#6181 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/03 19:21 ( 16)
北海道ツーリング(1)
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2005年6月2日(木),ボクは旅に出た。ザックには野営用具一式,ジョニ黒を一
本他。
若い頃の珠玉の9年半を過ごした研究室の同窓会が札幌で開かれるのだ。そしてそのあ
と,愛車VTRとともに北海道を旅するのだ。
生憎,天候は雨。東名浜松西インター入り口のGSで給油しようとしたとき,スタンド
が滑ってバイクが転倒。クラッチペダルが変形するというハプニングがあったが,修理
のあと気を取り直して再出発。
雨は米原でやんだ。オーバーシューズのお蔭で足は濡れなかったが,目止めテープが付
いていない登山用のゴアのオーバー手袋の中はびしょ濡れになった。
#6182 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/03 19:24 ( 17)
北海道ツーリング(2)
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敦賀は初めて来た街,しかも夜。インターを出た途端に迷う。フェリー乗り場への道が
わからない。ハンディGPSにナビモードがあることを思い出す。バックライトを点灯し
て,目的地を敦賀新港にセット。最初,裏道を引き回されているような感じがして信頼
して良いものやらちょっと不安だったが,無事敦賀新港にに到着。出帆は1:30,乗船は
0:15から。乗船までに3時間半もあるので,街に出て夕食を取り,フェリー乗り場に戻
ったが,ガソリンが残り少ないことに気付く。到着地の苫小牧東港付近にはGSがない
ので不安になる。また街まで出て,教えて貰った終夜営業のGSで満タンにする。←フ
ェリーに初めて乗る人はこういう失敗もする(^_^ゞ
乗船を待つVTR
画面左のブリッジから乗船する。濡れていて滑るのではないかと不安だったが,杞憂で
あった。乗船後,一風呂浴びて生ビールを飲んでくつろぐ。風呂と売店の営業は1:30ま
でだが,サロンではいつまでも飲んでいることが可能(^_^)
#6186 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/05 19:54 ( 38)
北海道ツーリング(3) フロントサロン
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この船(すいせん)は速くて安定している。進む感覚が今までに乗った船とは違う。
でも,敦賀1:30発,苫小牧(厚真)20:30着はすぎるんでナイカイ。深夜風呂&ナイト
キャップと朝風呂朝ビ,昼風呂昼ビでお仕舞いだ。夜走り出すためには,夕刻までには
醒めておかなくてはならない。20時発,翌々日4時着の30時間コースで,中1日が完璧
な船の一日,なんていうのが良いなぁ(^_-)と思ったりする。
船が速いせいか,外の空気か吸えるのは4F後部甲板だけだ。他の甲板には出して貰え
ない。特等客室は個別甲板付きだそうだが,2等の客には縁がない。でも各階の窓際に
はサロン風に椅子が並べられおり,2等客もくつろぐことができる。写真は,フォーワ
ードサロン。
テレビはNHK衛星放送しか入らないが,ここで船の進む方向
を眺めながら,朝ビ昼ビの世界に浸るのも大変に結構だ。船旅は人をのんびさせる。午
後は暇つぶしにビデオシアタで「木更津キャッツ?」とかいうDVDを見た。思考力ゼロ
状態にぴったりのとぼけた番組だった(^^)
夕刻,竜飛岬沖を通過。携帯電話が使えるようになる。友を羨ましがらせようと,「た
だ今竜飛岬沖通過中」などとメールを打つ。するとお返事が返ってくる。こういう時の
ケータイはとっても楽しい(^。^)
厚真港に定刻到着。車両甲板でバイクに荷物を積み,ブリッジを渡って北の大地に降り
る。本州南部と違って空気が爽やかだ。夜で初めての土地。ボクの行く先はどこぉ?
GPS任せで走り出すが,日高道に乗っかったら,どこを走っているかわかるようにな
ってきた。沼ノ端ICで高速を降り,道道259に入る。え,片側4車線! 静岡の狭っ苦
しい道路を走っている身には驚きの広さだ。一体どこを走ればいいの?
(一つ前に穴を空けました(^_^ゞ)
#6194 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/09 19:24 ( 23)
北海道ツーリング(4) GPSを信じると
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快調に走って,今回のツーリングで唯一ホテルと名の付く今日の宿「苫小牧プリンスホ
テル」に近づいた。プリンスといっても,朝食付き4500円。インターネットの直接
予約が一番安かった。
GPSナビが指示するように走ろうとしているのだが,その指示のタイミングに慣れて
いないので,ついつい曲がるべき交差点などで直進してしまう。そうするとルートを再
計算してくれるのだが,苫小牧の街はJRで南北に分断されてるので,一回行き過ぎる
とちょっと面倒なルートになる。そのとき電池切れ。パッキングして後部座席に積んで
あるザックから電池を取り出すのは大作業だ(予備の電池を背中のデイパックに入れて
おかなかった(^_^ゞ)。コンビニを見つけて電池を買って入れ替え走り出す。
はじめは気が付かなかったが,とんまなボクでも5kmくらい今来た道を戻らされて気が
付いた。ナビは出発地の厚真港にボクを連れて行こうとしているのだ。この馬鹿ナビ!
