私の雑学 No.31
  「これは何でしょう」
【これどうなっているの?】
【鉄道に関心のある方への質問】
Ver.1.1 2006/06/10
Ver.2.1 2006/08/06

 突然ですがこの写真を見て何と思いますか? 「鉄道のレール?」うん?「鉄道のすれ違い場所?」と見たような、少し違うようなレールですね。

 実は東京八王子市の高尾山ケーブルカー(高尾登山電鉄)のレールです。しかも、上下のケーブルカーがすれ違うところの、レール切り替えの場所です。
 やはりそうかと思われた人も多いでしょう。しかし、よくレールを見てくださいどうやってこのレールを渡れるのでしょうか?不思議ですね。
 どう見ても内側の車輪がレールを渡れないような気がしますがどう思われますか?

ここで小休憩しましょう。

【高尾山ケーブルカー】
 高尾山ケーブルカーは日本一急勾配のケーブルカーです。上部終点手前のトンネル部分が最も急勾配で31度18分だそうです。昭和2年開業、戦時中に一時休止、戦後昭和24年にいち早く復活。昭和43年に全自動制御の近代的ケーブルカーに生まれ変わりました。安全率十倍以上のケーブルを使用していますが、万一切れてもレールを挟み安全に停止ができる仕掛けの強力自動ブレーキで僅か2メートル程度の滑りで止められます。

 さて本題に戻りましょう。
常識を拭い去れば答えは簡単です。 皆様は通常の鉄道のように左右対称の内側にフランジの付いた車輪を想定していませんか? 普通の鉄道のような車輪では脱線してしまいます。
 「フランジ」とは、鉄輪がレールから外れないように内側が縁状に高くなった部分。

【答え】
 答えは至極簡単です。ケーグルカーの車両は上下2両しかなく、つるべ井戸のように交互に上下しています。すれ違うときには左の路線を通る車両はいつも左側を、もう片方はいつも右側を通ります。
 そこで、左側を通る車両の左側(外側)の車輪にはフランジが両側についています。そして、右側(内側)の車輪にはフランジは無くローラーのようになっていてしかも車輪の幅が倍以上もあります。

ケーブルカーの車輪     .
 もうお分かりでしょう。レールの誘導は外側の車輪(上記の例では左側)がしており、反対側の車輪は重量を支えるだけです。従って、入れ替わりのレール上ではどれかのレールに乗っていればよいのでレールの切り替えは不要です。通常の鉄道では転轍機(ポイント)で通る道を切り替えるのです。
 分かってしまえば簡単で、将に「コロンブスの卵」と同じです。
高尾山(同名の山)
 名 称 (呼称)  所 在 地  標高 
高尾山(たかおさん) 東京都八王子市  599m 
高尾山(たかおさん) 大阪府柏原市  278m 
高尾山(たかおやま) 和歌山県田辺市中辺路町  942m 
高尾山(たかおさん) 和歌山県田辺市上秋津  606m 
出典: フリー百科事典(Wikipedia)

以上  Snowman
 では、また。
MT=3

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