「東京航空宇宙展」

< 第2回 一人乗りヘリ >


 日本製 価格:3万ドル

これは、日本製で、長野県松本市エンジニアリングシステム(株)が開発したものです。

以前新聞で見たことがあったのですぐにそれと分かりました。
私が見ていると人がだんだんと集まってきて人だかりが出来ました。
そのうちに、アメリカ暮らしが多いという人がアメリカで遊びたいと真剣になって質問していました。
写真など撮って帰ろうとすると今度は外国人が来てまた熱心に質問していました。

この会社の社長夫人曰く「今日はJASの方がこれを見るだけのために訪れた」とのことでした。

写真では白髪の方が開発者の柳沢源内社長で、淡いピンクのジャケットの人が奥様です。

スクラップブックを見たら1999/12/24の日経産業新聞記事が見つかりました。

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私が座席に座った写真
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125ccX4 軽量エンジン 開発者に質問する外国人
とロータ&パラシュート
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日経産業新聞記事(1999/12/24)

<<このヘリに対するQ&A>>

Q1. ドラエモンのタケコプター出現のような写真ですね?

A1. 仰る通り、竹コプターです。
竹とんぼではローターの反動で乗っている人が回転してしまうので、正回転と逆回転のローターがあり、力を相殺しています。

Q2. エンジン、125ccとのことですがレシプロなのでしょうか。

A2. 超軽量のレシプロエンジンです。(特別開発)4発で夫々が独立して、始動できます。
クラッチはオートクラッチゆえ、操作は簡単。
万一エンジントラブルが発生しても1発で滑空可能とか。
その上、緊急パラシュートがTOPに付いています。

Q3. もう一つ疑問。
ローターの角度、どうやって調節しているのか写真からは判別できません。
その構造が気になります。

A3. 極めて簡単、プロペラシャフトのユニバーサルジョイントと同じ方法で、支柱が自由に傾くだけです。その軸が廻るわけではありません。
その支柱の上にエンジンやローターが載っているのです。

前進したければ前に倒す。後退したければ後に倒す。
左(右)に行きたければ左(右)に倒す。それだけです。

Q4. 分かりました。ローターのピッチ変更部は写真では見えない軸の中にあるのですね? 軸の外にピッチ変更の構造物が見えるのもあるものですから。
ご存知のとおりローターが後方にあるとき揚力を増加させると前進です。

A4. 本物のヘリはピッチ変更で前進したり後退したりしますが、このヘリはいわゆる「竹コプター」でピッチ変更はしません。固定です。
軸を傾けるだけなのです。したがって、構造が簡単で故障しにくい。

浮上するときは、単に回転を速めるだけなのです。
本物のヘリは回転を増してからピッチを換えて浮力を増します。

(余禄)読者から
<2軸ローター>
このヘリでは1軸に正回転と逆回転のローターがあり、ローターの回転反動力を相殺しています。

(読者から)
     ロシアの軍用ヘリ「カマン」は2軸ローター採用してます。
     1軸1ローターが2つ同じ場所にあり2軸型式で両ローターが
     ぶつからないように交互に回転します。

A.  そうですか、それは見たことがありません。
    通常の大型ヘリは下の写真のように2つのロータが離れていますね。

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軍用ヘリ(米国製)

<ローターのピッチ変更機構> A.  ご存知の通り、ヘリのピッチ変更部分はここだけで大変美しい構造物です。 以前、海上自衛隊の「ゆうぎり」に乗せていただいたとき、 艦上ヘリのピッチ変更機構を良く観察しました。

写真を探して後日ご紹介します。

<< その後、柳沢社長から手紙 >>
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葉書(2枚分の長さ)

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横長の葉書

以上


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