と思ったが,原因はあとでわかった。ナビの設定を変更せずに(あるいは行き先だけ
を指定して)走れば良かったのに,事前に入力してあった「今日のルートをナビゲート
」にしてしまったからだった。そうすると出発地から走らせようとする。次の日もこれ
でだまされた。ボク程度の鈍さなら2回ほど学習が必要だ(^。^)
40分ほどでホテル到着の予定が,1時間20分もかかってしまう。まだ22時過ぎだ
ったが,ホテルやその周辺には飯屋・居酒屋があいておらず,コンビニ食となってしま
った。ホテルはプリンスというほどではなく,ビジネスホテルクラスだった。
#6195 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/10 06:13 ( 24)
北海道ツーリング(5) ツーリング予定ルート
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あちこち行きたいけど,北海道滞在は10日の夜までの7日間しかありません。
1)思いで深い札幌の街を少し走ってみたいな。
2)雄冬岬(オロロンライン)を通って北上する。サロベツ原野を心ゆくまで眺めよう
。左に利尻,右にサロベツ原野を見ながら,ガードレールも電柱もない道道106号線
を稚内ノシャップまでぶっ飛ばす。最北端にも立つ。
3)枝幸の松一香夢子亭にお邪魔して,一献(十献?)。稚内から斜里までオホーツク
の風を堪能する。
4)ボクが北海道を離れた翌年に開通した知床横断道路。それまでは遠い山だった羅臼
岳。その峠道のワインディングを楽しんでこよう。
5)地球が丸く見えるという中標津町の開陽台。摩周湖・屈斜路湖・阿寒湖・オンネト
ーを走る。本別町のタゴールさんを突然訪問して驚かしてこよう(^_-)
なんてことを思って,ツーリングルートを考えてみた。下図のピンクの線がそれです。
白線は実際に走ったときのGPSトラックデータで,ところどころとぎれています(記
録していなかった)。
#6196 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/10 08:59 ( 33)
北海道ツーリング(6)6月4日(土)
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曇り空。念のため,雨具を着る。バツーラ(大型ザック)は百均で買ったミニバイク用
カバーで包んで後部に積み込む。このカバーは小さく折りたためて大変便利だけど,ビ
ニール製で破れやすいのが難点だ。ホテルを出た途端,左折すべき交差点を直進してし
まう。まだGPSナビに慣れない。
ウトナイ湖ネイチャーセンターに立ち寄る。湖の向こうに苫小牧の工場地帯の煙突が見
えるので絵になりにくいが,渡り鳥の宝庫である。センター備え付けの望遠鏡で鳥を見
る。名前は知らないが美しい鳥だった。湖岸までの散策を楽しむ。
新千歳空港の飛行機を眺めながら弾丸道路(R36)を失踪,じゃない疾走,恵庭から
野幌を経由して,お昼に酪農学園大学に到着した。
大学案内スライド
ここが同窓会一次会の会場だ。もう僕らの集う場所は母校にはなくなってしまっている
のだ。そしてなぜかソーセージ製造実習から会が始まる。といっても腸詰めと燻蒸行程
だけ。半日や一日でうまいハムやソーセージができるわけがないが,事前に十分な準備
をして下さっていて,お裾分けにあずかった。まじめに手作りしたものはうまい! ど
こにも売っていないうまさだった。
同窓生の講義・報告などもあったあと,KKR札幌(旧 石狩会館)に会場を移してエン
ドレス宴会。(注: 酪農学園大学構内は禁酒である)その前に今日の宿=幻☆さんご
愛用の札幌国際YHへバイクと荷物を置きに行った。ナビに慣れてきたせいか,間違え
ずにスイスイと走れる。札幌の街はだいたいわかっているからかも知れないけど。YH
にはバイク用のガレージまであったのには感動した。部屋も広くて小綺麗で快適であっ
た。一風呂浴びてから地下鉄で会場へ向かった。地下鉄駅にも非常に近く,とても便利
な場所だ。
#6211 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/17 15:38 ( 81)
北海道ツーリング(7)6月5日(日)
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同窓会2日目は,午前10時に理学部前に集合して,開催中の北大祭を冷やかして歩く
,今は総合博物館となった理学部本館を見学する,ローンでジンギスカン&ビールを楽
しむことになっている。
「高分子学展」でもやっていようものなら,かつて血気はやった高分子学科1期生から
20数期生くらいまでが乱入して,現役教員学生をたっぷり可愛がってあげよう(^o^)
。
(実は高分子学展は開かれていたらしい。山本浩氏撮影)
しかし今年の北大祭では飲酒禁止だそうである。新緑のキャンパスは魅力であるが,ビ
