【 安曇野ツーリング 】


【 2004年5月度STー21ツーリング・報告 】
< 「白」俳句会・安曇野吟行 >
Ver.1.1 2004/05/31
Ver.2.3 2004/06/18

 今回の目的は「白」俳句会・安曇野吟行に参加することである。安曇野吟行では主要観光地巡り、温泉、美術館博物館で文化鑑賞をした後、宿舎で俳句の作品を選句し楽しむというものである。

写真をクリックすると拡大されます ⇒ 安曇野・大王わさび農場の俳人達
1、日  程
     平成16年(2004) 5月7日(金)晴、8日(土)晴、9日(日)雨

2、集  合
集 合 場 所集合時間メンバー
JR穂高駅12:50「白」俳句会・会員

3、目的地
     「長野県・安曇野」

4、バイク・メンバー
 記号  メンバー愛称  所  有  車 
SM Snow Man  BMW R1100-RS 

5、コース

【1日目】
           中央道 36km   中央道 101km  中央道
自宅――――八王子IC――――談合坂SA――――双葉SA――――諏訪SA
8:25     8:40       Pass     9:30〜10:10    Pass

中央道          197km            12:50合流210km[昼食]
――――岡谷JCT――――梓川SA―――豊科IC―――――JR穂高駅 (田舎家)
            10:50〜11:20          11:40・13:00 11:40〜12:40
    213km (散策)     217km (写真)     224km (作句・選句)
――――大王わさび農場――――早春賦の歌碑――――ペンション・アルカス
    13:07〜14:50     15:00〜10      15:30着

【2日目】
[マイクロバスにて移動]   (散策)     (鑑賞&散策)      (散策)
ペンション・アルカス――――松尾寺――――岩崎ちひろ美術館――――水芭蕉群生地
      9:30              10:00〜55       11:10〜30

   (昼食&入浴)  (写真)     (鑑賞)     (歓談)   (作句・選句)
――――葛温泉――――龍神湖――――山岳博物館――――麦稈巣――――アルカス
  11:50〜13:50  14:00〜10   14:30〜15:00   16:40〜17:20  17:30

【3日目】
      224km      229km      230km  237km      273km
ペンション・アルカス――――JR穂高駅――――GAS―――豊科IC――――岡谷JCT
      9:00発     9:20〜25     9:30   9:40  長野道

    337km                             440km
――――双葉SA――――談合坂SA――――八王子IC――――GAS――――自宅
   10:20〜40     (Pass)      11:50      12:00    12:05

6、走行距離

走行距離・給油等データ 【 BMW R1100-RS 】 ( ODO:54,286km )
項  目合計/GS諏訪八王子
走行距離 440km 230210
燃  料 26.4Litters 13.013.4
燃  費 16.7km/L 17.815.7

7、今回のツーリング・ポイント(名所巡り)

名   称 説      明 
大王わさび農場 安曇野で最大のわさび農場。安曇野のパンフレットには必ず出てくる風景だ。
「早春賦」の歌碑 文部省唱歌でお馴染。「春は名のみの風の寒さや♪」の歌詞で知られる歌碑。
松尾寺薬師堂 重要文化財。近くに戦後のNHKラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の建物がある。
岩崎ちひろ美術館 何ともいえない優しさがただよう画風で知られた「ちひろの絵」と歴史の紹介。
水芭蕉群生地 殆どの人に知られていない「水芭蕉群生地」知る人ぞ知る。(先生のご案内)
葛(くず)温泉 安曇野の山奥にある温泉。以前洪水で流されたという温泉宿。食事と温泉が売り。
龍神湖 東京電力の名倉ダムで出来た龍神湖が一望できる。今は碧の湖面だ。
山岳博物館 安曇野全体とアルプスが見られる絶景の位置にある山岳博物館。
麦稈巣 俳句の先生の「バカンス」と読む洒落た別荘でお茶を頂く。

8、状況・感想
【1日目】 快晴
 今日は天気もよく良いツーリングになりそうだ。但し、今回は「吟行」(俳句を作る旅行)が目的なのでツーリングはその足としての役割である。従って、バイクでの参加は私一人であり、俳句の皆様との合流点「JR穂高駅」を目指してひた走る。天気がよいので走っているだけで楽しい。

