【 那須ツーリング・中断 】


【 2004年10月度STー21ツーリング・報告 】
< 「エンジンストップで悲しい一日」となったツーリング >
Ver.1.1 2004/10/19
 今回は元の会社の同期会の仲間と始めてのドライブ旅行「那須温泉」の日である。私は最初からBMWの大型バイクで行く予定だったのだが、昨日まで晴れていた天気は一転して雨、翌日も終日雨との予報である。従って、出発前の朝から気分は憂鬱だ。出発を昼まで延ばしたが雨はやや小降りになったものの出発時は本降りの雨となった。

1、日 程    平成16年(2004) 10月3日(日) 雨

2、目的地   「那須温泉」

3、バイク・メンバー
 記号  メンバー愛称  所  有  車 
SMSnow Man (solo) BMW R1100-RS 

4、コース

          中央道         46km 外環道       65km
自宅――――八王子IC――――高井戸IC――――和光IC―――川口JCT―――川口料金所
13:40    13:50             14:30           14:40

東北道    東北道  71km  救助車       東北道    東北道    
――――岩槻IC――――【エンジン故障】――――蓮田SA――――久喜IC――――岩槻IC
           14:50〜16:20〜40

        東北道     JR東北線  JR山手線  JR中央線   TAXI
レッドバロン大宮――――JR大宮駅――――上野駅――東京駅――――豊田駅―――自宅
17:20〜35〜21:30    21:45〜57                     23:30

5、走行距離

走行距離・給油等データ 【 BMW R1100-RS 】 ( ODO:54,700km )
走行距離燃  料燃  費
71Km ??.?Litters ??.?Km/L

7、幸運の記録(不幸中の幸い)

名   称 説      明 
事故にならず 高速走行時の突然のエンジン停止にもかかわらず無事路肩に停車。
親切・道路公団 レッドバロンへの救助連絡、自宅への伝言。
レッドバロン 故障場所からすぐ近くにレッドバロンがあった。
関係者への連絡 自宅、予定宿泊先への不参加連絡共に迅速に連絡できた。

8、状況・感想
 今日は元の会社の同期の人達との旅行の日だが、夕方、6:30那須リゾートに現地集合なので朝から出かける必要もないので昼まで様子を見ることにした。昼頃、少し小降りになったが13:30出発時にはまたほぼ本降りになってきた。もう行くしかない。

(1)東北道・岩槻ICまで順調
 13;40気合を入れて自宅を出発。予定通りの時間に八王子ICから中央道に乗り雨の中を快適に走行。快適とは「やけっぱち」で言っているのではなく、雨の高速道は埃がなく排気ガスも舞い上がらず空気が澄んで意外と快適なのだ。
 高井戸ICを降りて環状八号を東に走り和光ICから東京外環道に乗り川口JCTから東北道に入った。東京外環道は雨で50km/hの走行規制が出ていた。路面が違うのか東北道は出ていない。

(2)突然エンジンストップ
 岩槻ICを通過して間もなく高速で右側路線から中央路線に路線変更してすぐに突然エンジンがガス欠症状となった。即ち、エンジンが止まったのだ。しかし、すぐにエンジンが始動したので少しスピードが落ちた程度で継続して数分走った。またエンジンが止まったので左斜線に路線変更したがまたエンジンは始動した。まるで、ガス欠症状だ。しかし。私はバイク使用後はいつも燃料を満タンにしているので「ガス欠」のはずがない。走行距離も70Kmでまだ150〜200kmは走れるだけの余裕があるはず、燃料計の「正常」を確認した時またエンジンが止まった。すぐにバイクを路肩に寄せて安全な場所に停車した。エンジンはそのまま動くことはなかった。

エンジンの鼓動が止まる秋黴雨
秋黴雨=あきついり

(3)救助を求める
 停止したところに緊急電話があったが、近くの蓮田SA迄近いはずなので重量約250Kgの大型バイクを押して雨の仲を歩き出した。間もなく道路標示が見えて、蓮田SA迄17Kmの表示だ。とても押して辿り着ける距離ではなく800m歩いたところに次の緊急電話があった。もう救助を求めるしかなく諦めの覚悟をした。

(4)「道路公団の係官」は親切だった
 緊急電話は縦に二重になったガードレール(普通のガードレールの倍の高さ)の外にある。これを越えるための梯子がついているが雨で濡れて滑るので慎重に登りガードレールを越えた。電話を掛けるためにはグラブ(手袋)を取ってヘルメットを脱がなければならない。雨は本降りだ。
 電話の扉を開けて受話器を取ろうとするとボックスのどこかに触れて1cmほど右中指が切れて血が出てきた。しかし、そんなこと気にしている時ではないので吹き出た血を口で吸って唾のように吐き出した。電話から「どうされました?」との質問があり、事情を話した。「バイク救助の所を知っているか」との事で自分は「レッドバロンの会員である旨」伝えると、「そこの電話番号が分れば業務外だが仲介連絡してあげます」という事でひとまずは安心した。

