連載「一期一会」


 人生には色々な出会いがある。私が今迄に出会った数々の方々のうち今でも心に残り、楽しい人生の1ページとさせて頂いた方々を思い出しながら綴ってみたいと思う。

<第3話> がらっぱち姐さん

Ver.1.01 2001/02/26
Ver.2.01 2001/04/21

 これも大変古い話なので恐縮ですが、この「一期一会」も順次、最近の話題迄掲載する予定ですので、古さはご容赦ください。

 もう25年位古い話で、東海道新幹線をよく利用していた頃の話です。こういう長時間乗る列車ではやはり隣の人が何となく気になるものです。第二話と同様な話なのですが、私が東京駅から乗り通路側に座っていました。暫くして、窓際に座った女性は(言葉が悪いのですが)その頃の言葉で「がらっぱちのお姐さん」でした。その上、大阪弁で大声で話すので、最初はいやな組み合わせになったものだとこの不運を一人嘆いたものでした。多くの東京の人は大阪の人を余り好きではない。何故なら、「嫌いな大阪弁を控えめではなくしゃべる」「一般的に声が大きい」「何となく上品ではない感じ」などの印象からです。
 大阪の人に叱られてしまうでしょうが、感覚的にはそうなのだから仕方がない。

 【誤解のなき様】
 1992年から4年間大阪に住み大阪のよさもわかり、今では「好きやねん大阪」の一人になりました。

(1) 出会い
 そんなことで、第一印象は私にとって良いものではありませんでした。
何かのきっかけでお互い話をはじめ、その方と私は考え方が同じなのか、意外と気が合い「意気投合」してきたのです。
 その方の話も面白いし、私も即、相手の話に反応できるので相手も楽しいらしい。そんな訳で「大変楽しい旅行が出来た」と喜んでくれた。

(2) 途中駅のホームでビールを!
 たまたま、夕方出発の旅行で、後は宿泊地の大阪に行くだけという状況でした。
 この女性が「ビールは好きですか?」と言うので「アルコールは何でも」と答えると「では!」といって静岡駅(だったと思う)のホームに降りて、ホームの売店でビールとつまみを沢山買い込んできた。
 そしてまた、先ほどの話に戻り、二人でビールを飲みながら楽しい話が続いた。そして、あっという間に大阪駅に着いてしまった。

(3) 人はやはり話してみないと
 若い頃は、先入観がどうしても強くて、中々誰とでも親しくなれるというものではなかったが、この例でも、外見や先入観で判断してはならないことを学んだ。また、こちらから心を開くことで、多くの人達と知り合うことも出来、種々の考え方があるということを学ぶことができたような気がする。

 そのためか、今では誰とでも楽しく会話が出来、友達の輪がどんどん広がっていくようになったのではないかと自分は考えている。

 この女性とは話をしただけで、互いに住所も名前も知らないが、今でも強い印象をもった人の一人です。

ではまた。


 次回は「アメリカ人との出会い」です。

 お楽しみに。

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