ハチ的関西遠征2005冬レポート
〜関西メイド財宝探索紀行〜
1月28日
冬の同人祭り第2弾、Cトレジャーを前々日に控えた今日、いそいそと準備をするハチ。
所持物件及び装備は、先週とあまり変わりなく、余裕を持って準備できている筈なんだが、サークル掲示板や当日専用のPOPの準備に手間取って、結局寝れたのは、ラジオの極楽とんぼが喋り終わってから。
明日は朝早くに出て、博多駅で荷物預けてから、出勤する予定なのだが、こんなんで大丈夫なのやら?
1月29日
当然の事ながら、遅れた。いや、普通に出勤する限りには、十分に間に合う時間なんだが、一旦博多駅に寄るとなると、別問題。適当な理由をつけて遅れる事に。
さて、博多駅。ここでコインロッカーにカートの預ける。どうせなら近い方がいいと、筑紫口側の新幹線入り口を上がり、コインロッカーを探す…はいいんだが、ここって小型のロッカー(300円)しかないんだな。これじゃ荷物全部入りゃしない。時間も迫ってる事だし、仕方ないんで2つ分使って600円也。これじゃ、普段の大型ロッカーと同じだ。
仕事も終わって、さて博多駅に行くだけ――が、ここで問題が発生。ちょっと早いのだ。今の時間は、1630時。一方、新幹線の出発時間が、2010時。3時間半も時間を潰すのは、容易ではない。今週は諦めていた作業服の洗濯を、できる事なら何とかしたいので、一旦家に帰ってしまう事にした。
…で、さ?こんな時に限ってバスが混むかねぇ。予定の時刻よりかなり遅くなって、自宅に到着。洗濯物を置いて、着替えも済ませて、いざ出発――が、ここでまたも問題発生。ペーパーの準備があるのだ。折角の遠征だからと、今回はサークル情報のペーパーをば久々用意してたんだが、いざ作ってみると、あまりにも誤植が多かったので、諦めていた。
が、一旦帰宅してる今、プリンタがあることだし、文章を作り直せばまだ間に合う。ペーパーを出したければ、今が最後のチャンス。この時点で、新幹線の時間まであと2時間。が、決心したハチは、PCとプリンタのスイッチを入れた。
何とかペーパー原稿を作り上げる。新幹線の時間まで、あと1時間半。理論上では、間に合うが?!自宅を出るハチ。
――こんな時にお約束ってどうよ?確かに、バスの時刻表が意味を成さないのは知ってるけどさ、今の非常事態で、10分待たされるのは、ヒマな時に1時間待つ以上の苦痛ってヤツじゃないかい?ようやく来たバスに飛び乗り、一番近いキンコでコピーする。その後、再び20分待たされ、バスに乗り、天神まで辿り着く。新幹線の時間まで、あと40分。
理論上は、いくら混みあってても、この時間なら辛うじて間に合うのだが、ここで問題発生。買出しが終わってないのだ。前の計画では、細々とした買い物は、仕事終わってから少し時間が空くのを利用して済ますつもりだった。ところが、なまじ時間が空いて帰宅してしまったのが仇となり、それどころの問題じゃなくなっていた。
時計を見る。確実を狙うのなら、地下鉄を利用して博多駅に行かねばならない。それならば、いっそ地下鉄で行く事を前提として、ここ天神で買出しを済ませてしまうか…意を決したハチは、バスを降り、天神の街を疾走する。新幹線の時間まであと30分。
ひぃひぃ…はひぃ……目的の物件。具体的に言うなら、当日の昼飯用栄養補助食品&ビタミン剤をもらえる薬局でのドリンク。これらを買い求め、地下鉄に飛び乗るハチ。新幹線の時間まであと20分。
天神→博多まで、約5分。博多駅に到着後、急いでコインロッカーに駆けつけ、急ぎ荷物をカートに積み直すハチ。そして、新幹線ホームに駆け込む。ホームにたどり着いた時、2005時。新幹線の時間まであと5分という所で辛うじて到着。
新幹線の中では、ほとんど放心状態。そんなこんなで、新大阪に到着。今夜投宿するホテルに行くわけだが、目的のホテルまでは、大阪経由で環状線に乗る事になる。まずはJRに乗り換え大阪まで――と、大阪駅のホームで、何故かKがお出迎え。
「よく来たな。早速だが、例のに来てもらおう」…ああっ、そうだった!すっかり忘れてた。
さかのぼる事、数日前。Kとラーメンの話になって、ハチは九州人でありながら醤油のあっさり味を好む、と言ったら、Kが「それなら向こうで、『天下一品』のこってりを食わせてやろう。ほら、翡翠の好物のモデルであるアレだ」と抜かしやがったのだ。