ールのないジンギスカンなんて不毛である。それで2日目はパスすることにした。
R36は片側2車線であるが,浜松に比べると車線も路側帯も広い。そして交差点に近づ
くと幅2m位の車線がもう一つ,路側帯の右に現れることがある。ここを走ると,すり
抜けなどすることなく,バイクは交差点の先頭,4輪用停止線の前にある2輪用停止線
にゆうゆうと導かれる。うゎー嬉しい,道警さん有難う。さすが北海道。でもそこから
飛び出すバイクを捕まえないでね(^^;)
札幌国際YHを出て,大通公園や北1条,3条,5条通りなどを走り回り,初夏の札幌の
薫りを懐かしみ楽しむ。バイクで走ると格別だ。そして北大前の西5丁目通りを北上す
る。工学部に通じる銀杏並木の新緑と大学祭らしい雰囲気が垣間見えたとき胸キュンと
なるが,ぐっと押さえて通り過ぎる。すぐ近くが牧場だった学生時代の住みかは,もは
やどの位置であったかもわからないくらいに変貌していた。愛惜の念はつきない。
今は「あいの里」に住む旧友宅を訪れる。彼は1期上だが,学生時代に自転車をもって
世界旅行に出かけたので,1年遅れボクと同期になった。高校教員になった彼の赴任地
,砂川,中標津,三笠などにも家内共々出かけた。その彼が蕎麦を打ってくれた。その
ときふくさんからケータイ電話あり。「バラさん,どこ走っているの?」「札幌。友人
宅で蕎麦をご馳走になるところ」「まだ札幌にいるの?」 気のおけない山SIGの友
人からの電話は嬉しい。
長居をすると今日は走れなくなる。蕎麦をご馳走になって,13:30出発。石狩湾に
沿ってR231を北上する。かつて陸の孤島と呼ばれ船便が通じていた「雄冬(おふゆ)」
。暑寒別岳の山塊が海に落ち込む,その断崖絶壁に付けられた道路を走ってみたかった
。
一時間半ほど走って浜益(はまます)。雲行きが怪しくなってきたので雨装束になる。
トンネルが多いが,雄冬の複雑怪奇絶壁落ち込む海岸線は素晴らしい。残念ながら雨に
なったので通過するだけとなった。寒いのである。やがて増毛国道は留萌に至る。雨の
中を走る気がしないので,今日は留萌泊まりとした。昭文社のツーリングマップル北海
道によると,留萌には「みつばちハウスARF」というライダーハウスが記載されている
。留萌の詳細図が載っていないので場所がわからずかなりの時間ウロウロ探し回る。が
,駅前の商店で尋ねたら,すぐ目の前にあった。17:25着。本日の走行距離 130k
m。
みつばちハウスの入り口(既に画像掲示板でお目にかけた)
その前にバイクを停めると,二十歳過ぎくらいのお嬢さんが出てきて,バイクを中に入
れるように指示してくれた。バイクはたったの3台。宿泊客は僅かなようである。宿泊
者名簿に記載を求められる。
宿泊条件を満たさぬ者は宿泊不可とある。その条件とは,
1 挨拶(おはよう お休み 今日は 有難う 宜しく 等)の出来る人
2 自分の周りの清掃
3 宿泊所及び留萌の良いとこ発見出来る人
4 人にやさしく自然に優しく出来る人
人の悪口や迷惑かける人は,入室できません又退室させられます
1階はバイク置き場,談話室(食事,喫煙,飲酒もここで),と女性専用室になってい
る。2階は30畳はあろうかと思われる広い寝室。
旅装を解き,近くの銭湯で暖まり,酒屋とスーパーで夕食のネタを買い込み,談話室で
一杯やってのんびりした。
談話室には,水道,ガス,冷蔵庫,電子レンジもあり,自炊ができる。
宿泊者の内2名は,ここが気に入って長期逗留しているらしい人。先ほどのお嬢さんは
宿泊4回目のライダー。もうお一方はボクよりももう少し年配で,ここの管理を任され
ているらしい人。このライダーハウスは,彼を中心とする自主管理と宿泊者のカンパ,
地元の援助で運営されているようだ。夜9時に彼は入り口に施錠する。夜にやってくる
バイクの騒音で近所に迷惑をかけないための配慮のようだ。
ボクもここが気に入った。留萌駅前の商店街にはシャッターの降りた店が多く,ややゴ
ーストタウン化している雰囲気もあるが,ライダーは温かく迎えられる。
#6215 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/18 11:09 ( 103)
北海道ツーリング(8)6月6日(月)
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晴れ。出発前に「千望台」に登る。留萌の街が一望できる。そして少し下ったところか
ら,風車と暑寒別岳が見える。まだまだスキーができそうだ。
国道から写したので構図が悪いが,山そのものは少し小平(おびら)方向へ離れた方が
よく見える。
みつばちハウスのおっちゃん(管理人)は,「留萌から海岸線を走っていっても海と風
車しかないしすぐに稚内に着いちゃうからさぁ,小平から山に入っておびらしべ湖と朱
鞠内湖を通ってサロベツ原野に入ればいいさ。できるだけゆっくり走って,利尻を見て
走る頃に夕焼けにするのさ」と薦めてくれたので,そうすることにした。
