【 野辺山天文台・臼田のパラボラ・海野宿ツーリング 】


【 2003年6月度STー21ツーリング・報告書 】
< 科学探求と文化鑑賞の旅 >
Ver.1.1 2003/07/04
 
 今回は「科学探求と文化鑑賞の旅」と題して、宇宙との交信を続ける野辺山天文台の沢山のパラボラアンテナと東洋最大直径64mの臼田のパラボラ、そして江戸時代にタイムスリップしたような「海野宿」の訪問を目的にツーリングを企画した。

 【俳句を添えてご案内します】

写真をクリックすると拡大されます ⇒ 野辺山45mパラボラアンテナ
1、日  程   平成15年(2003) 6月22日(日)

2、集  合

   集 合 場 所  集合時間 メンバー
第1集合場所中央道・談合坂SAAM 7:20TS、HM、SM
第2集合場所JR日本最高地点AM 9:00GP


3、目的地
       野辺山天文台、臼田のパラボラ、海野宿

4、メンバー
 記号  メンバー愛称  所  有  車 
TS Tokyo Sunrise  HONDA VT-1100 Shadow 
HM Harley Man  Harley Davidson FLHTC 1340cc 
GP Global Person  JAGUAR 
SM Snow Man  BMW R1100-RS 

5、コース

          中央道  7:20集合37km   115km
自宅────八王子IC────談合坂SA────須玉IC────清里────
6:05    6:15       6:30〜7:40    8:20〜25

140km GPさんと合流      142km       (GAS)144km   (昼食)174km
野辺山・日本鉄道最高地点────野辺山天文台────野辺山駅周辺────山法師
8:50〜10:05           10:10〜11:10    11:20〜25   11:55〜12:50

    193km            238km    242km  上信越道 290km(GAS)
────臼田パラボラアンテナ────海野宿────東部湯の丸IC────横川SA
    13:20〜50        15:00〜16:15   16:30       17:00〜25

上信越道   関越道 380km(休憩) 関越道   圏央道  407km      428km
────藤岡JCT────高坂SA────鶴ヶ島JCT────青梅IC───GAS─自宅
           18:20〜30             18:50      19:25

6、走行距離

走行距離・給油等データ 【 BMW R1100-RS 】 ( ODO:52,475km )
項  目合計/GS野辺山駅横川SA八王子
走行距離 428km 144146138
燃  料 22.2Litter 8.06.67.6
燃  費 19.3km/L 18.022.118.2
経過時間 13h:20m 5:156:053:00
走行時間  8h:25m 1:453:552:45
平均速度 50.8km/h 82.337.250.2

4月度・東北ツーリングと同様に、燃費が19.3km/Lと良い。
燃費は高速では悪く、中速では非常に良い事が上記のデータから分かる。(満タン時の誤差あり)

7、今回のツーリング・ポイント

名   称 説      明 
1 野辺山天文台 @大型パラボラ・直径45mx1基 :世界最大の電波望遠鏡、重量700tons
A中型パラボラ・直径10mx6基 :ミリ波干渉計(直径600mのパラボラに匹敵)
B小型パラボラ・直径80cmx84基:電波へリオグラフ(直径500mパラボラ相当)
臼田のパラボラ 東洋一のパラボラアンテナ
直径64m、重量1900トン
海野(うんの)宿 江戸時代にタイムスリップしたような街並み
@江戸時代の本卯建や明治時代の袖卯建
A長短二本の組み合わせ模様の海野格子
B二階を張り出した出桁(でげた)造りの家

8、経緯
 今回のツーリングは当初6月1日(日)に決めていたが雨天で15日(日)に延期したが、この日も雨で22日(日)に延期になった。幸い、梅雨の晴間でよいツールんぐが出来ることになった。
 GPさんは先月,気に入っていた BMW R1100-RS を売って、今回の四輪 JAGUAR(ジャガー)を買った。そのため、お披露目を兼ねてこの JAGUAR で来て下さった。自動二輪とは走行のペースが合わないとの配慮をGPさんがしてくれて、集合場所を清里の近く「日本鉄道最高地点」とした。

9、状況・感想
(1)中央道・談合坂SA
 TSさん、HMさんは久々の参加だ。私は7:20集合のところ、6:30に到着してしまったので、ここで1時間過ごす羽目になった。
 天気も良し、気温も良し、最高のツーリング日和となりそうだ。

(2)日本鉄道最高地点
 JR小海線が野辺山駅に近づくと日本の鉄道最高地点(標高1375m)がある。ここには「JR鉄道最高地点」という木製のポールと野辺山高原「日本鉄道最高地点」という石碑がある。
 GPさんとはここで待ち合わせをしたが、彼は約束の1時間ほど前に到着したらしい。早速GPさんの愛車 JAGUAR「ジャグワー」を見た。色はメタリックの濃いグリーンでヨーロッパの高級車に多い色だ。シートは勿論レザーだ。つい4人とも理科系で機械に関心があるのでまずエンジンルームを見せてもらった。大きな3リッターのV型6気筒エンジンが一杯に詰め込まれていた。タイヤは 225・55・HR15 という規格の「ル・マン」ブランドDUNLOPタイヤだった。15インチ大径リムに225cmの幅広タイヤ、勿論扁平率55%のスポーツタイプ、最高速度210km/h保証の高速用タイヤだ。
  JAGUAR を「ジャグワー」とはなんだとお思いでしょう。実は、HMさんが日本語では「ジャガー」というが英語では「ジャグワー」というんだよね。との事、TSさんもうなずいた。私がこれと似た発音を思い出して、 Penguin は日本語では「ペンギン」というが、英語では「ペングイン」だよねと提言。またST−21の雑学教室が始まった。
 その後、英会話の英国の先生に JAGUAR の発音について伺ったら「ジャグワー」OKで普通「ジャグイウア」というね。とのことたったが、確かに両方の発音記号がついていた。