その『天下一品』は京都に本店があるらしく、関西一帯に店舗があるという。ハチは名前しか知らぬが、Kの話によると、鶏ガラ仕立てで、スープが液体でなくゲル化してるという。証言を元に想像してみたが、到底食欲の湧く物件ではない。って言うか、それはラーメンとは言わないのでは?そんなハチの疑問を無視し、店へと誘導するK。その表情は嬉々としていた。他人の嫌がる事をして喜ぶとは、何たる事?いずれ小泉総理に仇を取ってもらわねば。
さて、ハチの抗議を無視しつつ、目の前に出されましたるは、こってりラーメン。――いや、厳密に言えば、麺のゼリー詰めと言った所か。普段、澄んだ醤油のカップ麺ばっかり食らってるハチには、あまりにも異質な存在であった。何しろ、目の前にある丼に入った物件が、ラーメンである事自体、信じられない。
グダグダグダ言うものの、Kがお代を出してくれてる義理もあり、覚悟を決め箸を入れ……あんちゃん、この雑炊、箸が立つんじゃ!
「…何だそれは?」いやいや、『はだしのゲン』で確か、そんな台詞があったような。「まあいい、確かにここのラーメンは、スープに箸が立つのだ」で、ズルズルと食らってみる。確かに鶏ガラ味のスープ(を自称するゼリー状の物体)で、美味いことは美味いのだが、半分も食らうとゲンナリとしてしまう。好みが極端に分かれるんだろうな、やっぱ。
その後、弁天町の宿に戻り、適当に雑談。日付は変わっていたが、Kが用意してくれた真露チャスミルを開ける。途中でKは寝てしまったが、ハチはサークルチェックしつつ、真露を空けてしまい更には足りずに自販機でビールを買い、0400時ごろまで飲み続けていたってのは、公然の秘密って事で。
1月30日
朝だ。
イベント本番だ。
朝食はバイキングだ。
なワケで、屋上のレストランに向かう、ハチとK。行ってみると、既に準備ができていて、多彩な朝食物件が並んでいた。クロワッサンやベーコン、ハムにオムレツといった定番物件の中に、意外や意外、ナンとカレーが置いてあるんでやんの。
…ええ、早速食らいましたさ。ご飯とナンを両方な。で、肝心のカレーの味は、極めて普通な業務用缶詰カレーの、極めて無難な味。が、味はともかく、朝からカレーを食らえる事に価値があるのだよ?うん。
カレー祭2005in弁天町の図 |
屋上レストランから。デジカメ持って来なかったのが惜しまれる絶景 |
食後、チェックアウトして、会場に向かう。地下鉄に乗って、会場のあるインテックス大阪に行った。いや、厳密に言うなら、地下鉄を自称するモノレールに乗って、と言った方が妥当だろう。全然、地面に潜りゃしねぇ。
ほいほいと準備を済ませ、ちょっと一息。見回すと、やたらとメイドが目立つ。Cトレジャーの有力なウリの一つが、このメイド集団だったりする。スタッフの中に、平然とメイドが混ざってるのだ。会場の一角では、メイド隊によるドリンクサービスとかの、血迷った企画も行われていて、この関西男性系イベントに、見事な華を添えている。
関西イベントにメイド、って事で、前々から気になった事があった。関西で、メイドが横行するイベントと言えば、今は亡き「は〜とふるDiary」が、真っ先に思い出される。は〜とふるが終了した時期と、Cトレジャーが始まった時期が、偶然にも一致することもあり、もしかしたら、元は〜とふるのメイドさんもいるのか?と考えていた。
――この憶測は当たりだったらしい。ハチが見かけたメイドさんの中に、は〜とふるで見た顔が数人いたし。それに何より、ドリンクコーナーを切り盛りしてる男性が、何とまぁ…あの特徴のある頭は正に、楽天の山下コーチBOSSさん(旧・は〜とふるの主要メンバー)だったりしたからな。為るほどね。トレジャーって、旧「は〜とふる」のメンバーも少なくなさそうだ。
1100時頃、開会の挨拶後、ゾロゾロと一般の人々が入って来た。零細サークルである所のハチは、まずはのんびりと座って構えてる。いやいや、関西唯一の男性系イベントだけあって、すごい活気があるね。九州で例えると、マリンメッセの広さでドームの人数が入ってるって具合。