実際の今日の走行ルートは,GPSで記録した。留萌から霧平峠の間は記録するのを忘
れてしまった(^_^ゞが,太い赤い線が実際に走ったルートである。
小平から道道126に入り,小平ダム,おびらしべ湖に至る。車はほとんど見かけない。
パーキングエリアだってボクだけのもの。
道道742に入って霧平峠付近は快適な新緑のハイウェイだった。それから国道239に入る
。霧立峠手前は快適なワインディングコースなのであるが,坂を登れない遅いトラック
を追い越さなければならないので面白くない。
北上してまもなく朱鞠内湖に至る。人造湖とは思えないほどの原始性と静寂さ。湖面を
行くボートは動力を使っていなかったので,ここはエンジン付きボートは禁止なのかと
思ったら,そうではなかった。観光遊覧船もあるらしい。
朱鞠内湖に到着したVTR
湖面を行くボート
朱鞠内湖PAからの眺望
朱鞠内湖の北東に母子里(もしり)というところがある。日本最低気温-41.2℃を記録
した場所だ。このくらいの温度になると戸外に置いたボンベからプロパンガスが出てこ
なくなるだろう。記念碑と展示館があったが,休館日だった。
母子里クリスタルパークのモニュメント
母子里から美深(びふか)に出て,そこからはR40。音威子府(おといねっぷ)まで
は,特に面白い道ではなかった。音威子府からR40は天塩川の流れに沿って西進しそ
して北進する。天塩川に別れを告げると,サロベツ原野だ。名山台展望台とはサロベツ
原野が一望できる素晴らしい場所だと信じて階段を登った。ペンケ沼,パンケ沼は見え
るが,あいにくの霞み空で遠望がきかない。そして木が少々邪魔で展望を妨げている。
期待していただけに残念であった。ここからパンケ沼までは2kmほど。そこでやっと期
待していた景色に巡り会えた。
パンケ沼と利尻岳
30年も前に豊富温泉に浸かったことがある。石油成分が浮いていて,あまり感じのい
い温泉ではなかった記憶がある。その豊富の街を抜けて,宮ノ台展望台へ向かう。
宮ノ台からサロベツ原野と利尻岳。大気が乾いていればさぞや素晴らしい展望であった
であろう。
豊富に戻り,サロベツ原生花園を通って稚咲内(わかさくない)に向かう,原野を横断
する道を走る。幾度か通ったことがあるが,バイクでサロベツの風を受けて走る今回は
最高である。まさに地平線が見える。
前方にある建物の左手がサロベツ原生花園。花は少なかった。エゾカンゾウが咲き誇る
6月にかつて訪れたことがあるが,今回は一輪も咲いていなかった。
稚咲内で右折して道道106線に入る。ライダー憧れの道である。左に利尻岳と海。右に
サロベツ原野。
余分なものは何もない,電線も電柱も信号も家もない原野に,たおやかに道が延びる。
利尻岳と夕日とバックに満足げなVTR。そしてボクもささやかな感動に胸が躍る。
そして夕日が沈まんとするころ,稚内最北端ノシャップ岬に到着。夕日を受けるVTR
とノシャップ灯台。
観光用のノシャップ岬はこちら。
日が沈む。利礼航路の連絡船が行く。ボクはこの光景を言葉で渓さんに伝えた。
#6216 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/18 12:13 ( 44)
北海道ツーリング(9)稚内の宿
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ノシャップで夕日が沈むのを眺めていて,まだ宿も決めていなかった。テントもシュラ
フもコンロもある。どうにでもなるさ。留萌のライダーハウスのおっちゃんは,稚内公
園は止めとけ,テントサイトが斜めなんだよ,と言っていた。別にボクはそれでも構わ
なかったけど,暗くなってからテン場を捜すのは面倒だから止めにした。300mも走らな
い内に,「ライダーハウス サガレン」という小綺麗なところがあったが,1階にバイ
クが沢山並んでいたので通過。そのまま走ると南稚内近くまで来てしまった。
銭湯に併設された「旭ライダーハウス」というのが目に付いたので,泊まることにした
。1泊800円+暖房料100円。お風呂代金は別に支払う。何だか小汚いところで,
じいさんは口うるさいが人が良さそうだったので,ここにした。本日の走行距離344km
。
入口。左には先客のハーレーダビッドソン(写っていない)。
奥は2段ベット。石油ストーブを焚いて丁度良い温度。さすが稚内。
北海道を走ってみて気が付いたことは,街と街の間には速度標識がないことだ。で,60
km/h,というか,みなテキトーに走っている。さっき走ってきた感激の道道106なんて
,観光バスが80-100km/h近くで走り,それを他の車が(勿論バイクも)追い抜いてゆく
。問題は街に入るときと街から出るときだ,と大雪山の友人(北見滝ノ上出身)が忠告
してくれていた。
街に入ると,40ないし50k/hの速度標識が短い間隔で4本くらい設置されていることに
気付いた。60k/h以上の速度で機嫌良く街に入ってきて,そのまま進んでしまうと,4
本目?あたりの標識で御用になることがあるらしい。「すみません,気がつかなくって
