日本産カワモズク属  戻る
 9  和   名  ニホンカワモズク
 学   名  B. japonicum Mori
 後続異名
 埼玉産地  和光市白子向山 白子川の流路中に湧出する湧水口付近に着生.
 カテゴリー  絶滅危惧T類(CR+EN)
 環境省資料 ニホンカワモズクBatrachospermum japonicum Mori
 日本国有種。藻休の長さ2〜8cm、赤みを帯びた褐色。輪生枝叢は球形、楕円形、倒円錐形、分離または密集。雌雄同株。精子嚢は輪生枝の先端、先端近くに形成。造果器をつける枝は、真っすぐ、6〜7個の細胞よりなる。やや長い造果器は細長い金床形、長さ35〜63μm、直径3〜5μm。果胞子体は1輪生枝叢内に多数、直径90〜150μm、輪生枝叢内の外半分に外側に位置する。ツマグロカワモズクとは反対に、岩手、秋田、山形、福島、栃木、群馬、埼玉、東京、兵庫の各都県など、主に東日本に分布する。河川改修で危機的状況。
 森  淡水藻類写真集 4:p.6    別刷り(1975)
 熊野資料  p.89   2000年 熊野資料では本種は B. gelatinosum のsyn.としている。
 藻体は褐色〜赤褐色.輪生枝叢はじゅず玉状,二次的輪生枝を生ずると倒円錐形,基細胞は卵形または楕円形で3本の頂生輪生枝を生ずる(Fig.3矢印)・輪生枝は4〜6回2又分枝し,末端に短毛がある.二次輪生枝は輪生枝叢の近くでは中軸細胞に斜に(Fig.1),遠ざかると垂直に生ずる.雌雄同株.造精器は輪生枝のの末端(Fig.6,矢印)とその下の細胞にも生ずる(fig.6,二重矢印).カルポンゴン妓ほ短くて基細胞(Fig.4,矢印)および輪生枝の最基部の細胞から生じ,また造果器のあるほう苞を生ずる(Fig.7,二重矢印).受精毛は有柄で先端の尖ったつぼ状(Figs.5,7,矢印).嚢果柄は短い樽型の細胞から成るが(Fig.9),くびれた鼓状(Fig.8)や長軸状の細胞から成るもの(Fig.10)もある.嚢果は多数で輪生枝叢内部に生ずる(Fig.1,矢印,2)が,輪生枝叢の縁辺や外に(Fig.2,矢印)に生ずるものもある.湧泉に産す。
 藻体は、 雌雄同株、 粘性は中庸、 長さ 2 - 8 cm、 互生分枝する。赤みを帯びた褐色。 輪生枝叢は数珠玉形、 球形、 2次論生枝を形成すると円錐形、 離れる。 輪生枝は 3、 1次輪生枝は長さ 100 - 720 μm、 4 - 6 回2又分枝、 先端部で弓なりになり、 短い端毛を持つ。 下部細胞は円柱形、 太さ 5 - 8 μm、 長さ 18 - 25 μm。 皮層細胞糸は中軸細胞を覆う。 2次輪生枝中部を覆う。 精子嚢は輪生枝の先端、先端近くに形成し、球形、 太さ 5 - 7. 5 μm。 造果器をつける枝は真直ぐで 短く、 6 - 7 個の細胞からなり、 周心細胞、 稀に、 輪生枝下部の細胞から出る。 造果器をつける被覆枝を生ずる。 造果器は基部の太さ 3. 8 - 5 μm、 長さ 37 - 62. 5 μm、 受精毛は長い杓子形、 有柄。 果胞子体に発達すると造果器をつける枝は短い樽形、 括れた鼓形、 長軸形の細胞となる。 果胞子体は多数が 輪生枝叢の内外に形成され、 太さ 90 - 150 μm。 果胞子嚢は倒卵形、 太さ 7. 5 - 10 μm、 長さ 10 - 18. 5 μm。
  • タイプ産地 : 栃木県足利市南大町芋森明神宮 弘法の池
  • ツマグロカワモズクとは反対に、 岩手、 秋田、 山形、 福島、 栃木、 群馬、 埼玉、 東京、 兵庫など主に東日本に分布。河川改修で危機的状況。




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