れた。
だが、その人魚が現れた場所は、
海中水族館の『人魚ショー』の真っただ中。
そこで人魚は、人魚のふりをした人間と出会う。
やがて深海の海中水族館、
そこに運び込まれてきたある「モノ」とともに
物語は深い深い海の底へと潜り込んでいく。
そこに、見えてくるものは…。
とても美しくて残酷で悲しい作品でした。
最初の方は人魚を捕まえようとする水族館のドタバタ
言葉遊び的なセリフも心地よく
楽しく見ていられます。
しかし途中から不穏な空気が流れ始め
気が付くと歴史の暗闇に取り込まれている。
そしてそのまま悲劇の目撃者となる…。
ラストは苦しくて。。
阿部さんの叫びに涙が溢れました。
そして最後の人魚の声は胸にグサリと刺さりました。
松さん、やっぱすごい方です。
そのほかの役者さんもみな達者な方ばかりなので
ぐいぐい物語の中に引き込まれました。
井上真央ちゃんが去年の大河の役とは全然違う役で
すごく良かったです。
舞台でもっと見たいなぁと思いました。
池田成志さんや銀粉蝶さんは安心して見てられますし
瑛太くんや満島慎之介くんも良かったです。
そして誰よりも楽しそうな野田さんw
素敵でした☆
もともと野田作品の舞台美術や衣装は好きなのだけど
今回はより美しくて素晴らしかったです。
水の中や魚の表現がめちゃ素敵でした。
あのシンプルでいて美しく想像力を掻き立てる演出。
大好きです。
野田秀樹さんという方は
本当にすごい人だなぁと思います。
セリフと動きとストーリーの流れが早くて
ジェットコースターのよう。
ついて行けてない部分も多いと思うので
戯曲を読んでもう一回観たいです。
戯曲が載ってた新潮、買っとけばよかったな。。
カーテンコールは4回?
最後はスタンディングオベーションになってました。
松さんとかまだ役が抜けてない感じで
表情が硬かったのが印象的でした。
走り去り方が男前だったですw
阿部さんの声が少し辛そうだったのが心配です。。
大千秋楽まで無事走り抜けられますように…
あと、パンフがとても分厚くて読むとこたっぷりなのに
1000円で素敵と思いました♪
買わないつもりだったけど買っちゃいましたw
そういえば隣の席のおばさまたちが
「今回豪華キャストなのに安かったわね〜」
的なことを話していて
9800円のチケットを安いと言えるなんてすげー
て思いました(^_^;)
相応の値段かなとは思うけど…
まぁ最近1万円超えなんてザラですもんね、、、
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