昼過ぎ。ハチに、サークル回りの番が廻って来た。弾銭が少ない事もあり、サークルを絞らないといけな……って、弾銭あっという間に使い切ってしまったじゃないかい?!いや、本自体は大収穫だったんだが、如何せん弾銭不足。腹6分目って所か。そんなワケで、1時間も持たず、トボトボとブースに戻ったハチだった。
1500時、終了。新幹線の時間まで、Kに散々連れ回されて疲労困憊で福岡に戻って、はい、おしまい。
……正直なところ、これで、済ませてしまいたい。実際、かなりヘロヘロだったし。が、それでは読んでくれてる方々も面白くない。何にしても、道中でKに食事食わせてもらった以上、何か書かねばならない。何とか、疲労ボロボロの中の記憶を紡ぎ合わせて、何とか話を続ける。
イベント終了の行動を大いに端折って説明すると、日本橋のオタエリアを巡回。途中で『自由軒』のカレーを食らい、またその周辺をうろつき、新大阪駅に戻る、となる。まずは、地下鉄でインテックスを脱出し、難波に到着。徒歩で日本橋に移動。
ちなみに今のハチは、相変わらずカートをガラゴロと転がしている。荷物の大部分は、開場から宅配便で自宅に送った分だけ、まだまだマシなんだが。それに、さっきのイベントで、財布の中は小銭しか残ってなく、例え何処を案内されようが、買い物は不可能。よって、完っっっっ全に、やる気喪失。その事実を知ってか知らぬか、Kは嬉々とした表情で、ハチを連れ回している。
フクオカ・ダモイ、フクオカ・ダモイ――疲労がピークに達し、早く福岡に帰りたい一心のハチの目からは、憎たらしいほどの軽快な足取りのK。聞けば、本籍が関西だそうで、幼少の頃はここらへんも遊びに来てたという。ま、今のハチには馬耳東風馬の耳に念仏ブッシュの耳に回教徒の声以外のなんでもないがな。
秋葉原的な通りを歩く。家電店やジャンクショップが林立し、今の時間は歩行者天国になってるらしい。で、Kが私用があるとかで、家電屋の一つに入っていった。ハチは、Kの荷物を預かりつつ、道路に放置プレイ。
――10分20分と、時間が過ぎていく。Kの大荷物をドライブシュートしたい衝動を弄びつつ、更に待つ。そうしてる間に、時計は1700時を過ぎた。その頃から、車が1台2台と通り過ぎ、普通に車が通るようになった。歩行者天国が解除になったのだろう。
「ん?大阪には歩行者天国は無いぞ」ハァ?じゃぁ、さっき道路の真ん中を堂々と歩行していた人々って…「本来なら違反だな。慣習でそうなっている。これが大阪と思え」……納得いかん。流石に交通違反を文化と言い切ってしま土地ではある。
続いては、『自由軒』のカレー。話を聞く限りでは、先の天下一品並に、食欲を削ぐ物件だけに、かなりゲンナリしてる。知らない人々も多少はいると思うので、軽く説明をば。早い話が、予めぐちゃぐちゃに混ぜであるカレーの頂に生卵が乗ってあって、更にそれを、ソースをかけてぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ…と混ぜて食らうんだそうだ。カレーは混ぜずに食べる主義であり、尚且つ生卵が苦手なハチには、正直言って食欲が失せる。
…とはいうものの、折角のタダ飯なので、モノは試しと、当該物件にスプーンを運ぶ。生卵に熱が入るまで混ぜ続け、ソースを少々かけて口に入れる。――はぁ、成る程ね。結構辛口で、それ故に、卵で丁度良い具合になる。
あと、カレーにソースをかけるのは、意外にも、これが生まれて初めてなんだが、ソースの旨みで味が変化するもんだ。悪くない。只、ここのカレーのように、初めからそうやって食べるのを前提にして調理されてるから良いんであって、普通のカレーでやったら、しょっぱくて食えたもんじゃなかろう。
日本橋の電気街をウロウロする。道中、一目瞭然で違法コピーなDVDソフトの露天が目立った。これが面白くてね?連中、ちょっと危険を察した瞬間、素早く店をたたんで逃げてしまうんだわ。あたかも、肉食動物の気配を感じた草食動物の如し。ちなみに、ソフトを片付けて逃げるまでの時間は、目分量で15秒程度。その手際の鮮やかさには、舌を巻く。
電気街では、アレな店もあり、ガンプラやフィギュアもあったりしたんだが、中でも路上販売していたフルスケールあかりハウスは見事だった(ん?)
