<二輪車ツーリングのすすめ>


第十四回:さあ! ワインディングを走ろう。

 一般道を自由に走れるようになったら、いよいよ二輪車の醍醐味であるワインディングを走ろう。
 ワインディングとはご存知のとおり山道などの曲がりくねった道のことです。四輪車ではこのような道はハンドルを頻繁に回さなければならないので苦痛であり、当然楽しくはありません。
 しかし、二輪車は身体を傾けるだけで曲がれるので、カーブは簡単で且つ楽しいものです。しかし、勿論テクニックが必要です。

(1)バンク
 身体を傾けることをバンクといいますが、これが十分出来ないと速くカーブを曲がることは出来ません。テクニック的には、車体に対して内側に身体を傾けることをリーン・イン、車体に沿って(バイクと一緒に)身体を傾けることをリーン・ウイズ、車体に対して外側に身体を傾けることをリーン・アウトといって、夫々の使い分けがありますがここでは省略して、先ずは、基本的なリーン・ウイズを体得しましょう。
 これが十分出来れば殆どの道路を安全に高速で走り抜けられます。初心者はこれが不十分でセンターライン・オーバーしたり、ガードレールに接触したりします。

(2)スローイン/ファーストアウト
 カーブの手前で十分減速して、曲がり始めたらアクセルを上げて加速します。これをスローイン/ファーストアウトといいます。
 曲がり始めたら、決してブレーキを掛けてはいけません。横滑りして転倒します。バンクが十分であればはみ出ることはありませんから一気に加速したほうが安全です。加速するとトラクションがかかりバイクが起き上がります。従って、そうすることによってステップを擦るほどバンクしても転倒することはありません。

(3)山道実践
 山道では道路幅が狭くセンターライン(中央線)が黄色の「はみ出し禁止」道路がかなりあります。このような道では、本に書いてある原則論よりも気をつける必要があります。一般道路はレース場ではないので対向車の行動にも気を配る必要があります。
 それは「よくある危険な光景」なので特にここに記します。
 右カーブの時には、時々下手な運転の四輪車(日曜ドライバー)が対向車線を黄色線を越えてくることがあるので、衝突の可能性がありとても危険です。従って、出来るだけ自分の車線の左側を走ります。そうすればもし「はみ出した車」が来ても衝突を免れることが出来ます。また、右カーブでセンターラインぎりぎりですと、右傾斜のためライダーの体がセンターラインより外に飛び出す危険性がああリます。
 逆に、左カーブの時にはセンターライン内であれば右に寄っても安全です。相手がはみ出すことがまずないことと、こちらも、車体が左に傾いているので、対向車に触れにくいからなのです。

(4)山道の砂
 山道では時々道の端に砂が覆っていることがあります。これは危険です。曲がりながらこの上に乗ると、必ずといっていいくらいスリップします。従って、砂がありそうな山道では速度を落として、出来るだけ砂を避けます。万一乗ってしまっても絶対ブレーキを掛けてはいけません。先ず転倒間違い無しです。
 秋の落ち葉も同様、冬の凍結道路も全く同じことなので気をつけましょう。

 以上に気を付けて「ワインディング」を楽しみましょう。ツーリングが一層楽しくなります。

次回をお楽しみに!

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