(5)待つこと1時間
 メンバーズカードで見ると熊谷店が近そうなのでその電話番号を伝えた。5分後にまた電話をするようにとの事で切れた。雨が降っているのでヘルメットをかぶって5分経過を待った。一人雨の中で濡れて待つのは5分がとても長く感じる。5分後、電話すると「大宮店が近いとレッドバロンが言っているので5分後に電話してください」という。またヘルメットをかぶり5分を待つ。5分後、今度は「熊谷店と大宮店で連絡を取り合っているので20分後に電話してください」という。「え〜、また20分?」でも仕方ない。手はびしょびしょに濡れている。このままで20分も待つことを考えると気が重い。そこで傘をパニアケースに入れてあることを思い出しまた梯子を登りバイクまで行き傘を出し、また梯子を登って非常電話のところで傘をさした。気晴らしに「雨に歩けば」Just walking in the rain ♪ を口ずさんだ。
 20分後の返事は「大宮店から連絡が来ないのでまた20分後に電話して下さい」とのこと。そこで、業務外のお願いを思いついた。自宅への「故障の連絡」と「宿泊予定の那須リゾートへ本日行けない旨」の伝言を自宅に伝えて欲しいとお願いした。係官は快く引き受けてくださった。
 雨の中で一人待つのも侘しいものだ。20後電話すると「まだ話がついてなく結果を聞いている最中」との事。愕然とするが丁度終わったとの事で「20分後に現地に到着出来る」との返事だった。それに加えて「先ほどの伝言は奥様に伝えました」との嬉しい話で一安心した。

(6)搬送車(トラック)が到着
 半信半疑だった情報が真実となり、先ほどの電話から10分でレッドバロンの搬送車(トラック)が到着した。それも私のバイクの10m程先に停車してバックしてくる様子がない。メカニックは合羽も着ずに帽子もかぶらず、事情を聞いてエンジンを掛けてみたが全く反応がない。何度かやる内に1度反応があったがその後は全く反応なし。燃料も一応「ガス欠」でないことを確認した。
 搬送することに決定。トラックの後部に梯子状の板を架けて坂道を作る。万一その人工坂を登り切れないときには後押しして欲しいとの事で了解した。そこで、先ほどの10m程先に搬送車を停めた理由が分った。路肩に停めたトラックは左車線の白線ギリギリで運転席後部のクレーンを使えない。従って、「後部から勢いをつけてバイクを助走して一気に人工坂を登り切る」ためだった。

(7)ロード・パトロール・カーが到着
 バイクを走らせる直前に沢山のランプを点滅させた黄色い車「ロード・パトロール・カー」が到着した。そういえば先ほどの電話で「ロー・ドパトロール・カーが反対車線の別の事故処理に当たっているので、終わり次第(私の)現場に向かわせる」と言っていた。これで積載作業が安心して出来る。走行車線を自動車が次から次へと通過するので運転台の扉さえ中々開けられない状況なのだ。パンク故障などで作業中に跳ねられる事故が良くあるので路肩での作業は恐ろしい。ロー・ドパトロール・カーは派手な沢山のランプを点滅させて、搬送車が動き出すまで見守ってくれた。礼を言って走り出した。
 14:50〜(連絡・待機)〜16:20〜(確認・積載)〜16:40 この1時間50分は大変長く感じた。

(8)レッドバロン大宮店に無事到着
 トラックは東北方面に向かって走り出した。恨めしい蓮田SAを通過して次の久喜ICで一旦出てまた反対車線の東京方面に向けて走り、岩槻ICで降りた。そこからレッドバロン大宮店へは10分程で到着した。17:25だった。エンジン停止から2時間半が経過していた。
 早速、二人のメカニックが故障原因の診断に入った。基本的なところから順にチェックしていく。プラグ、インジェクター、燃料ポンプ、電気ケーブル等々。
 20:00エンジンが掛かった。メカニックも大変喜んでくださり私に説明を始めた途端、エンジンは停止した。30分後またエンジンが掛かり、店長さんも「これで那須リゾートにこのまま行けますね」と言って下さったが、5分後また停止した。その後色々診断した結果、点火タイミングをみる「ホールセンサー」という部品の欠陥と判明した。しかし、部品は取り寄せとなるのでバイクを数日預ける結果となってしまった。
 21:00自宅に帰るしかない。でも、JR電車に間に合うのが何よりの幸運だ。帰り支度をして21:30レッドバロン大宮を出た。

(9)無事自宅に到着
 レッドバロン大宮の最寄駅は東部野田線七里駅だが、雨の暗い夜に知らない道を1Km以上歩かなければならない。店長さんのご好意で店のトラックでJR大宮駅まで送ってくださった。その後は、大宮⇒上野⇒東京⇒豊田のルートで東北線、山手線、中央線を乗り継ぎ自宅の最寄駅に到着した。タクシーで帰ったら運転手さんが私のバイクスーツ姿を疑問に思ったらしく「バイクが故障したのですか?」と聞かれてしまった。「その通りです」と答えるしかなかった。
 23:30帰宅して、シャワーを浴び、無事帰着の祝杯をあげた。就寝はam1:00となった。

9、費  用

 今回は本来のツーリングが出来なかったので「費用」蘭は省略。

 今回は「エンジンストップで悲しい一日」となった。

以上

MT=9 

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