『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』

原作/柳田国男(「遠野物語」角川ソフィア文庫)
脚本・演出/前川知大
出演/仲村トオル 瀬戸康史
   山内圭哉 池谷のぶえ 安井順平
   浜田信也 安藤輪子 石山蓮華
   銀粉蝶

20161119()13:00開演
東京/世田谷パブリックシアター


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今は昔、あるいは未来。
舞台となる世界は、現実から少しずれた架空の日本。

社会の合理化を目指す「標準化政策」により、
全てに「標準」が設定され、逸脱するものは違法とされた。
物事は真と偽、事実と迷信に明確に分けられ、
その間の曖昧な領域を排除した。
作家のヤナギタは、
東北弁で書かれた散文集を自費出版したことで、
任意同行を求められた。
方言を記述したうえ、内容も迷信と判断され、
警察署の一室で事情を聞かれている。
迷信を科学的に解明することで著名な学者、
イノウエが召喚され聴取に加わった。
ヤナギタは、書物は標準語と併記のうえ、内容も事実だと主張する。
それはある東北の青年から聞いたノンフィクションであり、
流行りの怪談とは違うと話す。
しかしイノウエは、書かれたエピソードは
科学的な解明が可能なものに過ぎないが、
奇ッ怪なように書くことで妄言を流布し、
迷信を助長するものであると批判する。
散文集のエピソードについて二人が議論をする内に、
次第にヤナギタが著作に込めた思いや、
イノウエが怪を暴き続ける個人的な理由が浮き彫りになっていく。
散文集(「遠野物語」)のエピソードを紹介しながら、
ヤナギタとイノウエは真と偽、事実と迷信、
この世とあの世といったものの、
間(あわい)の世界へ迷い込んでいく。


「奇ッ怪」シリーズはその弐だけ劇場で観ていて
今回も観たいと思いつつ
兵庫公演取り損ねたのでちょうど東京公演の間に
東京行く予定になったのでこちらに行くことにしました。
劇場に入った時の
独特の空気感が好きです。

今回前説的に僧正が出てきて
目の前のお客さんいじりながら話すのですが
ここが一番僧正らしくて良かったですw
メインの役どころはちょっとイメージと違ったかな
あの役、生瀬さんとかが演ったら
すごくいいんじゃないかと思ったり。
前川作品に生瀬さんいつか実現しないかなw

瀬戸くんが、とてもとても良かったです。
舞台で見るのは初めてだったのですけど
東北弁もすごく自然で
朴訥とした感じも合っていて
先日僧正とも共演していた連ドラとは全然違う感じで
イケメンなだけじゃなく上手いんだなぁ
と思いましたw
後ろの席の方たちがファンだったっぽくて
登場した途端に息を呑むというか声出ちゃってて
あーそーかーって思いました(^_^;)
あんまり意識してなかったのでw
次のケラさんの舞台も楽しみです

安井さんや浜田さんや池谷さんはちょっと勿体無い気がしました。
もっと見たかったw
銀粉蝶さんは出演されてるの覚えてなくて
終わってから気がつきました(^_^;)
それだけすごく役にハマってたってことだと思います。
おばあちゃん可愛かったです

少人数で役をどんどん変わりながら
セットも見立てで進めていく感じは好きなので
面白いなと思いました。
ただ、薄暗く静かに語られる場面が多いので
しばしば意識が飛びそうになりました(^_^;)

東北、あと地方で観るとまた違った感じなんじゃないかな
と思うと兵庫公演もやっぱり行きたかったです。