曲芸飛行準備中のT-4練習機
|
2007年11月3日曇のち晴 埼玉県入間市「入間航空祭」10:30〜16:30に行った。 西武池袋線・稲荷山公園駅から一般公開の特設出入口は将に入間基地の中にある。そして、入間基地の中に踏切がある、と言うより基地の中を西武池袋線が通っていると行ったほうが良いかも知れない。その踏切を通ると正面はもう滑走路なのだ。そしてその空にはC-1輸送機が何機も舞っている。あの大きな飛行機が舞っているという感じで曲芸飛行をやっているのだ。 見学席は既に満席でとても最前列には行けないだろうと思われた。しかし、隙間を飛びとびに進むとほぼ最前列まで辿り着けた。そこには数機のヘリコプタがありエンジン音がうるさい。そして左を見ると今日のハイライトである「ブルー・インパルス」曲芸飛行の主役 T-4 練習機が6機プラス予備機1機が並んでいた。 |
(1)C-1 輸送機で曲芸飛行
C-1 輸送機での曲芸飛行の始まりだ。C-1 輸送機はC-130 輸送機と比べると小さく見えるが、ここでは十分大きな飛行機に見える。左下の写真を見ると T-4 練習機がかなり小さく見える。
曲芸に出るC-1 輸送機 | ぼてっとした姿のC-1 | 左旋回開始 | 90度弱の傾き |
C-1輸送機6機の一列縦隊挨拶披露
|
C-1 輸送機は本来、曲芸のできる飛行機ではないが、敢えてこの困難な曲芸をやっているらしい。機体が大きくスピードも戦闘機と違い遅いので上記右の写真のような飛行は危険で難しいはずだ。しかし何機ものC-1が次々とアクロバットをやってのけた。帰還後は白い数機の飛行機に守られて一列縦隊でその活躍の挨拶の披露をしながら駐機場に戻って行った。 |
(2)ヘリコプターの展示飛行
次はヘリコプターの展示とデモンストレーションだ。これらのヘリは大きい。救難ヘリは離陸から始まり遠方上空からロープで隊員が降下するデモを行った。引き続いてCH-47大型輸送ヘリによるトラック吊下げ輸送デモが行われたが、トラックがおもちゃのように見える。この時、うす曇から晴に転じてきた。ラッキーである。
近くで見る大型ヘリ | 救難ヘリの始動 | 救難ヘリから降下デモ | CH-47のトラック吊下げ |
(3)ブルー・インパルスの曲芸開始
午後からブルー・インパルスの曲芸飛行のデモなのだが、ラッキーなことにそれまで曇っていた空が急に晴れてきて高空まで青空が広がってきた。デモ機も日光に当たったってT-4 練習機6機+予備機1機が鮮明に見える。
ブルー・インパルスの T-4 練習機6機+予備機(右端)1機の勢揃い |
グループ名の通りの青い制服のパイロットとスタッフが打ち合わせをして準備が進む。いよいよパイロットが搭乗して1号機から順番に滑走路に出て行く。パイロットが見学者に対して白手袋の手を振って声援に応える。見学者も気の引き締まる一時である。
準備中 | パイロット搭乗 | 1号機の出発 | パイロットが手を振る |
滑走路を一列に並ぶT-4はこれから「曲芸という戦い」に行く勇敢な姿に見える。
滑走路の反対側まで行き、いよいよ滑走開始の煙が舞い上がった。直ぐに4機が同時に離陸した。普通の飛行機と違ってそれまでの時間が大変短くあっという間に飛び立った。
ブルー・インパルスの行進 | 4機同時滑走/順次離陸 |
(4)ブルー・インパルスの曲芸鑑賞
先ずは超低空飛行の披露である。ご存知と思うが飛行機は低空で飛ぶことは極めて危険である。気圧や空気の流れ(風)の影響を大きく受けるので一歩間違えば墜落の危険がある。そこを又高速で通り抜けるのだから見ものである。
超低空編隊飛行 | 脚を出している | 一周して戻ってきた | あっという間に頭上 |
【超低空飛行】
脚は出していない | 超低空飛行 | 滑走路末で急上昇 | 垂直上昇に向かう |
【5機編隊飛行】
5機編隊 | 2本の縄を綯う飛行 | 掌の様に拡がり | 飛び去っていく |
束ねた5機編隊が | 逆さに拡がり始め | 傘の様に拡がり | 開花する (下方空中開花) |
【超接近背面飛行】 超接近し、しかも背面飛行。
煙に接しながら飛ぶ背面飛行 | 超接近背面飛行 | 4機の超接近背面飛行 |
【青いキャンバス】 青板に白いチョークで描くハートと矢。
ハートの描画だけでなく、最後に矢を射る演出が心憎い。しかも、ハートを突き抜けた。(写真は省略)
何が出来る? |
山二つ |
ハートの完成 |
ハートに矢が射られる <クリック拡大> |
ねじれ・すれ違い | 四本の矢 | 一機の周りを螺旋状に飛行 |
反対方向からのすれ違い | お腹の部分は青が基調/上部は白が基調 |
【極め付き】 下の写真は信じられないショットです。600〜1000km/hで正面に飛んでくる相手すれすれですれ違う。しかも背面飛行なのだ。
反対方向からのすれ違い背面飛行<クリック拡大> | 神業(神技)の超接近すれ違い背面飛行 |
【6機編隊飛行】 6機が一体になってしかも体制を変化させながら編隊飛行する。
垂直上昇 <クリック拡大> |
真っ逆さま |
3機は背面飛行3機は正常飛行 |
中3機は背面飛行外3機は正常飛行 <クリック拡大> |
【偉業に花束贈呈】 一連のデモが終わり4機は一体となって帰還・着陸する。続いて2機が帰還して、1号機から6号機まで並んで誘導路中央に並ぶ。パイロットがが並び和服を着た女性がその偉業を称えて花束の贈呈をした。
6機が帰ってきた | 隊員の皆様ご苦労様 | 和服の女性から花束贈呈 |
(9)自衛隊機/米軍機の帰還
先程飛行展示した航空自衛隊機(輸送機、ヘリコプター、F15戦闘機、偵察機)、米海軍機(FA-18)、ブルーインパルスがいよいよ所属の基地に戻っていく。C-1輸送機はこの入間基地所属らしくここの駐機場に滞留した。 |
【ブルーインパルスの帰還】 夕暮れの靄の中をブルーインパルス4機+3機が白煙を上げて離陸していく。最後まで良い演出をしてくれるものだ。最後の最後まで見送った甲斐があった。周辺は薄暮になっていた。
煙が際立つ夕暮れの帰還 | 4機揃って離陸 | 煙だけが伸びていく | 夕闇に消えていく |