(1)双葉SA梓川SAで休憩
 今回は一人なのでいつもの談合坂SAはパスして双葉SAまでの100kmを無休憩で走る。金曜日の平日なので車が空いていた。従って、走行も一定速度でゆったりと走ることが出来た。双葉SAを出て(諏訪SAはパス)岡谷JCTで中央道から分岐して長野道に入り100km走行後梓川SAで休憩した。両SA共30分の休憩なので合計1時間の休憩時間を取った。梓川SAでは国旗もはためき春らしい風景を楽しめた。
 晴天爽快な気分の梓川SA

(2)広大な安曇野平野

「田舎家」正面と私のバイク
 長野道は何となく落着けるが、広大な安曇野平野のお陰かもしれない。左に北アルプスを見ながらの走行は本当に心和む。豊科ICを降りて10分程でJR穂高駅に到着した。俳句の皆様をお迎えするには少々時間があるので、駅近くの洒落たそばの店「田舎家」に入った。この店は戦前からあるという老舗でご主人もそば作りに自信ある腕前らしい。
 皆様とは12:50合流のお約束なので10分前に駅に行くと、俳句の先生が車で見えていた。私たち二人は特急「あずさ」の到着を待った。乗客の殆どが降りたのに仲間の方々が見えないので心配した。列車の後部に乗られたらしくやがて見えて元気に手を振られたので一安心した。特急で来られた皆様は先生の車とタクシーに分乗して本日の第一訪問地「大王わさび農場」に向かった。

(3)「大王わさび農場」
 先ずはここをのんびり散策して「安曇野の雰囲気に浸る」のが先生の考えた筋書きのようだ。ここを散策しているだけで何か俳句が浮かんできそうな気がするが、私は3句程作って後は雰囲気を感じることに専念した。(作句に拘らなかった)
 中央の写真(大王わさび農場)は旅行雑誌や観光パンフレットによく出てくる景色で安曇野を代表するところの一つである。

吟行を楽しむ皆様 大王わさび農場 山葵田で記念撮影

広大な山葵田駆ける青い風

山葵田の匂い安曇野里の夕

【註】句の中の青文字は句題(20分で4句を作る遊びで指定されたもの)
(4)水車と道祖神
 この農場内には黒沢明の映画に採用された有名な水車がある。この風景を見ていると侍の時代にタイムスリップしたように感じる。安曇野には道祖神が沢山あるがこの農場内にも幾つもの道祖神があり水車との対比も中々良い。当然のようにこの景色は絵になるので本格的な画家達が素敵な絵を描いていた。

黒沢映画採用の水車 道祖神もある 画家達が絵を描く

水ぬるみ水車に夢の甦る

安曇野に春風誘う道祖神

(5)早春賦の歌碑
 「大王わさび農場」の近くの穂高川の土手に「早春賦の歌碑」がある。年配の方なら誰でもご存知の「春は名のみの風の寒さや♪ 谷の鶯歌は思へど♪ 時にあらずと声も立てず♪・・・」の歌詞で知られているあの歌だ。以前は無かったが最近作られたと思われる太陽電池で動作するオルゴールが「早春賦」の曲を奏でる。

新緑に旅の心を吸い込まる
  「早春賦の歌碑」と私のBMW R1100-RS

(6)「麦稈巣」
 最後に先生の別荘に招かれてゆったりとしたひと時を楽しんだ。この別荘の名前が「麦稈巣」(バカンス)で洒落た看板も付けられている。時々、旅行客が喫茶店と間違えて訪ねてこられるとのこと。そういえば、「アートヒルズ」の近くの交差点にもこの看板があったので喫茶店と間違える人もうなずける。なにせヨーロッパ調のグリー地に白文字で書かれたお洒落な看板なのだから。それも先生の自作らしい。
 この後のペンションでの「袋廻し」という20分で4句を作る遊びで「麦稈巣」が句題となった。