さて、違法コピーDVD露天の他に目だったのが、妙な露天というか長机。その机には商品の類は無く、有名PCソフトのカタログが所狭しと並べてあるのみ。連中は何が目的なのか?意図が全然つかめないので、Kに聞いてみた。
「ありゃ、違法コピーソフト屋だ」でも、商品は…「カタログから選ぶのだ」あ、そうか「客が選んだ商品を、後で送る。勿論、客に届けられる代物はどんな物かは…わかるな?」ああ、つまり、見た目上は、ただカタログ広げてるだけであって、まさかカタログ置いてるだけでは立件できるわけが無い。ふ…む、考えたもんだな。
大阪といえば、屋台のジャンクフード。といっても、たこ焼き及びお好み焼きといった、世間一般的な物件とはちょっと外れてみよう。今回注目した大阪ジャンクフード、その名は『キャベツ焼き』
このキャベツ焼き、電気街の至る場所に屋台があって、「新しい大阪の名物」を銘打ってる。しかも一つ100円ときたら、食指が動かぬわけが無い!先の2物件は、どちらかといえば嫌々風味で、受動的に食らったが、今度ばかりは能動的かつ積極的に食らいに行った。
さて、このキャベツ焼き。大方、麺と肉の無い焼きソバのような物件とばかり思ってた。が、出てきた物件は、ハチの予想をはるかに上回っていた。小さく広げたお好み焼きの生地に、キャベツと薬味を(広島風の要領で)載せて、焼いた物件。夜店でよくある、はし巻きを、さらに簡略化したようなモノと考えてもらえれば、いいかな。
試食。ソースが良いのか、すさまじく美味!ここまでシンプルだと、逆に良いね。コストパフォーマンスから言うと、最上のジャンクフードじゃなかろうか。
見づらいけどキャベツ焼き。これで100円也 |
そんなこんなで、何とか新大阪駅に到着。1951時発の新幹線に乗って、福岡へ。2236時、博多駅に到着。ここでKと別れ、バス乗り場へ。道中、いくつか階段があり、カートを担がねばならない。地下七隈線が開通してしまえば、こんな苦労も無くなるのか…と、将来への甘い夢を抱きつつ、重いカートを「墳っ!」と担いで、階段を上り下り。
自宅に帰ったら、まもなく日付が変わろうか、って時になっていた。普段のハチなら、ここで酒盛りになるんだが、今のハチには、酒盛りを楽しむだけの、体力も気力も残ってない。シャワーを浴び、早々とベッドに崩れ落ちたという。
1月31日
仕事。が、前日に酒が入ってなかった所為か、疲労はあんまり残らず。ホイホイと仕事を終わらせて、帰宅。で、前もって調達しておいたビールで、延期していた酒盛りを始める。
ふぅ……例によって、買ってきた同人誌を肴にビールを傾けるハチ。思えば、ちょっと余裕がなかった旅になっちまったかな?何より、予算不足が痛かった。懐が寒い余り、心に余裕がなくなってしまって、後半の日本橋巡りなんて、楽しむ何処か怒りさえも覚えていたもんなぁ…次の時には、もう少し計画的に貯めてから行こう。
さて、この長文を最後まで読んでくれて感謝。読んでくれた皆に、ちょっとおまけを用意しました。これ書いてる最中に、Kが現地で撮った写真を送りつけてきた。折角なんで、おまけとして公開する。ここからどうぞ。