」と謝っても「何本も標識があったでしょ,見落としたの」と言われるのが落ちだ。ボ
クは律儀にその速度標識で制限速度まで落とすことにしていた。勿論,一旦停止も必ず
する。
先客は「70k/hちょっとでのんびりと機嫌良く街中に入り,そのまま御用になった。20
数キロオーバー。今,反則金を払ってきた」,と言っていた。くわばらくわばら(^_^)
ボクが風呂に入っている間に,一緒に飯でも喰うかと言っていた先客は南稚内の歓楽街
に遊びに行ってしまっていた。ボクは近くのセイコーマートでビールと適当な喰い物を
買ってきて,それで済ませた。いいさ,これで。明日は松一香夢子亭で超うまい物を食
べられるんだもん。「時化でウニが上がっていない」と香夢子さんからメールがあった
けど。
綺麗ではないが不潔でもないところで熟睡し朝を迎えた。朝,黒ゾイの三平汁とおむす
びを出してくれたのには驚いた。
#6219 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/22 16:57 ( 66)
北海道ツーリング(10)6月7日(火)稚内−枝幸
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今日は枝幸(えさし)の松一香夢子亭まで僅かな距離を走るだけだ。曇り空だが降って
はいない。
宿から稚内公園へ向かう。街中の案内標識が日・英・露の3カ国語表示であるのが印象
的。浜松ではブラジル人が多いので日・英・葡表示。案内の看板にその街の特徴が現れ
る。
残念ながら公園から樺太は見えなかった。
かつては稚泊(ちはく)連絡船,今は利礼航路の発着場である北防波堤ドーム方面を望
む
少し離れたところにひときわ目立つ塔が立っている。山SIGの面々と前回ここへ来た
ときから気になっていた建造物であるので,行ってみることにした。稚内市開基100
年記念塔だった。「地上70メートルの高さにガラス張りの展望台があり、ここから南は
広大なサロベツ原野、宗谷海峡、西は利尻・礼文の展望、そして北はサハリンの島影を
捉えることができます」ということなのだが,残念ながら遠くは見えなかった。塔が標
高160mのところに建っているので,晴れていればさぞや素晴らしい眺めであろう。
塔の1,2階は北方記念館となっており,北の探検家と宗谷を拓いた人々,稚内先史,
福沢牧場と北方農業,旧天北線,北の自然と動物,稚内百年,樺太資料,日ロ友好など
の展示コーナーがあった。なんせ今日は時間のゆとりがあるので,ゆっくりとできる。
お昼までここで過ごしたあと,宗谷岬へと向かう。岬の少し手前で道道889へ入る。た
おやかな草原(稚内丘陵)をアップダウンする素晴らしい道だった。
稚内丘陵
まもなく宗谷岬に到着。たかが最北端,されど最北端である。自宅を出てからの走行距
離961.4km。
津軽の蒼海を越えてやってきた若いソロライダーは,上気した顔で「着きましたぁ」と
,見知らぬボクにつぶやいた。その一言にボクは頷いた。
香夢子さんからウニ・ゲットのメールが届く(^_^)v 時化で入手困難だったそうだ。嬉
しいなぁ。
岬で時を過ごしたあと,今度はオホーツク海側を南下する。しばらく走ると最北端の冷
たい空に陽光が差し始め,クッチャロ湖に立ち寄る頃にはだいぶ暖かくなってきた。
浜頓別(はまとんべつ)町から枝幸(えさし)町へトンネルをくぐると,更に温暖な気
候になった。GPSに本日の目的地として記録してあったマリーンアイランド岡島に着い
て,松一香夢子亭に電話する。実はこの先で右折すべき場所を覚えていなかったのだ(^
_^ゞ
ナビゲートして貰って,ご夫妻の素晴らしいログハウスに17時到着。松一さん,香夢子
さん,そして初対面のボンちゃんの出迎え受ける。顔をペロッとなめて貰ってお知り合
いとして認めて貰った。本日の走行距離はたったの155km。
すぐに風呂に入れて貰った。すぐにビールでそして冷酒で乾杯! 料理に目がくらんで
写真撮影を失念してしまった。タラバ,ウニ,ツブ,絶品の数々。枝幸のカニやウニは
最上だ。これだけのうまいものは札幌あたりじゃ到底食べることはできない。もうボク
はここ以上のカニやウニを食べることはできないと悟った。ねたむ人がいそうなので,
このくらいでやめとこ。
酔っぱらって撮った写真。
松一さん,香夢子さん,ボンちゃん,ありがとう。図々しくもボードでお願いした「一
献」が,いつまでも心に残るオホーツクの夜となりました。
(一つ前に穴を空けました。すみません)
#6221 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/23 19:33 ( 77)
北海道ツーリング(11)6月8日(水)枝幸−知床ウトロ
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枝幸の朝は爽快だった。松一香夢子亭の素晴らしいログハウスには,なんとエゾシカも
やってくる。
