連載「大阪の文化と東京の文化」


 殆どの東京の人は、関西の人、特に大阪の人や文化を好まない。そして、大阪の人は東京の人や文化に馴染もうとしない。お互い様である。何故なのだろうか?

 物の本によると、東京は武家文化、大阪は商人文化なので、自ずと個人の持つ考えが異なるのだという。私は平成4年7月から平成8年5月までの4年間大阪に住み、大阪に勤務していたので、その経験から「私の感じた大阪」について話をしてみたいと思う。
しかし、私が東京人であり、元々、大阪が好きでなかっので、どうしても大阪を悪く表現してしまうかも知れないがご容赦願いたい。しかし、それは本意ではなく、東京人の勝手な「大阪観」として見ていただきたい。それでも、私は大阪を出る時には大阪を好きになって東京に戻ることができた。
「好きやねん大阪」

<第一回> 大阪の人の歩きは速いか遅いか。

 一言でいって、歩きが遅い。それもだらだらと歩くから東京人はイライラする。しかし、物の本によると、大阪人が日本で最も速いと書いたものがあり、この本を読んだ大阪人は大喜びである。

 私の読んだ本は「大阪学・大谷晃一著」といい、帝塚山学院大学の教授が学生を使って調査した結果報告である。

 この本によると、大阪人は1.60m/秒、東京人は1.56m/秒と具体的に書いてあるので、信憑性があるように思われる。しかし、このデータには走っている人も含まれているのではないかと私は思ってしまう。何故なら、大阪では走っている人が沢山いるし、歩いている人はどうみても遅いのだ。

 そこで、第三者である外国人に聞くことにした。私の自主研修の英語の先生とよく一緒に帰ったので聞いたところ、3人(アメリカ人、ニュージーランド人、オーストラリア人)とも、東京の人の方が速いと答えた。そして、「東京人である福島さんは特に速い」。そして「何故そんなに速く歩くのか」と質問されてしまった。

 因みに、このアメリカ人は大阪の日本女性と結婚した方で、大阪人位の速さがよいとのことだった。

 ここでは、東京人の方が「やはり速い」との結論にさせていただく、もちろん平均値である。

次回をお楽しみに。

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