JAGUAR 3Lエンジン GPさんと愛車JAGUAR JR鉄道最高地点標 日本鉄道最高地点石碑

(3)野辺山天文台
 野辺山天文台には遠くからも見える直径45mの大型パラボラアンテナがある。これは世界最大の電波望遠鏡で重量700トンもあり、その巨大さに圧倒される。その手前には直径10m中型パラボラ6基からなるミリ波干渉計があり、このアンテナをレールに乗せて600mを移動配置させて直径600mのパラボラに匹敵する能力を発揮できるというものだ。その他に直径80cmの小型パラボラを84基T字状に配置して直径500mパラボラ相当に相当する電波へリオグラフがある。これで太陽黒点観測、太陽フレア等を観測撮影することが出来る。
 宇宙科学に関心ない人でも一見の価値がある。
世界最大電波望遠鏡 中型パラボラ・直径10mx6基 展望台から見た野辺山天文台
 宇宙に高等動物が存在するかも知れないとの微かな可能性を求めて、この大型パラボラアンテナを使って人間の存在を示す電波を宇宙に向けて発信している。もし高等動物がいれば宇宙人(ET)からの返事があるはず。この野辺山高原の涼しい人間のメッセージ「詩(うた)」を送ろう。 (ET:Extra Terrestrial)

パラボラの宇宙に放つ詩涼し

@道路の正面に突然パラボラ
(4)臼田のパラボラ
 野辺山から北西に直線で25km(道路上では50km)ほど離れたところに臼田のパラボラがある。ここへ行くには野辺山から佐久甲州街道を北上し臼田の町から西に行くと「行き止まり地点」がこの場所だ。
東洋一64mパラボラ
 この地点に近づくと林に挟まれた道路の正面に突然パラボラが見えてくる。暫く曲がりくねった坂を登りきるとあの大きなパラボラが広いお盆のような土地にドンと据えられている。通常は門が開いていていつでも入ることが出来る。兎に角、大きい。野辺山のパラボラより19mも大きい直径64mで、重量は1900トンもある。なんと言っても東洋一の大きさなのだ。このアンテナも野辺山と同様に文部科学省宇宙科学研究所(神奈川県相模原市)の所轄設備だ。
 左下にある、あの JAGUAR が小さく見えるが、あの JAGUAR とパラボラの脚の部分までは更に20mもある。

(5)海野宿
 臼田のパラボラから臼田の町に戻り佐久甲州街道を北上し45kmほど走ると、上信越道・東部湯の丸ICの近くに「海野宿」がある。ここに来ると、まるで江戸時代にタイムスリップしたような錯覚を覚える。

梅雨晴れ間時空を戻る古き街

海野宿入口付近 北国街道の道標 明治時代の袖卯建 海野格子と出桁造りの家
 海野宿は今でも実際に住んでいて日常生活がされている街だ。この街の見ものは江戸時代の本卯建(ほんうだつ)や明治時代の袖卯建(そでうだつ)という防火壁が見物だ。これが建築できるような力量があればよいが、能力のない人は「卯建が上がらない」といわれた。本来は防火壁(ファイアーウォール)だが、富の象徴ともなった。また二階格子は長短二本の組み合わせ模様が美しく海野格子とよび鑑賞されている。また江戸時代の旅籠屋は二階を張り出した出桁(でげた)造りの家が見られる。
 同じような街並みに福島県の「大内宿」が保存されている。このように昔のままの街並みが保存されているので有名なのは岐阜県の高山、岡山県の倉敷、栃木県の蔵の町などがある。

(6)コーヒーブレーク
 この街でコーヒーブレークという言葉はそぐわないが、やはりコーヒーを飲むために小休憩を取ったのでそう言おう。そのお店のご主人も女将さんも何となく品のある方で先祖はそれなりの方だったのだろうと考えつつお二人の昔話を伺った。
 その店には古い蓄音機や真空管ラジオがあり、我々の興味に応えて女将さんが「ぜんまい式」の朝顔ラッパのついた蓄音機をかけてくださった。思ったより大きな音がするのには驚いた、それに針のノイズが殆どしないことを不思議に思った。

嬌音が梅雨雲開く蓄音機

蓄音機を掛ける女将さん A大嶋屋の女将さんと皆 大嶋屋入口にて

10、費  用

 項   目    費     用   (円)
 ガ ソ リ ン    2,617  (966+794+857)  
 高速道路    5,950  (2300+100+3550)  
 飲   食    1,420  (120+1000+300)  
 合   計    9,987  

 今回もトラブルもなく無事「科学探求と文化鑑賞の旅」を終えた。

以上
  【註】 写真@AはGPさん撮影&提供

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