冬には裏山でパウダースキー,そして爽やかな夏,沢ではイワナ釣り,羨ましい限りだ
。玄関前で記念撮影をして出発する。
ご夫妻とボンちゃん
ご馳走を食べ過ぎてタヌキ腹の小生。留萌や稚内では膨らんでいなかった(^。^)
オホーツクの風を浴びながらのんびり走る。Tシャツにメッシュのライディングウェア
では寒さを感じ始めた頃,気が付くと後にRoverの高級4駆車が。しばらく一緒に走っ
て下さり,そしてお別れをした。暖かいとはいえ,さすが北海道。ウェアを1枚重ね着
する。
途中コムケ湖で一休み。ここには多くの野鳥が飛来するそうだ。湧別を過ぎるとサロマ
湖。サロマ湖ってこんなに大きかったっけ。常呂町で昼食にする。小さなホタテが沢山
の定食が840円だった。げっぷ〜,満足。
秋にはサンゴソウで湖畔が深紅色に染まるという能取湖。ツーリングマップルに「スピ
ード注意」と書かれた場所があるのだが,そこにはパトカーが張っていた。そしてそこ
だけは車の流れがを60km/hだった。うーーむ,地元車に従うべし。
やがて網走湖を経て網走。ここは二,三度訪れたことがある街だが,前回は1976年2月
。街の印象が随分と変わってしまっている。記憶にあるのは木造の駅舎と刑務所と天都
山。刑務所は新築され,旧い建物は博物館として天都山の麓に移転していた。
博物館網走監獄
中の建物は記憶にある。旧いポジを引っ張り出してみる。
記憶のイメージにぴたりと重なった。博物館とは,屋根の部分が少し違うみたいだ。
網走を過ぎると,右に濤沸湖,左に原生花園。濤沸湖へは家内と30年前に訪れたことが
ある。厳冬期にしばし白鳥と遊んだあと,バスを待つあいだ,電話ボックスの中で凍え
て震えていた。
浜小清水の原生花園駅は可愛いが,
原生花園そのものには柵で囲まれた遊歩道が少しあるだけで,花もあまり咲いておらず
,こんなにつまらない場所だったかなぁ。観光バスが止まれる駐車スペースや土産物屋
は立派なんですけどね。あーあ,ここには来ずに名のない原生花園に寄ってくるんだっ
た。
斜里。3年間同じ講座だった友人の最初の赴任先が斜里高校で,ここにも二度ほどやっ
てきた。一度は厳冬期に。もう一度は彼の結婚式に。そんなことを思い出しながら街を
通過した。ウトロへの海沿いの道は走っていて気持ちが良い。すかっと晴れて,残雪の
知床連峰の全貌を見渡せるならば,最高のツーリングコースであろう。
途中,オシンコシンの滝に立ち寄る。
ウトロでは国設知床キャンプ場に泊まる予定だったが,同窓会の世話をして下さった酪
農学園の若〜い女性の助手さんに,「ウトロならボンズに泊まって」と言われてあっさ
り予定を変更(^_^ゞ
お店
お店のHP
いわゆる「とほの宿」である。さとちゃんに貰った小冊子にも出ていた。客は一人だけ
だったので快適だった。一人1畳くらいまで詰め込まれるとちょっと辛そうだが,その
ときはライダー同士で盛り上がるのであろう。ここは若奥様の人柄でもっているみたい
だ。
夕刻に飛び込んだので夕食は出ず。歩いて10分足らずの「夕陽台の湯」で汗を流した。
風呂上がりにビールを飲んでいると,さとちゃんから電話がかかってきた。こーいうの
って嬉しい。そのあと,近くのお薦めの居酒屋で一杯やってきたが,大したことはなか
った。昨日が良すぎた(^_^)
本日の走行距離286km。このバイク,毎日結構乗っているのに手も尻も痛くならないと
ころが嬉しい。
#6223 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/24 11:41 ( 92)
北海道ツーリング(12)6月9日(木)知床ウトロ−雌阿寒温泉
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今回走る楽しみの一つ,知床横断道路を通過できる時間は,9:00-16:00の間だ。9時過
ぎにボンズホームをあとにした。宿から知床峠までは15.6km,10分ちょっとの高速ワイ
ンディングを楽しむことができた。峠付近では路肩に雪が残っている。今年は残雪が豊
富だ。
知床峠で写真を撮ったりしてのんびり楽しむ。遠景がかすんでいて残念だ。今回のツー
リングではこういう日が多い。
残雪の羅臼岳。まだスキーが楽しめる。ダケカンバの新緑もまだだ。
ブッシュを漕いでスキーに向かう人たち
記念撮影。後方は天頂山。写ってはいないがこの稜線は知西別岳,遠音別岳,海別岳に
繋がっている。
知西別岳への稜線上空から見る知床半島。カシミールを使って国土地理院の数値地図を
3Dグラフィック化し,その上にGPSで記録した走行ルートを赤線で書き込んだ。
峠から羅臼へと下る。素晴らしいワインディングコースだ。荷物が重いのでいつものよ
うなコーナリングはできないが,とても楽しい。途中の景色も素晴らしい。国後が見え
ないのは残念ではあるが。予定を立てているときには,国設羅臼温泉キャンプ場に泊ま
って熊の湯温泉に入ろうという案もあった。これは次回の楽しみに取っておこう。
知床旅情の羅臼はどこへ行ったのか? 街は観光地化していてつまらない感じがした。