麦稈巣は安曇野にある春の風

女性俳句仲間 男性俳句仲間 先生の撮影したアルプス

 お茶やお菓子を頂きながら今日の吟行について楽しく話していると皆の心が和み、お互いの心の奥まで知られるような気がした。

安曇野で心のを知る春や

 夜になると気温も下がり、ペンションのスト−ブには薪が焚かれ初夏に暖炉と言う光景となった。仲間から「夏炉」という季語が題として与えられた。

「白」句会夏炉囲みて和む会

【2日目】 快晴
 今日も天気がよく、良い吟行になりそうだ。今日はマイクロバスで1日中皆様と一緒に 観光地めぐりや温泉を楽しみ、またペンションで「袋廻し」の作句を楽しむ予定である。

(7)松尾寺薬師堂

松尾寺近くの「鐘の鳴る丘」
 松尾寺薬師堂は余り知られていないが重要文化財となっている。軒の出を深くし軒支柱を立てた一重・寄棟造りで、内陣の虹梁さしばり・木鼻・実肘木の絵模様・鬼板の彫刻などにも室町時代末期の特徴が出ているとか。
 一般の観光客はお寺よりも「鐘の鳴る丘」の方が興味がある。年配の方なら誰でも知っている戦後のNHKラジオドラマで戦争で両親を失った子供達の強く生きる様をドラマ化した「緑の丘の赤い屋根♪〜」でお馴染のドラマである。その舞台となった建物がここに移築されている。
 将に緑に囲まれた丘にあるあの「とんがり帽子の時計台♪〜」は印象的だ。

(8)安曇野ちひろ美術館
 安曇野ちひろ美術館は岩崎ちひろの作品を展示している美術館で5年程前に作られたものである。岩崎ちひろの作品は淡い色彩の特に心清らかな子供の絵が多い。
 次の訪問地へ行く途中、バスの車窓から見る穂高の田圃に綺麗に田植えされた稲の線が逆扇状に広がって見える。しかも、その「逆さ扇」が動くように見えてとても美しい。

田植えした線が広がる穂高の田
 芝桜と安曇野ちひろ美術館

(9)水芭蕉群生地

「水芭蕉群生地」を散策する
 葛温泉に行く途中に余り知られていない「水芭蕉群生地」があり、先生のご案内で見学に行った。そこは、今回お願いしたマイクロバスのガイドさんも運転手さんも知らなかったくらい「知る人ぞ知る」所らしい。見学途中、すれ違った写真家が「良くここをご存知ですね」と声を掛けたくらいなのだ。それはともかく、見学したものの全て咲いた後で大きな葉が繁茂するばかりであった。それでも、この散策路を歩くだけでも心が和む。そしたら、鶯が鳴いたのだが、まだ若鶯らしく上手に歌えない。何度もホーケキョと鳴きホーホケキョとは鳴けず将に稽古中であった。

奥山の若鶯の稽古中

青い山うぐいすの稽古中 (句題「空」を挿入)

(10)葛温泉
 葛(くず)温泉は安曇野の北西の山奥にある。途中、東京電力の名倉ダムと高瀬ダムの中間地点にあり、そこに行く途中の景観が素晴しい。ここの温泉は以前洪水で流されたことでも知られている。丁度、昼になったので先に食事をしてから温泉に浸かることにした。食欲の無い人はざるそばを、我々のテーブルの4人はみな「おまかせ定食」\1,575 をオーダーした。
 その後、皆さんでゆっくりと温泉を楽しんだが、白昼温泉に入るのは至極の贅沢である。
 ボリュームある「おまかせ定食」

(11)龍神湖

碧の湖面の「龍神湖」と 私
 東京電力の名倉ダムで作られた人工湖が「龍神湖」だ。ここの水は温泉が流入して出来たと思われるエメラルドグリーンの湖面なので本当に綺麗だ。(水の汚れによる藻の色ではない) 俳句仲間の女性で俳号が「碧」と言う方がご一緒だったので、この方の名前と清楚さを掛けて以下の句を作った。

