今回は皆様が日頃眼にするこのない電子または電気部品3つをご紹介します。
【一つ目】
クォーツ置時計の心臓部、水晶発振子(白い筒状の部品)と共励コイル(茶色く光っているもの)です。腕時計でも
同じ構造で小型化したものが内蔵されています。クォーツ時計が出来るまでは時計と言えば1週間に数秒の誤差が出る
のが当たり前でした。そこで日本のセイコー社が水晶発振子(水晶振動子)が正確な固有振動を持っていることに着目。 この振動を時計の針を動かす原動力にして、1秒に1回秒針を動かすよう工夫されたものです。専門的になりますが、 小型の時計用には1秒間に約33,000回振動する水晶発振子を使っています。 【註】 水晶発振子を英語でquartz crystal unitと言うので、日本ではクォーツ時計と呼んでいます。 一般的なクォーツ時計の誤差は1ヶ月で15 - 30秒程度であり、特に精度の高いものでは1年で数秒程度となっています。 |
【二つ目】
綺麗な籠型の部品? 「鼓のようですね」うん?「でも綺麗な模様」
兎に角見た事ないですね。 家庭用小型扇風機のモーターのローター(回転子)です。このような小さなローターが扇風機の羽を廻しているのです。 電気のモーターは沢山の種類があるのでここでは省略します。扇風機のモーターは交流誘導モーターが使われていて 大変静かに回転します。一方、掃除機のモーターは小型で強力ですが大電流と騒音が大きいのが難点ですね。(省略) 交流誘導モーターというのはコイルの電磁石の中にこのような籠型の回転子が入っているだけなので騒音が殆どしません。 周りの電磁石で作られた磁力線によって、この籠が誘導されて籠の中に電気が発生してその電気でこの籠が磁石になる のです。不思議ですね。電気が切れるとローターは磁石ではなくなります。 |
【三つ目】
これも綺麗ですね。「見事、精巧な電子部品」です。 これはビデオ・テープ・レコーダーの心臓部、回転ヘッドです。 |
【おわり】
これで3つ出揃いました。どれも「精巧で美しい電子部品」です。 百円玉を基準にその大きさを比べてみてください。 |