単に通過しただけからかも知れない。その検証も次回の楽しみに取っておこう。
海沿いに標津町へ南下して,そして一直線の道道975と北19号を走り,開陽台へ向かう
。
11:45,道道975でVTRの総走行距離が12345.6kmとなる。そこで記念撮影(^_^)v オドメ
ーターの数字をご覧下さい。
北19号はアップダウンのある直線道路で,走っていて気持ちがいい。地球が丸く見える
という開陽台展望台に到着。
展望台から望む知床の山々。ここはテントも張れるのかな。食堂で昼食にする。
開陽台から摩周湖へ向かう北25号は牧場と唐松林の中を走り,知床の山々がバックであ
る。
弟子屈を抜け摩周湖へ向かう。幾度がきたことがある。厳冬期も夏も晴れだった。今日
は少し霞んでいた。第一展望台からの眺めと3Dレイトレとの合成。
6月の桜と摩周湖
第三展望台から見る摩周湖
上空から見る摩周湖とVTRが走ったルート
今日の宿泊地は,はじめの予定ではオンネトー国設キャンプ場だったが,そこには食料
を調達するお店もないだろう。もう時間も早くはない。日和って(^_^ゞ,第三展望台か
ら野中温泉YHに電話をして宿泊の予約をした。「5時半から夕食です」,「じゃ6時ま
でには行きます」,「もちょっと早く来て下さいよぉ」というような話になったので,
美幌峠に行くのはヤメにした。硫黄山,屈斜路湖の東湖岸を通ってから阿寒湖に向かっ
た。東湖岸は新緑が素晴らしく爽快であった。
阿寒横断道路も楽しく走れる道だった。双子台からのペンケトー,パンケトーの写真撮
影に期待していたが,陽は差さず中遠景は霞んでおり,がっかりする結果になってしま
った。
30年前には,阿寒湖は素朴な趣のある場所だった(ように思う)。今,湖畔にはその
雰囲気は感じられず,バイクを止めることなく通過する。観光地はバスで団体客を呼び
込まなければ成り立たないのだろうか? ボクの旅はそうではない。
雌阿寒温泉には2件の宿がある。一軒は野中温泉YH,もう一軒は別館の国民宿舎。16
:40にYHに到着。そこには旅のボクを迎えてくれる宿と湯と親父と女将がいた。清潔
な個室をあてがわれた。風呂に入る。丁度良い湯がパイプから流れ込む。泉源は裏庭。
風呂場には浴槽と流れ込む湯があるだけで,他には何もない。水や湯の出るカランもな
い。立派な設備は要らない。これで満足だ。
翌朝,清掃の終わった温泉。まだ湯が半分くらいしか入っていない。
他の客は北海道を車で回っている老夫婦二人だけ。客3人と宿の2人が一緒に夕食を取
った。「もう少し早く来て下さいよぉ」というのは,こういうことだったのだ。親父と
馬が合い,一升瓶を空にすることになってしまった。楽しい時を過ごして,心地よい眠
りについた。 本日の走行距離 258km
#6224 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/24 15:10 ( 90)
北海道ツーリング(13)6月10日(金)雌阿寒温泉−厚真
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朝爽やかに目覚める。少し降った雨も上がっていたのでオンネトーへ走る。不思議な湖
水だ。深い碧い色から澄んだ透明な色まで。陽が当たるともっと複雑な変化をするので
あろう。雨上がりの曇天でも美しい。
オンネトーに佇むVTR。右後方は阿寒富士。相変わらず遠景が霞む天候だ。
宿に戻り,入浴・朝食後,9:15に出発する。今日一日で北海道を走るのはお仕舞いだ。
まず目指すのは本別町立病院。突然現れてタゴールさんをびっくりさせよう。タゴール
さんは「山★ザ・マウンテン」SIGの前身である「大自然&動植物」SIGや静岡ボ
ードの頃から親しくして頂いている方だ。
足寄国道を快走して,病院に10:30到着。看板に書かれた院長名は確かにタゴールさん
だ。受付の女性に用件を告げると,診察中のタゴールさんが出てきてくれた。別室でし
ばらくの時間話をして別れた。懐かしかった。その間待たせた患者さん,ごめんなさい
。
本別からは道東自動車道にのっかった。中央分離帯がきちんと設置されていないせいか
,追い越し車線がところどころにしかないせいかよく知らないけど,制限速度は70km/h
だ。下道を走っている車はもっと飛ばしてるぜ。制限速度+10km/hくらいでのんびり走
っていたら,たいていの車が追い抜きをかけてくる。初めは路側帯に寄って追い抜かせ
ていたがそれも危険なので,結局他の車に追い抜かれないように走ることになってしま
った。あるとき前の車に付いて走ったら,東名でも滅多に出さない速さになってしまっ
た(^_^ゞ
高速を出ると日勝峠を越えるR274に入る。清水ドライブインというところで昼食を取る
が,騒々しくて(やたらに宣伝をスピーカーで流す)ボクにとっては最低評価のドライ
ブインになった。いい場所にあるのになぁ。
この道路(石勝樹海ロードというらしい)は,道東と道央を結ぶ幹線道路で交通量が多