山奥の湖面の春の色


(12)山岳博物館
 最後の訪問場所は「山岳博物館」だ。この博物館がアルプスの丁度反対側の東の丘陵途中に作られており、正面には広大な安曇野平野と遠方にはアルプスが連なり絶景である。安曇野は沢山の川で出来た扇状地になっており、アルプスがそれらの扇状地を見下ろしているように見える。 折角なので、博物館内も見学した。

アルプスが見下ろす春の扇状地

(13)私の愛車 BMW R1100-RS を披露
 私たちが属する「白」俳句会の事務局を担当する女性が1日遅れで参加して下さった。今日は皆と一緒にマイクロバスでの旅を楽しんだが彼女は私のバイクは見ていなかった。そこで、ペンションに置いておいた私の愛車 BMW R1100-RS をお見せしたら是非跨ってみたいと仰り左の写真となった。外観を見ただけでも大きく見えるが跨ってみると一層大きく見えるもので、彼女にはその実感を楽しんで頂き大変喜んで下さった。
 跨ってみて更に大きく、驚く

(14)充実の吟行
 マイクロバスによる丸一日の観光は終わった。最後に先生の別荘「麦稈巣」で奥様のお手元によるお茶を頂き今日一日の楽しい旅を語り合った。
 最後にペンションに戻り温泉を楽しんだ後、例の「袋廻し」の作句を楽しんだ。今回は先生ご夫妻にも加わって頂き夕食会を模様した。

先生ご夫妻 幹事役のご挨拶 拝聴する皆様

【3日目】 雨

(15)バイクでの安曇野散策は中止
 3日目は2人のバイク仲間が東京から安曇野に来て、私が安曇野をご案内する予定であったが、前日の天気予報によると雨とのことだったのでその計画は中止となった。
 朝起きるとどんよりと曇っておりいつ雨が降るか分からない状況となってきた。朝食後は安曇野の「碌山美術館」や「穂高神社」を訪問する人と「松本城」を訪問する人など予定が様々なのでペンションで解散となった。

 出発時間の9時近くになったら小雨が降り始めた。仕方ないので合羽(レインウェア)を着たが蒸し暑い。JR穂高駅に行く方はペンションの車で送っていただいたので、駅までは私はバイクで車の後をつけて走り、駅で皆様とはお別れした。

(16)土砂降りもまた楽しい
 給油してから長野道・豊科ICに乗り小雨の中をひた走った。双葉SAで休憩を取り若いバイクのカップルと少々お話をしていたら休憩時間が30分となってしまった。また一人で黙々と走る。雲が段々と厚くなり諏訪南ICに近づいた頃土砂降りの雨となった。土砂降りって英語で[It rains cats and dogs.](キャッツ・ン・ドッグス)って言うんだよね。などと独り言をいいながら「土砂降り走行」を楽しむ。バイク経験の無い人は「バイクでの雨中走行は大変だろう」とお思いでしょうがそうでもなく、結構楽しい。「雨雨降れ降れ母さんが♪」や「Just walking in the rain.♪」のように雨中の走行も音楽に聞こえてくる。須玉ICが近づくと急に雨が上がり、というよりはこの辺は全く降ってなく路面が乾燥していた。勿論、乾燥した路面はスピードを楽しむには最高であり、当然楽しんだ。
 バイクとは何故こんなに全天候で楽しめるのだろうか。

 談合坂SAでの休憩はパスして双葉SAから1時間20分程で、穂高からは3時間程で自宅に到着した。

9、費  用

 項   目    費     用   (円)
ガ ソ リ ン   3,175  (1702+1473)
高速道路   7,200  (3600x2)
飲   食   3,450  (1260+315+1575+300)
入 浴 料   1,500  (700+800)
美 術 館   1,100  (700+400)
宿泊料(含酒)  22,300  (100+200+22000)
土   産     600  
合   計  39,325  

 今回もトラブルもなくほぼ計画通り【安曇野ツーリング】(「白」俳句会・安曇野吟行)を終えた。

以上
 使用カメラ=NIKON COOLPIX 950 (Digital)
MT=17 VOR

 ◎ [ツーリングの目次] に戻る