私の雑学 NO.20


 <色の話 その2>
【青物とは緑の野菜】

【ブルーではないのに何故青物というか】

 日本語の色で一般的過ぎて誰も不思議に思わないもの「青物」。 青物とは言うまでもなく、野菜類の総称(広辞苑)である。ジーニアス英和辞典では、「青物」green[(食用になる)葉、茎;野菜、青物《ホウレンソウ、レタス、カブなど》]とある。
 即ち、青物とは緑の野菜を言うのである。

 そんなこと知っているって? それでは何故青(アオ)というのか。
 しかし、日本語には「あお」というのは色々あって、青、蒼、碧、藍、紺などがあります。

 文 字 色  の  説  明
 青   晴れた空のような色 
 蒼   @草の色。あお。「蒼天・蒼白・蒼海」 A草木の茂るさま。 
 碧   @あおみどり色。ふかいあお色。「碧眼・紺碧」 A青く美しい玉
 藍   青より濃く、紺より淡い 
 紺   青と紫の和合した色 

 「青」
(一説に、古代日本語では、固有の色名としては、アカ、クロ、シロ、アオがあるのみで、それは明・暗・顕・漢を原義とする。本来は灰色がかった白色を言うらしい。)
 @七色の一つ、また、三原色の一つ。晴れた空のような色。「空の青、海の青」
 A緑色にもいう。「青田」

出典:広辞苑
即ち、青とは、「ブルー」も「グリーン」もいうらしい。

このような、歴史的な色表現の変遷があり。「アオ」という発音は「青」「青緑」「緑」まで言うのである。


【関連面白ばなし】
 信号機の「進行良し」は何色でしょうか?

 「青」に決まっている。と仰るでしょう。

 でも違います。日本の現在の信号機は「青緑」です。昔の信号機は「緑」でした。これ本当です。今でも昔設置された信号機が田舎には残っています。この信号機は「緑」ですので気をつけて見てください。
 小学生に「アオで進みなさい」と教えていて、信号が「ミドリ」では具合が悪かったのでしょうか?(笑)。

 日本は昔、道路・鉄道の技術をイギリスから導入したのでイギリスの方式を多数取り入れています。
 (例:車の右ハンドル・左側通行、鉄道のレールの幅(狭軌道)、切符の大きさ(エドモンソン券=小さい切符;因みに、大型切符、定期券、回数券、特急券はエドモンソン券の丁度3枚分)
 信号機の緑もイギリスから導入したものの一つ、その名残と思います。

 因みに、イギリスの信号機は今でも全て【緑】です。
 イギリスから来られた英会話の先生が「日本の信号機は何故【青】なのですか?」との質問を受けたことがあります。(技術導入の歴史から今に至るまでを説明しました)
 先生曰く、イギリスの「注意信号」の黄色はもっと濃い色で、いわゆる「山吹色」とのこと。確かにそうです。そういえば日本国有鉄道(国鉄)の「注意信号」は「山吹色」でした。

Ver.1.01 2002/07/08 Ver.1.02 2002/07/10  Snow Man  .


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