い。トラックや工事車両が多くその黒煙を吸わされるので,バイクにとっては不愉快だ
。しかもしばしば工事中の交互片側通行があって,楽しくは走れなかった。走っている
場所の環境はいいのだけど,北海道を走ってただ一つの愉快ではない区間だった。ドラ
イブインを出てから1時間で日高町に到着。
道の駅日高樹海ロードのすぐ隣に「日高山脈館」という町営の博物館があったので,
入館してみた。石の展示が多かったが,結構面白かった。
その昔,地質学概論の試験で「日高造山運動について述べよ」という問題が出たことを
なぜか突然思い出した。確か3時間の試験で,先生が答案を集めにいらしたときにまだ
書いていたら,「あ,書き終わったら研究室にもっていらっしゃい」と言われた。なん
でそんなことを思い出すんだ。そういや地質学鉱物学科に進学した連中は,この付近に
巡検に来ていたみたいだった。
日高町からは日高国道を南下した。平取町の二風谷(にぶたに)アイヌ文化資料館に立
ち寄ったが,戸外のアイヌ集落を見ただけで出発した。
どこかのWebサイトの北海道ツーリング記に,「苫小牧で下船したあと,僕は日高ケン
タッキーファームを訪れる。ここへ来ると北海道へ来たという気がする」と書いてあっ
た。時間があるので立ち寄ってみることにした。GPSナビに導かれるまま走ったら,
裏から入場してしまった。「ここ,入場料いるんですよ。でももう遅いからいいです」
と言われてしまった。お土産物屋と,レストランと戸外のバーベキューと,馬場と,整
備された園内と,何だかよくわからない場所だった。この北側(や周囲)には競走馬の
牧場があって,その眺めは確かに北海道的だ。あまり吸わない煙草を一服してから出発
した。
さて今からが問題だ。フェリーは苫小牧東港(厚真港)を23:50に出航だ。その1時間
半前にフェリーターミナルに着いていれば十分だ。今,16:30。札幌へ行ってくること
はできる。しかし悪友に誘われて飲んでしまい,バイクに乗れなくなる可能性もある。
これはやめておこう。遅くまで開いている日帰り温泉を見つけて,そこでのんびりしよ
う。
まずは15分ほど走ったところにある「門別温泉とねっこの湯」へ行ってみた。
「何時まで開いてますか?」「22時です。入館は21:30まで」(お,ナイス)
「で,食堂は何時までやってます?」「レストランは18時過ぎまでですが,休憩コーナ
ーでは20時でオーダーストップです。どちらでも同じ物が食べられます」(しめしめ)
いったん外へ出る。ガソリンを満タンにしておかなくてはならない。駐車場のすぐ隣(
東側)にシェルの看板が見えた。給油の時に訪ねた。「何時までやってます?」「19時
です」
これで決まり! フェリーで敦賀へ帰るときは,ここへ19時前までにやってきて,まず
は給油する。そして温泉に入って食事をしてのんびりする。閉館前に出て行く。いい場
所を見つけた。
湯もまずまず,食堂も安くてまずまずの味だった。思い切りのんびりした。やることが
なくなって,ケータイでe-mailまで打ってしまった。3時間半ほどを過ごして21時前に
出発。途中のコンビニでビールとおつまみを買って,厚真フェリーターミナル着21:30
。バイクを所定の場所に駐めて,少しだけ喉を潤した(^_^) 本日の走行距離 288km
出航1時間前にバイクと一緒に乗船。荷物を持って船内の案内カウンターへ行き,ベッ
ドの指定を受け(2等寝台),スリッパを借りる(有料100円)。すぐに風呂に入る(
もう一度入った)。上がったら売店の生ビールを飲む。2度目になると慣れたものだ。
行きに一緒だった人とまた同じ船になる。他にライダーが一人。3人で盛り上がって夜
が更けた。
#6225 喫茶「山小屋」 : yamasig.kissa
[haradas :バラレル ] 2005/07/24 15:45 ( 22)
北海道ツーリング(14)6月11日(土)厚真−浜松
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朝風呂朝ビ,昼風呂昼ビまでが限界だ(^。^) それ以降は夜の走行に備えて飲んではな
らない。昼は少しだけ贅沢にグリルで食事を取った。客はボク一人。
ビールは右端に隠れている(^^)
船でのんびりするのってほんとにいいですよね。「強制的にのんびりさせられる」のが
良いのかも知れませんが。
平穏な航海で,敦賀新港に降り立ったのが20:30。ちょうど雨が上がったところでラッ
キー。もう一人のライダーは2スト250ccに乗っていて弾丸のように吹っ飛んで走って
行ったけど,エンジン不調で8号線バイパスから下道へ降りて停車し,工具を取り出す
。ボクはそのまま走って敦賀インターへ。北陸道で一度トイレタイムを取っただけで,
ただひたすら走って23:10自宅着。夜の高速も雨さえ降らなきゃ何ともないですね。本
日の走行距離 226km。到着のピースサイン。
旅をして少しは成長したかな(^_^)y-~~
当分社会復帰は困難ですね(^_^)v
駄文をお読み下さり,有り難うございました。