連載 【第二の人生】
The 2nd life of salaried workers.


< ソフトランディング >
Ver.1.1 2004/11/14

 「第二の人生」とは夢のある言葉をつけてくれたものです。何となく「長いサラリーマン生活に終止符を打って、また同じような長さの人生(第二の人生)が待っている」ような錯覚をしてしまう。
 実際はそんな甘いものではなく、よく考えておく必要があります。さて、ご一緒に考えてみましょう。

【ソフトランディング】
 定年退職して最も未経験で精神的にショックを受けるのは、急にやることが無くなる事です。会社勤めの時には当然のように会社に行っていましたが、定年退職した途端、全くやることがなくなるのでノイローゼになり易いのです。
 そこでよく言う「ソフトランディング」をする必要があるのですがその方法がわかりません。
@ 先ず、間もなく定年退職するのだということを自己認識することです。自己暗示をかけるのです。
A 「退職したら何をしようか」を今から考えておくのです。 退職してから考えると間に合いません。
  環境の変化に対応できずノイローゼになり易いのです。
B 会社で高い立場にあった人こそ要注意です。今まで偉い人だったのに急に「只の人」になるのですから、そのショックは大変なものです。自分は「只の人」ということを認識しなければなりませんが、これが中々難しいのです。
 自分の奥方さえ思うようにコントロールできなくなります。コントロールなどと言う考えが既に間違で、場合によってはコントロ−ルされる立場にあるのです。
 何故なら、本人は家庭を中心とする考え方が殆どなく、長年やってこられた奥方の方がベテランでまず競争になりません。「奥方の僕になる覚悟」で接しないと相手にされないばかりか場合によっては「定年離婚」という形態を辿るかもしれません。
 少なくとも家庭という小社会ではビギナーなのです。師匠の奥方の言う通りに従うと言う謙虚さがないと、いつか破綻の憂き目を見ることでしょう。

 かといって、卑屈になることはありません。今まで通り、一家の主(あるじ)として君臨るればよいのです。しかし、家事と言う世界では、奥方が主人です。ですから、素直にご主人(奥方)に従うのです。これから勉強し身に付けて奥方を追い越すことも可能性としてあります。

 別に追い越すこともないので、可愛い弟子になるつもりで接すれば奥様も色々面倒を見てくれるかもしれません。(期待し過ぎは禁物)

 話が長くなりましたが、「ソフトランディング」とは、事前の自己認識が重要であるということです。

 「もう只の人」という事を早く自己認識することです。会社のある立場にいたから周りの人も自分もある程度「偉い人」と認めていただけの事なのです。その立場を退けば所謂「只の人」になるのです。

次のテーマは「規則正しい生活の工夫」です。

 次回は「規則正しい生活の工夫」について考えましょう。


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