第9回:中年ライダーさっそうと
以下に、掲載された記事を転載します。
NEC・C&Cシステム事業グループの福島雪男さん(57)の趣味は二輪車でのツーリング。五十歳前後の社員でつくるツーリングサークルにも所属し、月に一、二回は遠出を楽しむ。その旅行記録を個人で開くホームページで報告している。
長女が自動二輪の免許を取ってバイクを欲しがったとき、妻が猛反対。「私が乗るから」と、娘を思って買い与えたバイクに、自分が乗ってみて「はまってしまった」。四七歳のときだ。「運転中は気を張っているので余計なことは考えない。強制的に仕事を忘れられる。
ゴルフだとだらだら歩く時につい仕事が頭をよぎるでしょ」。頭をからっぽにすることがストレス解消になるという。
ホームページで紹介する旅の記録は詳細だ。どのルートを通って高速の料金所を何時何分に通過し、どこで昼食を取ったか。立ち寄った美術館や飲んだジュース代までも書き込む。「記録だから正確に。性分なんです」
250、750と愛車は大型化し、五年前からBMWの1100ccに乗る。「人車一体」のバイク人生が長く続くよう毎朝、腕立て伏せと腹筋運動各十回を欠かさない。
記事と写真 | 「にんげん図鑑」欄 |
9/18 朝日新聞・夕刊 |