【酒は訓練で強くなれるか】
酒は訓練で強くなれるるのでしょうか?
否、なれません。
酒は訓練で強くなれると思っていらっしゃる人が多いと思いますが、実は違います。
生まれつき強い人、少しは飲める人、殆どまたは全く飲めない人、の3種類の人が日本人を含むアジア人にはあります。
白人と黒人には全く飲めない人はいません。それでは黄色人種(モンゴリアン)には何故全く飲めない人がいるのでしょうか?
一説によると、5000年前に中国の奥深い山中に生まれた女性が突然変異でアルコールを分解する酵素が全くない人が生まれたそうです。その人はアルコール分解酵素がないのでアルコールを飲む事ができません。
その子孫がアジアを中心に広がり所謂、黄色人種(モンゴリアン)にアルコールを飲めない人が増えたと考えられています。
[データ]日本人の比率
1、アルコールを飲める人 =50%
2、アルコールを少し飲める人=40%
3、アルコールを飲めない人 =10%
【遺伝する】
この体質は子孫に明確に遺伝します。例えば、両親が酒を飲める体質の子供は全員、お酒を飲めます。逆に、お酒を全く飲めない両親の間に生まれた子供は全員お酒が飲めません。また、お酒の飲める父親(母親)とお酒の飲めない母親(父親)の間に生まれた子供は少しお酒を飲める子供が生まれます。お酒を飲める父親(母親)と少し飲める母親(父親)の間に生まれた子供は、飲める子、少し飲める子が生まれます。
というのは、血液型と同じで、仮に、飲める人をAA、少し飲める人をAO、飲めない人をOOと表現するとよく理解できます。(Snowman説)
(1)お酒を飲める両親の間に生まれた子供は、
AAxAA ⇒ AA&AA 即ち、全員お酒を飲めます。
(2)お酒を全く飲めない両親の間に生まれた子供は、
OOxOO ⇒ OO&OO 即ち、全員お酒が飲めません。
(3)お酒の飲める父親(母親)とお酒の飲めない母親(父親)の間に生まれた子供は、
AAxOO ⇒ AO&AO 即ち、全員少しお酒を飲める子供だけが生まれる。
(4)お酒を飲める父親(母親)と少し飲める母親(父親)の間に生まれた子供は、
AAxAO ⇒ AA&AO 即ち、飲める子または少し飲める子が生まれます。
(5)お酒を少し飲める両親の間に生まれた子供は、飲める子、少し飲める子、飲めない子が生まれる。
AOxAO ⇒ AA&AO&OO 即ち、飲める子、少し飲める子、或いは全く飲めない子が生まれる。
これは、色々な情報から私が理論的に解明したもので、大変よく当たっていると思います。もし、この、説に異論(反論)のある方はその根拠を示してご一報ください。
【酒は訓練で強くなれるか】
ところで、本題に戻りましょう。「酒は訓練で強くなれるか」との結論は、「なれません」です。お酒の飲めない方は、訓練しても駄目なことはほぼ常識化しています。
「少し飲める人は訓練で飲めるようになる」というのが今までの常識でした。これも誤りです。(2002年3月18日(月)NHK)
少しずつ飲めるようになりますが、表情に出なくなるだけでだだ麻痺しているだけなのです。従って、アルコールを十分に分解できているわけではありません。
だから、営業のような仕事で毎日のように日本酒3本(換算)を30年位飲むと食道ガンや咽喉ガンになる人が二倍以上の割りで発生します。
[データ]食道ガン発生比率
アルコールを飲める人 =28%
アルコールをあまり飲めない人=72%
【アルコール・テスト】
アルコールが飲める体質か、飲めない体質かをテストする事が出来ます。バンドエイドのようなパッチになっており、その試薬を腕に10分ほど貼り付けておくだけでテストできるのです。
10分後に剥がし、赤く反応すればその人はアルコールが飲めない人です。全く反応がなければその人はお酒が飲める人です。
一度試して、自分の体質を確認しておくと良いでしょう。山形県のある高校では全員にこのテストをして本人に自覚を持たせているそうです。大変良い試みと思います。
【日本の地区別飲める地域はあるか】
これは、かなり明確にあります。大まかに言うと、北海道と東北、首都圏、九州南部、沖縄です。(NHK調査結果)
なぜか、私なりの分析では、中国での「突然変異の女性」説につながなります。中国からの文化の影響が少なかった(人的交流が少なかった)遠い地区はこの遺伝子が伝わらなかったからと考えられます。
今度は、食道ガンが多く発生している地区を調べると、これがまた、上記の地域に一致します。
これは、驚きでしょう。
実は、上記の地域は酒処が多く、酒を飲む人が多いのですが、逆に、飲めない人はそれが「甲斐性無し」または「恥ずかしいこと」として(周囲の人は殆ど飲める人)お付き合いをしてしまうのです。
ところが今は昔と異なり人的交流が多く、あまり飲めない酵素の人が飲める地域に住でいる事が増えて、結果として、「余り飲めない人が、飲める地域の習慣で飲まざるを得なくなっている」という現状があります。
そこで、先ほどの悲劇が生まれます。大酒が常識の地区で余り飲めない人は自ずと飲む機会が増えます。
あとは、想像通りの結果として現れていると考えられます。
【酒は訓練で強くなれるか】の結論
従って、余り飲めない人は無理して訓練(飲む努力)をしてはなりません。自らの命を縮めます。
まして、学生が新入生にやる「一気飲み」は言語道断。アルコール分解酵素のない人に無理に飲ませると、「急性アルコール中毒症」で死にます。それを、強要した人は「殺人」行為です。決して強要してはなりません。
また、アルコールを飲んで顔が赤くなる人は、その時点で止めるべきです。それ以上飲むとホルムアルデヒド(毒)が分解できず血液に広がり全身を蝕みます。
症状としては、頭痛、吐き気、記憶障害等で二日酔もその結果です。それを繰り返すと血液中の毒が排気とともに気管、食道に付着し食道ガンを発生させます。
顔が赤くなったら「赤信号」ですので即座に止めましょう。「黄色信号」ではありませんので、心してください。
健康に気を付けて、楽しいお酒を飲みましょう。